犬猫にチャイブを食べさせないで!ネギ属のハーブのため中毒の危険性。散歩時の誤食に注意

チャイブはアリウムというネギ類の仲間で、チャイブスやシブレットなどの名前でも呼ばれます。

見た目はあさつきよりも細く、ポンポンのようなピンクの花を咲かせることが特徴です。

半日陰でも育つことからキッチンハーブとしても親しまれ、食用のハーブとしてだけではなく、観賞用としても楽しめます。

チャイブは犬猫が食べてはいけないハーブ

チャイブはヒガンバナ科ネギ属の野菜であり、ネギの仲間なので犬猫にとって危険なハーブの一種です。

和名では西洋あさつき、えぞねぎと呼ばれるので、その名前からもネギの一種であることがわかります。

ネギやあさつきはもちろん、ニンニクやエシャロットとも近縁種にあたり、どれも犬猫にとって危険な野菜として有名なものばかりです。

犬猫がチャイブを食べてしまったら

チャイブは香りも強く苦手な犬猫が多いと思いますが、好んで食べる犬猫も少なからずいます。

また人間用の料理で使おうとキッチンに置いておいたものを他の食材の香りに誘引されて誤食してしまうなどのケースは考えられます。

その場合ネギ中毒と呼ばれる様々な中毒症状を引き起こす可能性があります。

チャイブの摂取で起こる中毒症状例
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 過剰なヨダレ
  • 血尿
  • 頻尿
  • 多呼吸
  • 黄疸
  • 溶血性貧血

ネギ属の植物に含まれる有機チオ硫酸化合物には赤血球にあるヘモグロビンを酸化させて「メトヘモグロビン」という物質に変化させる作用があります。

こうなってしまった赤血球は壊れやすくなり、体中に酸素を運搬する役割を失ってしまいます。

致死量は明確にわかっていませんが、少量でも急性腎不全を引き起こす可能性や、最悪の場合死亡する危険性もあります。

犬猫がチャイブを食べてしまった時の対処法

犬猫が誤ってチャイブを口にしてしまっているのを発見した場合、口の中に残っているようであればすぐに取り除いてあげましょう。

口にしている瞬間を見ていなくても、上記で解説したような中毒症状を起こしている場合はチャイブや他のネギ類を食べてしまった可能性があるので、すぐに動物病院へ連絡しましょう。

食後に中毒症状が現れないと思っていても、数時間後~翌日以降など時間が経ってから重篤な症状が現れる場合があります。

ネギ類であるチャイブを口にした場合は少量であっても危険性が高いので、症状の有無に関わらずできるだけ早く動物病院で相談することをおすすめします。

加熱もNG!一緒に調理したものを取り分けるのもNG

食品に含まれる成分の中には、加熱することで不活性化するものもありますが、チャイブなどのネギ属の野菜に含まれる犬猫にとって有毒な成分は加熱しても分解されることはありません

またその成分が煮汁や合わせて調理した食材にも溶け出していると考えられるので、チャイブを取り除いて他の食材を与えたとしても大変危険です。

家庭菜園や観賞用に育てている場合

チャイブは花が可愛く育てやすいことなどから自宅で育てて楽しまれている方も多くいます。

半日陰でも育つので、キッチンやそのほか部屋の中で育てるケースも多いようでが、犬猫の手がが届く場所や食べられてしまいそうな場所で栽培する事は控えましょう

チャイブは犬猫が苦手とするハーブとして糞尿対策、犬猫避けとして紹介されることもあり、道沿いの花壇などで育てられているケースも見受けられます。

散歩のマナーを守る事はもちろんですが、散歩コースに植えられていないか、犬や猫が食べようとしたら避けてあげられるように葉の形状や花の特徴を覚えておくのもいいでしょう。

まとめ

チャイブはネギの仲間であるハーブなので、犬猫が食べてはいけないハーブの一種です。

誤って口にしてしまった場合には、命に係わる中毒症状を起こす可能性があるため保管や栽培には十分に注意しましょう。

また、誤食を発見した場合、症状の有無に関わらず速やかに動物病院で受診しましょう。

参考:ASPCA(米国動物虐待防止協会)

参考:チャイブの基本情報

スギさん@マッサンペットフーズ

株式会社ヒューマル マッサンペットフーズの公式WEBサイト「マッサンのペットフードの学校」の開設時から運営に参画しています。6年間の学びを生かしてペットレシピ.jpにも執筆しています。

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