コーンフレークとは
コーンフレークはとうもろこしを原料とするシリアル食品です。
食物繊維が豊富で腸内環境の改善に役立つことや、常温で長期保存が可能であり簡単に食べられる事から、私達の朝食の定番として馴染みがあるかと思います。
お皿にコーンフレークを出す際に、カラカラとした音や袋の音に誘われて寄ってくる犬猫も少なくないのではないでしょうか。
コーンフレークは一般的に、とうもろこしの皮や麦芽を除去して砕き、調味料を加えて加熱したものをさらに乾燥・圧縮・成形し焼き上げて作られます。
この記事では犬猫にとってのコーンフレークの安全性などについて解説していきます。
犬猫にコーンフレークは与えない方がいい
コーンフレークの原料であるとうもろこしについては、犬や猫が食べても問題ない食品です。
そのため、とうもろこしからつくられたコーンフレークも犬や猫が食べても大丈夫なのでは?と考えてしまいますが、コーンフレークは犬や猫に与えない方がいいでしょう。
注意点は下記の通りです。
犬猫にとって危険な原材料に注意
コーンフレークは子供から大人まで楽しめるように様々な味付けがされた商品が存在しますが、その中でもよく見かけるのはチョコレートとの組み合わせです。
チョコレートは最悪の場合死に至るケースもあるほど、犬猫にとって危険度の高い食品です。
チョコレート味のコーンフレークには、原材料にチョコレートの記載がなくてもココアパウダーを使用されていることがあり、このココアも犬猫が中毒を起こす危険がある食品です。
チョコレート以外にもレーズンなど犬猫が中毒症状を起こしてしまう食品が使用されている可能性があります。
購入の際には原材料を確認することや、保管、管理には十分に注意しましょう。
プレーンの場合も調味料や添加物に注意
チョコレートなどが使用されていないプレーンのコーンフレークを選べば犬猫が食べても大丈夫と考える方もいるかもしれませんが、プレーンであっても基本的に与えない方がいいでしょう。
『プレーン=味付けされていない』と考えがちですが、味付けにおいてのプレーンの意味は特徴的な味付け(例えばチョコレートやイチゴなど)がされていないという解釈が多いでしょう。
そのため、プレーンのコーンフレークであっても原材料を確認すれば砂糖や塩などの調味料や添加物が使われているものがほとんどです。
人間にとっては大した量ではないと感じる糖分や塩分であっても、犬や猫にとっては健康被害を及ぼす量になってしまいます。
基本的に人間用に作られた食べ物は犬猫に与えない、与える前には原材料を確認するといいでしょう。
犬猫の多くは牛乳で乳糖不耐症を起こす
コーンフレークには牛乳をかけて食べるのが一般的ですが、この牛乳に含まれる乳糖(ラクトース)を犬や猫が摂取すると下痢などの消化不良を起こしてしまう事があります。
これは、犬猫が乳糖を分解する消化酵素であるラクターゼの分泌が非常に少ない事で起こる症状で、乳糖不耐症と呼びます。
少量の牛乳の摂取であればさほど心配はありませんが、シリアル1食分にかける牛乳は約200mlなので、ボウル一杯分を食べてしまったとなれば乳糖不耐症を起こしてしまうかもしれません。
牛乳を注いだコーンフレークを食べてしまった場合は食後の様子を注意深く観察し、下痢を頻回に起こすようであれば、動物病院で早めの受診をおすすめします。
ヨーグルトの場合は製造の過程で乳糖が分解され減少するので、牛乳のように乳糖不耐症を起こすことは少ないと思われますが、完全に乳糖が無くなるわけではないので、食べ過ぎてしまった場合には注意が必要です。
とうもろこしアレルギーに注意
犬猫がアレルギーを起こしやすい食品として、とうもろこしを含む穀物が挙げられます。
食品アレルギーの症状は、かゆみや発疹、発赤、脱毛などの皮膚症状や下痢や嘔吐などの消化器症状が主な症状例です。
最悪の場合にはアナフィラキシーショックの可能性もあるので、とうもろこしアレルギーが分かっている場合には誤食がないように十分に注意しましょう。
まとめ
コーンフレークは犬や猫に与えない方がいい食品です。
製造過程で砂糖や塩などの調味料や添加物が使用されている他にも、チョコレートやレーズンなどの犬猫が食べてはいけない原材料を使用した商品が存在します。
中毒を起こすような食品が使用されていなければ、少量の誤食で重篤な症状を引き起こす可能性はありませんが、とうもろこしなどの穀物アレルギーを持つ犬猫も少なくありません。
保管・管理には十分に注意し、誤食があった場合には食後の様子を注意観察しましょう。
参考:シスコーンができるまで