食紅について
食紅は食品用の着色料のことで、食べ物に色をつけたり鮮やかにするためにあります。
「食紅」という名前ですが赤色だけでなく青や黄色など様々な色があります。
犬猫に手作りご飯を作ってあげる際にも見た目にはこだわりたいですよね。
はたして食紅は犬猫が食べて大丈夫なのでしょうか。
犬や猫は食紅を食べない方がいい
犬や猫は食紅を食べない方がいいです。食紅は食べ物の見た目をきれいにするためだけのものなので栄養的に必要のないものです。
また、着色料の中には安全性について議論されたものもあるため、犬や猫に積極的に与える必要はありません。
天然着色料と合成着色料
着色料には天然着色料と合成着色料があります。
合成着色料の多くはタール色素と呼ばれるもので、コールタールを原料として化学合成されたものです。現在食品に使用されているものは安全性の評価が行われていますが、安全性について議論されることもあります。
それに対し天然着色料は花や植物などから得られる色素で作られますが、天然由来だからといってすべてが安全とは限りません。
「コチニール色素」と呼ばれる天然色素はサボテンなどに寄生するコチニールカイガラムシという虫を潰したときに出てくる赤い液体を使用したものです。
天然色素でも虫を使っていると聞くと驚く方もいるかもしれません。
代表的な着色料を紹介
代表的な着色料を紹介します。
赤色2号
別名:アマランス
赤色2号その名の通り赤色の合成着色料です。合成着色料にはこのような「○色△号」のような名前がついています。
食用赤色2号(アマランス)は、日本で使用が認められている着色料ですが、過去に安全性について議論されたことがあり、動物実験では染色体への影響や血液への影響が指摘された研究もあります。
赤色3号
別名:エリスロシン
赤色3号は日本では福神漬けやかまぼこなどに使用されている着色料です。
ラットを用いた高用量の動物実験では甲状腺腫瘍の増加が確認されており、安全性について議論されてきました。
ただし、動物試験のように高用量で人が食用赤色3号を摂取する可能性は想定されていないので、日本では現時点で使用が認められています。
赤色104号
別名:フロキシン
赤色104号は桃色に着色することが出来る着色料で和菓子などに使用される着色料です。
この着色料は動物実験において発がん性の可能性や遺伝子への影響、染色体異常などが指摘された研究があります。
そのため安全性について議論されており、日本以外では食品への使用が認められていない国も多い着色料です。
青色1号
別名:ブリリアントブルーFCF
青色1号はジュースやお菓子などを青色に着色する際に用いられる着色料の1つです。
食品に使用される他にも大腸の内視鏡検査で腫瘍を判別するための染色液などの用途もあります。
動物実験では、青色1号が脊髄損傷による炎症を抑える可能性があるという研究も報告されています。
現在のところ、発がん性は確認されておらず、国際機関の評価でも食品添加物として使用が認められている着色料です。
日本のほか、アメリカやEUでも食品への使用が認められています。
青色2号
別名:インジゴカルミン
青色2号はやや紫っぽい青色に着色できる着色料で、日本ではアイスやチョコレートなどに使用されています。
これまで動物実験などを含む安全性評価が行われており、欧州食品安全機関(EFSA)の再評価では、遺伝毒性や発がん性について明確な懸念は示されていません。
そのため、現在定められている使用基準の範囲内では、食品添加物として使用が認められています。
黄色5号
別名:サンセットイエローFCF
オレンジ色に着色できる着色料です。光や熱に弱い性質を持っています。
日本ではお菓子の着色や清涼飲料水に使用されています。
この着色料は、これまで安全性評価が行われてきた一方で、一部では安全性について議論された経緯のある着色料でもあります。食品安全評価では、1日許容摂取量(ADI)は0~2.5 mg/kg体重/日と設定されています。
緑色3号
別名:ファストグリーンFCF
緑色3号はその名の通り緑色に着色することができる着色料です。
熱・光・酸に強く、長期保存しても変化しにくいという特徴があります。
この着色料は、これまでに安全性評価が行われており、遺伝毒性や発がん性を示す明確な証拠は確認されていません。そのため、一定の使用基準のもとで食品添加物として利用が認められています。
ただし、国や地域によって食品添加物の使用基準は異なり、欧州連合では食品への使用が認められていません。そのため、地域によって取り扱いが異なる着色料の一つといえます。
二酸化チタン
二酸化チタンは白色に着色するために使われる物質です。日本では食品添加物として使用が認められている白色の着色料で、食品以外にも化粧品や日焼け止めなど幅広い製品に使用されています。
二酸化チタンは、微細粒子や特にナノ粒子を吸入した場合、肺の深部まで到達する可能性がある物質として知られています。
動物実験では、このような粒子を長期間吸入した場合に慢性的な炎症を引き起こす可能性が示されています。また、ラットを用いた研究では、極めて高濃度の二酸化チタンを長期間吸入した場合に肺腫瘍の形成につながる可能性が報告されています。
【まとめ】犬猫のご飯に着色料は使わないほうがいい
合成着色料は安全性について議論されているものもあり、発がん性や染色体への影響が指摘された研究があるものもあります。
料理の見た目だけに関わり、犬猫に対する栄養素的には不必要なものと考えられます。
食紅などの着色料はごく少量でもはっきりと着色されるため、多量に与えるということは考えにくいですが、万が一多量に与えたり、少量でも毎日与え続けたりすると健康に影響する可能性もあるので注意しましょう。
参考:Biological Effects of Food Coloring in In Vivo and In Vitro Model Systems
参考:食用タール色素に関する添加物部会での報告
参考:食用赤色3号のQ&A
参考:Scientific Opinion on the re-evaluation of Indigo Carmine (E 132) as a food additive
参考:二酸化チタン:健康リスクはあるか?



