サンダーソニアは犬猫にとって危険な植物!摂取量によっては命の危険もある強い毒性

サンダーソニアとは

ちょうちんのようなユニークな形の黄色い花とツヤのある葉が特徴で、その愛らしい花姿が切り花やフラワーアレンジメントでも人気の球根植物です。

別名がいくつかあり、以前はユリ科に分類されていたことから「提灯百合(チョウチンユリ)」、ちょうちん型をしていることから「チャイニーズランタン」などと呼ばれます。

また、原産地である南アフリカではクリスマス頃に咲くことから「クリスマスベル」と呼ばれることもあるそうです。

サンダーソニアは比較的歴史の浅い球根植物ではありますが、国内でも生産がされ、開花時期を調整しやすい事から1年中流通しています。

サンダーソニアの基本情報

学名:Sandersonia aurantiaca
科名 / 属名:イヌサフラン科 / サンダーソニア属
別名:クリスマスベル、チョウチンユリ(提灯百合)、チャイニーズランタン
花言葉:「祖国を想う」「望郷」「愛嬌」「福音」

サンダーソニアは毒性成分を含むので犬猫にとって危険な植物!

サンダーソニアはイヌサフラン科(旧ユリ科)に分類される植物で、特に球根に非常に強い毒性成分を含むことが知られる有毒植物です。

人間に対する報告ではありますが、サンダーソニアの球根の喫食による中毒症例も報告されています。

球根に非常に強い毒性成分を含むことが知られていますが、全草に毒性成分が含まれており、花や葉、茎、花粉に至っても誤食がないように注意が必要です。

サンダーソニアに含まれる主な毒性成分

サンダーソニアに含まれる毒性成分は「コルヒチン」です。このコルヒチンは摂取量によっては死に至るほどの強い毒性があります。

サンダーソニアによる中毒症状例

  • 口腔・咽頭灼熱感
  • 発熱
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 背部疼痛
  • 臓器の機能不全
  • 死亡

一般的にコルヒチンの致死量は人間で0.5mg/kgとされ、0.8mg/kg以上の服用でほぼ100%死亡するといわれています。

人間より消化能力、解毒能力の低い犬や猫への影響はさらに大きく少量の誤食であっても致命的であると言えるでしょう。

犬や猫がいる環境内でサンダーソニアを置かない!

サンダーソニアはユニークでかわいらしい花姿が人気で、切り花やフラワーアレンジメントで一年通して人気があり、また鉢植えでも楽しまれる園芸種です。

このように日常生活で触れ合う機会がある花なので、その毒性を知らずに室内に切り花を飾ったり、犬や猫が触れられる範囲で栽培を楽しむことは大変危険です。

上記で解説したようにサンダーソニアは全草に強い毒性をもつため、犬や猫がおもちゃにしてかじる、なめるだけでも中毒症状を引き起こす可能性があります。

また、花粉を吸いこむだけでも深刻な状況を引き起こす可能性も考えられます。

サンダーソニアの誤食がわかったら早急に動物病院へ

サンダーソニアに含まれるコルヒチンによる中毒は急速な経過をたどる場合が多いので、万が一サンダーソニアの誤食が合った場合には直ちに動物病院で受診することをおすすめします。

どの部位をどの程度食べてしまったのか、誤食からの時間の経過、中毒症状の有無などを確認し、動物病院で伝えると診察のサポートとなるので、飼い主は落ち着いて行動をしましょう。

まとめ

サンダーソニアは観賞用に人気の植物ですが、非常に強い毒性成分を含むので犬猫が居る環境に置かないように気をつけなければいけません。

その毒性は摂取量によっては死に至る「コルヒチン」なので、犬や猫が少量でも食べてしまった場合には速やかに動物病院での受診をおすすめします。

プレゼントなどで頂く花束やアレンジメントの中にも使われている場合があるので、植物を飾る場合には犬や猫にとって安全な植物か確認してから置くようにしましょう。

参考:サンダーソニアの基本情報(みんなの趣味の園芸 NHK出版)

参考:コルヒチンの過量服用により急速な経過で死亡した 1 例

参考:過去50年間のわが国の高等植物による食中毒事例の傾向

スギさん

スギさんマッサンのペットフードの学校

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株式会社ヒューマル マッサンペットフーズの公式WEBサイト「マッサンのペットフードの学校」の開設時から運営に参画しています。8年間の学びを生かしてペットレシピにも執筆しています。

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