冬になると園芸店やホームセンターなどに並ぶ、冬の定番の花といえるシクラメン。
草丈が10~30㎝程度とコンパクトなものが多く、花壇でも鉢植えでも楽しみやすい植物です。
ピンクや白の定番色の他にも紫や黄色などの珍しい色の花、八重咲の品種や香りを持つ品種、また葉に斑の入る個性的な品種など・・選べる楽しさも親しまれる理由です。
世界各地で親しまれ、日本では公園や学校、公共の花壇などでも多く見られるシクラメンの犬猫に対する影響について解説します。
シクラメンの基本情報
学名:Cyclamen persicum
和名:カガリビバナ
その他の名前:ブタノマンジュウ
科名 / 属名:サクラソウ科 / シクラメン属
開花時期:10月~3月
花言葉:「遠慮」「清純」「内気」
参考:みんなの趣味の園芸
シクラメンは犬猫にとって危険な植物!
かわいらしい花が人気のシクラメンですが、犬猫が誤食してしまうと健康被害を起こし、場合によっては命の危険もあるほどなので飼い主様は犬猫が誤食しないように注意する必要があります。
主な毒性成分はサポニン配糖体
シクラメンは全草が有毒であり、特に球根部分には有毒成分が多く含まれていると考えられています。
毒性が強いので、犬猫だけではなく人間(乳幼児)の誤食も大変危険であると注意喚起されています。
主な毒性成分はサポニン配糖体であり、摂食すると下記のような症状を引き起こすといわれています。
シクラメンの中毒症状例
- 嘔吐
- 下痢
- 胃腸炎
- 流涎
- 食欲の低下
- 不整脈
- 痙攣
シクラメンを摂食した場合、消化器へ影響を及ぼし、下痢や嘔吐などの症状を引き起こすことが多くあります。
大量摂取や個体差、また一番有毒成分を含む球根を誤食してしまった場合、不整脈や痙攣などの重篤な症状を起こし、場合によっては命を落としてしまう事も考えられます。
シクラメンを食べてしまったら
シクラメンは冬の花ではありますが、霜に弱く室内の日当たりがいい場所で育てる事が推奨されています。
そのため、犬や猫の行動範囲内に配置されていることがあるかもしれません。
犬や猫は好奇心が旺盛なので、自分の行動範囲にあるものはおもちゃにしてしまったり、かじってしまうことは多々あります。
シクラメンも例外ではなく、犬猫の届く範囲に配置してあれば誤食の可能性が十分にあります。
上記で解説したように、シクラメンは毒性が強いので誤食を確認したらできるだけ早く動物病院へ連絡し、獣医師の指示に従いましょう。
診断が早ければ治療も早く開始でき、早期回復に繋がります。
その際には、どの部分をどの程度食べてしまったのか。また、時間の経過や症状の有無などを記録観察し、獣医師に伝えると診察のヒントになるでしょう。
誤食後すぐに症状が現れなくても、数時間後~翌日以降に現れるケースもあります。
自宅での経過観察が危険な場合もあるので、少しでも不安がある場合は動物病院での受診をおすすめします。
まとめ
シクラメンは古くから親しまれ、ガーデニングや鉢植えなど広く楽しまれている花ですが、全草が有毒であり犬猫にとって危険な植物です。
一番の予防策は、犬猫の行動範囲内に配置しないことです。
外に出る機会の多い犬の場合は、散歩コースに植わっている場所を把握し、誤食が無いように近づけないなどの配慮があるといいでしょう。
シクラメンに含まれる毒性成分は強いので、万が一誤食があった場合にはできるだけ早く動物病院へ相談しましょう。
参考:ASPCA