オキナワスズメウリとは
オキナワスズメウリは、ウリ科オキナワスズメウリ属に属するつる性の一年草です。
オキナワスズメウリは、琉球列島から台湾、中国、東南アジア、オーストラリア北部、アフリカなどの熱帯地域に分布し、日本では主に沖縄でよくみられる植物です。
葉は手のひら状に深く切れており、つるを使って他の植物や物に絡みつく性質があるので、グリーンカーテンとしても注目されています。
グリーンカーテンだけではなく、葉や実が観賞用として人気がありますが、オキナワスズメウリは有毒植物なので犬や猫にとって危険な植物です。
オキナワスズメウリの基本情報
学名:Diplocyclos palmatus
和名:オキナワスズメウリ(沖縄雀瓜)
その他の名前:リュウキュウスズメウリ、リュウキュウオモチャウリ
科名 / 属名:ウリ科 / オキナワスズメウリ属
花言葉:「いたずら好き」
オキナワスズメウリの主な毒性成分
オキナワスズメウリの有毒部位は葉、実、根と言われています。
主な毒性成分はサポニンであると考えられていますが、一部の情報ではウリ科植物に含まれるククルビタシン類もその毒性のひとつとして挙げられています。
オキナワスズメウリによる中毒症状
- 吐き気
- 嘔吐
- 下痢
- 腹痛
オキナワスズメウリは、緑色の未熟な実は苦みが強く、その苦さはゴーヤの3倍ともいわれています。
赤い熟した実は未熟果よりも苦みはマイルドになるとは言われていますが、こちらも苦みがあるので、犬や猫が大量に食べてしまうケースは考えにくいでしょう。
ただし、苦みの感じ方は個体差によるところが大きく、絶対に食べないとは言い切れないので、誤食がないように十分に注意してあげましょう。
インターネット上にはオキナワスズメウリを誤食した子供の死亡例や葉を食べた牛、羊の死亡例を挙げた情報をみかけます。
しかし、その情報や毒性については不明な点が多いため、当サイトとしては致死量や死に至る毒性成分は明確に記載できません。
一方、中国ではオキナワスズメウリを「毒瓜」と呼ぶことからもその毒性や危険性が示唆されているのがわかります。
基本的には少量であっても全草誤食がないように注意し、万が一誤食が分かった場合には注意観察を怠らず、少しでも不安があれば動物病院で相談しましょう。
インテリア装飾やリースに使われることもある
オキナワスズメウリは栽培するだけでなく、実や葉、つるをリースや室内装飾として使えるので、花材として販売されています。
実が赤くなるので、クリスマスリースや飾りにもよく使われますが、上記で解説したようにオキナワスズメウリは有毒植物なので、犬や猫の触れられる場所には飾らないように注意しましょう。
特に実はコロコロとしており、またサイズも小さく簡単に口に入れられてしまうサイズなのでおもちゃにされないように十分に注意しましょう。
まとめ
オキナワスズメウリは、沖縄などの熱帯地域に自生するつる性の一年草で、グリーンカーテンや観賞用として園芸種が人気のある植物です。
手のひら状の葉とカラフルな実が特徴で、リースや室内飾りの花材としても活用されますが、葉や実、根には毒性成分を含むため、犬や猫が誤食してしまわないように注意が必要です。
一番の対策は、有毒植物は犬や猫が居る環境下に配置しない事です。
植物を育てる時や飾る際には、それが犬や猫にとって安全なものか、危険があればどのように対策をするかを考えてから配置するようにしましょう。
参考:オキナワスズメウリの基本情報(みんなの趣味の園芸 NHK出版)
参考:Diplocyclos palmatus(Useful Tropical Plants)
参考:人もペットも気をつけたい 園芸有毒植物図鑑 著者: 土橋豊