タチアオイは、まっすぐに伸びる草姿からタチアオイ(立葵)の名がつけられたといわれています。
梅雨入り頃から咲き始めて、花が終わるころに梅雨が明けるといわれています。
自生しているのもよく見かけますが、ハイビスカスに似た花が人気で一重咲や八重咲など様々な品種が販売されています。
タチアオイの基本情報
学名:Alcea rosea(Althaea rosea)
和名:タチアオイ(立葵)
別名:ホリホック
科名 / 属名:アオイ科 / タチアオイ属
開花時期:6月上旬~8月中旬
花言葉:「豊かな実り」「野望」
参考:ホリホックの基本情報
タチアオイに有毒成分は含まれないので比較的安心な植物
タチアオイには犬猫にとって有害な毒性成分は含まれていないので、比較的安心な植物であるといえます。
ただし、積極的に食べるような植物ではないため、犬猫に食用として与える必要はありません。
外で自生しているタチアオイには注意が必要!
丈夫な性質でなので、空き地や線路沿い、道路脇などでもよく見かけます。
散歩中に犬が興味を示して食べようとすることもあるかと思いますが、環境整備の一環で除草剤などの薬品が散布してある可能性が少なからずあります。
植物自体に毒性成分がなかったとしても、薬品による中毒症状を引き起こす可能性があるので気をつけましょう。
同じ呼び名を持つ『エンレイソウ』は有毒植物!
タチアオイという名前で呼ばれる植物は、この記事で解説するアオイ科の植物ともう一つ、シュロソウ科の『エンレイソウ』があります。
エンレイソウの基本情報
学名:Trillium
和名:エンレイソウ(延齢草)
別名:タチアオイ、アオミノエンレイソウ
科名 / 属名:シュロソウ科 / エンレイソウ属 ※ユリ科で分類される場合もあります
エンレイソウは、シュロウソウ科またはユリ科に分類される有毒植物で、北海道~九州にかけての低地から山地に広く分布し、園芸植物というよりは野草として知られています。
見た目にはアオイ科のタチアオイと似ておらず、草丈や花の形状も違うので間違えることはありませんが、呼び名が同一であるため情報として混同されてしまう事があります。
エンレイソウの毒性成分は主にサポニンといわれています。
また、トリリンと呼ばれる毒性成分も含まれているといわれており、人間でも大量に食べると中毒症状を引き起こすとの情報を多く見かけます。
主な中毒症状は嘔吐や下痢といわれており、犬猫が食べた場合には人間より更に酷い中毒症状を引き起こす可能性が非常に高いので、アオイ科のタチアオイの知識と混同しないようにしましょう。
参考:ミヤマエンレイソウの毒性
まとめ
夏の訪れを知らせるようなタチアオイは園芸用としての品種も、路地などに自生するものもよく見かけるポピュラーな植物です。
タチアオイには有毒成分は含まれておらず、犬猫が誤って食べてしまっても慌てる必要はないと考えられますが食用の植物ではありません。
植物性の消化が苦手である犬猫が大量に食べてしまえば消化不良などの健康被害を起こすことがあるので注意しましょう。
また、全く別の植物で同じタチアオイの呼び名がある『エンレイソウ』には、下痢や嘔吐などの中毒症状を引き起こす毒性成分が含まれているので、情報を混同しないように注意してください。
参考:ASPCA