雑穀米はお米にあわ、ひえ、はと麦などの雑穀をプラスし炊き上げたもの。
白米の栄養に加え、ビタミンやミネラルなどを摂取できるので健康や美容の観点から取り入れている方が多く、ヴィーガン食としても注目されています。
犬猫は雑穀米を食べても大丈夫
犬猫は雑穀米を食べても大丈夫です。通常の白米より栄養面で優れた食品だと言えます。
本記事では
- 白米と雑穀米の違い
- 雑穀米で主に使われる雑穀とその効能
- 犬猫に雑穀米を与える時の注意点
についてお話していきます。
基本的に考えられる栄養や白米との違い
雑穀米は白米をベースとしているので、白米の持つ栄養を基本的に持っています。
お米自体の持つ主な栄養と効能を簡単にまとめます。
- 炭水化物 / 脂質:体や脳を動かす時に大事なエネルギー源。
- たんぱく質:筋肉や内臓など身体作り全般に欠かせない栄養素です。
また、100gあたりのカロリーは白米が約365kcalに対して、雑穀米は約168kcalとなっています。
どの雑穀を混ぜるかにも左右されますが、総じて白米より低カロリーです。
それ以外にも食物繊維・ビタミン・ミネラルなどに優れ、製品によっては食物繊維やカルシウムを白米の10倍以上含むものもあります。
カロリーの低さや食物繊維の豊富さ、その他の栄養などから、雑穀米は肥満や便秘改善などに効果が見込める健康的な食品だと言えます。
主な雑穀とその健康効果
雑穀米はどの雑穀が含まれているかにより、その栄養や効能に違いが現れます。
主に使われる雑穀と、考えられる栄養・効能などをまとめましたのでご参考ください。
- 大麦:食物繊維・たんぱく質・ビタミンB群などを含んでいます。整腸作用や疲労回復が見込めます。
- はと麦:グルタミン酸などのアミノ酸を含み、毛や肌を健やかに保つ働きに期待できます。
- オーツ麦:オートミールとも呼ばれます。ビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富で、便秘改善やコレステロール値の低下効果があると考えられます。
- もち麦:食物繊維が多く、たんぱく質も含んでいます。便秘改善、身体作りに。
- 黒米:白米よりたんぱく質やビタミン類に秀で、胃腸のサポートや糖尿病予防に役立ちます。
- 黒大豆:アントシアニン・サポニン・食物繊維などを含み、肥満対策に効果的です。動脈硬化や高血圧を予防する作用もあります。
- えごま:血液を丈夫にするリノレン酸を含んでいます。動脈硬化や心筋梗塞の予防が期待できます。
- あわ:穀物の中でもパンテトン酸含有量が多く、鉄分も含んでいます。
- きび:亜鉛やナイアシンが豊富です。抗酸化作用に優れるポリフェノールも持っています。
- ひえ:食物繊維・マグネシウム・鉄分・カリウムなどを含んでおり、便秘改善や新陳代謝の向上が見込めます。
- アマランサス:カルシウムや鉄分、葉酸などが方で栄養価の高い穀物です。カルシウムは白米の20倍以上。
- キヌア:「母なる穀物」と呼ばれるスーパーフード。食物繊維・鉄分・カルシウム・葉酸・亜鉛など栄養素が豊富。
- そばの実:ポリフェノールの一種「ルチン」を持っています。冷え性改善や生活習慣病予防効果を持ち、ビタミンCの吸収を助ける働きも。
犬猫に食べさせる時は、どう言った栄養や効能を期待するのか考慮しながら製品や雑穀選びを行うと良いでしょう。
犬猫に雑穀米を与える時の注意点
アレルギーに気を付ける
アレルギー面で特に危険という訳ではありませんが、様々な種類の雑穀が含まれていますのではじめて食べさせる時は注意しましょう。
アレルギーの場合は以下の様な症状が考えられます。いつもと違う様子が現れた場合は直ちに食べさせるのをやめ、ひどい場合は動物病院へ連絡を取りましょう。
- 下痢や嘔吐
- 目や皮膚の赤み・痒み
- 体毛が抜ける
必ず加熱し、普通に炊くよりやわらかく食べやすい状態にする
犬は元々が肉食動物であり猫も肉食動物のため、植物の消化が苦手です。
また生のものを与えてしまうと上手く消化出来ず、下痢や嘔吐を起こしてしまうことが考えられます。
生の雑穀には固いものもあり、丸飲みすると胃や腸で詰まってしまうこともあるため、しっかりと加熱しやわらかく炊き上げましょう。
炊飯時間を少し長めに取るか、おじやなどにするとよりやわらかくなり、犬猫も食べやすいです。
少し固い雑穀がある場合や、犬猫の食べる力に不安がある場合は、さらにすり潰すなどの処理をしてあげましょう。
雑穀米だけでお腹いっぱいにさせないように
様々な栄養を持った健康に良い雑穀米ですが、これだけでありとあらゆる栄養を賄えるものではありません。
雑穀米だけでお腹いっぱいになると、栄養の偏りが出てきてしまいます。
バランスよく様々な栄養を適量摂取するのが健康的な食事の基本です。
雑穀米はそれを助けるだけに過ぎないという認識を持ちましょう。
愛犬・愛猫用の雑穀米を使ったレシピ
当サイト掲載のレシピを2つ紹介します。
レシピでは普通のお米を用いていますが、雑穀米に置き換えて作ることができます。
犬猫の好む鶏肉を使うことで食いつきに期待でき、たんぱく質と脂質も摂取できます。
煮込んでお粥にすることで犬猫も食べやすくなります。
こちらもご飯を雑穀米に置き換えて作ることができます。
だし汁と鶏肉の香りで犬猫の香りをかき立てる一品です。
雑穀米は少し長めに炊き上げ、やわらかくしてあげるといいでしょう。
【まとめ】
雑穀米は犬猫も食べることができます!
炭水化物やたんぱく質と言った白米元々の栄養を持ちながら白米より低カロリーです。
どの雑穀が入っているのかで栄養やその効能には違いがありますが、総じて食物繊維・ビタミン・ミネラルなどが豊富で肥満予防・便秘改善をはじめ様々な健康効果に期待ができる食品であると言えます。
- アレルギー面を考慮し、はじめての時は極少量から与える
- 雑穀はお米より固いものもあるので、普通のお米よりよく炊き上げやわらかくする
- 雑穀米だけでお腹いっぱいにならないように気を付ける
などの注意点があります。
美容と健康効果から注目されている雑穀米。
注意点に気を付けつつ、愛犬愛猫の食事に取り入れてみてください。