黄色やピンク、オレンジや白色と様々なカラーのかわいらしい花を咲かせるポーチュラカは、葉に水分を溜める多肉植物の仲間で、水やりの頻度が少なく済み初心者でも簡単に育てられることもありとても人気のある植物です。
カラフルで育てやすく、成長スピードが速い事や、挿し木で簡単に増やせることから公園や道端でもよく目にする身近な植物でしょう。
ポーチュラカの基本情報
学名:Portulaca
和名:ハナスベリヒユ
科名 / 属名:スベリヒユ科 / スベリヒユ属(ポーチュラカ属)
花言葉:「無邪気」「いつも元気」
参考:ポーチュラカの基本情報(みんなの趣味の園芸NHK出版)
ポーチュラカは犬猫にとって危険な植物
ポーチュラカは育てやすく、よく目にする身近な植物ですが、犬猫にとって健康被害の懸念がある危険な植物です。
主な毒性成分はシュウ酸カルシウム
犬猫に対する重篤度はあまり高いわけではありませんが、ポーチュラカにはシュウ酸カルシウムが含まれるといわれており、犬猫が誤食してしまうと様々な健康被害を引き起こす可能性があります。
ポーチュラカの誤食で考えられる症状例
- 口内の炎症
- 嘔吐
- 流涎
- 震え
- 腎不全
シュウ酸カルシウムは針のような形をしているので、皮膚や口内に刺さりかゆみや痛みを感じる炎症を引き起こすことで知られています。
そのため、誤食してしまった場合、口腔内の痛みやかゆみを伴う不快感で過剰によだれを垂らしたり、嘔吐などの症状を起こすことがあるでしょう。
ポーチュラカによる中毒症状は比較的軽度であると考えられてはいますが、大量に摂取してしまった場合、稀ではありますが腎臓の問題を起こし最悪の場合には腎不全を引き起こす可能性もあります。
少量であっても頻繁に摂取してしまうとシュウ酸の蓄積によるシュウ酸カルシウム結石などトラブルの原因となるケースもありますので、基本的には誤食しないように注意しましょう。
参考:North Carolina Extension Gardener Plant Toolbox
ポーチュラカを食べてしまったら
ポーチュラカはスベリヒユの仲間ですが、スベリヒユは海外でハーブとして扱われていたり、日本でも栄養価の高さが注目され、花としてではなく食用の植物として扱われる事があります。
その仲間であるポーチュラカは有害度が比較的低く、スベリヒユが食用として扱えることからも犬猫が食べても大丈夫とする情報を目にすることもあります。
しかし犬猫に対する健康被害の懸念がある以上、当サイトはポーチュラカは犬猫が食べてはいけない植物と考えます。
少量の摂取や舐める程度であれば、慌てずに食後の様子を注意深く観察し、上記で解説したような症状や行動に異変がみられるようであれば動物病院で相談しましょう。
万が一大量に摂取してしまった場合には、症状の有無に関わらずすぐに動物病院へ連絡し獣医師の指示に従うようにしましょう。
まとめ
ポーチュラカにはシュウ酸カルシウムが含まれているので、誤食してしまうと口腔内に痛みやかゆみを伴う不快感により、嘔吐や流涎などの健康被害を引き起こす可能性があります。
また大量摂取や個体差によっては腎臓のトラブル、また頻繁に食べてしまうとシュウ酸の蓄積なども考えられるので、犬猫には食べさせないように注意するとよいでしょう。
犬や猫の行動範囲内にポーチュラカは配置しないようにすることや、散歩コースをチェックしておくのも愛犬愛猫の健康を守る第一歩となるでしょう。