オリーブについて
オリーブは植物の分類としてモクセイ科オリーブ属に位置付けられています。
原産地は北アフリカ、地中海沿岸地域、中近東など諸説ありますが、日本では一年を通して緑の葉を楽しめる観葉植物として人気があります。
オリーブと言えばオリーブオイルの印象が強いと思いますが、本記事では犬猫にオリーブの実を与えてもいいのかという疑問について解説していきます。
オリーブの実
オリーブの実は9~2月頃まで収穫でき、実の用途によって収穫時期が変わります。
皮が緑色→赤色→黒紫色と変化していきますが、オリーブの塩漬けで使用されるオリーブは緑か黒が一般的です。
黒いオリーブは栄養価がより高く、オリーブオイルにも使用されています。
犬猫はオリーブの実を食べても大丈夫?
オリーブの実は犬猫が食べても問題ないようですが、そのまま食べるとタンニンという渋み成分が多く含まれており、渋くて食べられません。
人間用に塩などで渋抜き(味付け)されているオリーブ漬けのようなものは食べさせてはいけませんので、犬猫に食べさせるのはあまり現実的ではなさそうです。
もしご自宅にオリーブの木があり実がなるようでしたら重曹で渋抜きをしてみてもよいでしょう。
あまりオリーブの実を与える機会はないかもしれませんが、万が一落ちたオリーブの実を一粒程度飲み込んでしまっても命に関わる中毒などの可能性は低いです。
小さい子犬や猫の場合は丸飲みすると腸閉塞などの危険もあるので、誤飲があった際は獣医師に相談しましょう。
オリーブの実の主な栄養素
オリーブの実にはたんぱく質、脂質、食物繊維、炭水化物などいろいろな栄養が含まれています。
オリーブの実に含まれる主な栄養素を紹介します。
βカロテン
βカロテンは、強い抗酸化作用があることで知られています。
ビタミンB群
ビタミンB1は水溶性のビタミンの一種で、糖質をエネルギーに変えるときに必要とされるビタミンです。
ビタミンB2はビタミンB1と同じく、水溶性のビタミンの一種で、おもに脂質のエネルギー代謝に関与し、エネルギーに変わるときに補酵素として働く栄養です。
ビタミンE
ビタミンEは、血行促進作用がある脂溶性の抗酸化ビタミンで細胞壁や生体膜の機能を維持するために働きます。
オリーブの実を与えるメリット
便秘の予防
オリーブの実のオレイン酸は、腸内の滑りを良くする効果があり、食物繊維(特に不溶性食物繊維)は、お通じを促すのに役立ちます。
老化予防
オリーブの実に含まれるポリフェボールは強い抗酸化作用を持っており、生活習慣病の予防や皮膚の老化を防ぐ役割をしています。
人への効果としてアルツハイマー病の発症リスクを軽減することが分かっているため、犬猫の認知機能の低下を防ぐ効果があるのではと期待もされています。
皮膚の健康や毛艶UP
オレイン酸、ビタミンEが皮膚の乾燥や被毛のパサつきに作用し、潤いや艶を与えます。
犬や猫にオリーブの実を与える際の注意点
犬や猫にオリーブの実をあげる際には、いくつかの注意点があります。
与えすぎに注意
前述の通りオリーブの実にはオリーブオイルと同様に様々な健康効果が期待できますが、当然与えすぎはいけません。
何粒も与えると便通がよくなりすぎることにより下痢になったり、カロリー過多により肥満の原因にもなりかねません。
塩漬けされたものはNG
オリーブの実はそのままだと渋みがありとても食べられません。
市販されていいるオリーブは渋抜き後に塩漬けされているものがほとんどなので与えないように注意しましょう。
重曹を使用した渋抜きの方法
- 種を抜いたオリーブを3%の重曹水に漬け、毎日重曹水を取り替える
- 10日ほど繰り返す
- よく洗ってから与える
※重曹自体は大量に摂取しなければ体に害を及ぼすことはありませんが、塩と同じナトリウム化合物で構成されているのでそのまま与えたり重曹水を飲ませないようにしましょう。
オリーブオイルは与えて大丈夫?
オリーブオイルについては以下の記事にて解説しています。
【まとめ】犬猫はオリーブの実を食べても大丈夫
オリーブの実は犬猫が食べても問題ないようですが、そのまま食べるとタンニンという渋み成分が多く含まれており、渋くて食べられません。
実自体は便秘の予防や老化防止など様々な健康効果が期待できるため、生のオリーブの実が手に入るのであれば渋抜きして与えてみても良いかもしれません。
塩漬けされたものを食べさせたり大量に与えることは犬猫の健康に悪影響です。
無理して与える必要もないので愛犬愛猫が気に入るようならたまのご褒美として取り入れてみても良いでしょう。