プリムラとは
花が少なくなる冬に開花期を迎えるプリムラは、パンジーやビオラと共に冬の花壇を彩ってくれる貴重な植物として人気があります。
花の色や形の種類も豊富なことや、株が大きくならないので狭い場所や鉢植えでも楽しめる事から親しみやすく扱いやすいので園芸店で様々な品種が並びます。
園芸種として人気がある身近な植物のプリムラですが、犬や猫に健康被害をもたらす可能性があるため注意が必要です。
プリムラの基本情報
学名:Primula
その他の名前:プリムラローズ、プリムラポリアンサ、プリムラジュリアン
科名 / 属名:サクラソウ科 / サクラソウ属(プリムラ属)
花言葉:「青春の恋」「青春の始まりと悲しみ」
プリムラに含まれる主な毒性
葉や花茎、萼片(がくへん)などに「プリミン」というアレルギーを起こしやすい物質が含まれています。
この物質に触れると、接触皮膚炎を引き起こすことがわかっています。
プリムラによって起こる中毒症状例
- かゆみ
- かぶれ
- 水ぶくれ
- 口内炎
- 嘔吐
- 下痢
プリムラに含まれる毒性成分は上記で解説したように接触皮膚炎を起こすものなので、主にかぶれなどの炎症症状を起こします。
触れるだけではなく犬や猫が誤食してしまった場合には、口内の炎症や植物性の摂食による消化器症状を起こすこともあります。
ガーデニングのお手入れや室内の飾る場所に要注意
プリムラに含む毒性成分の影響は犬猫だけではなく人間にも起こります。
接触機会の多い生産者やお花屋さんでは皮膚炎を起こす方が多いので、手入れをされる際には直接肌に触れないようにゴム手袋の着用をするなど工夫をされています。
ご自宅で楽しまれる際には、飼い主も素手で触れないようにすることや、触れた際にはしっかりと水洗いや石鹸で洗う事を心がけ、プリムラを触った手で犬や猫を撫でないように気をつけましょう。
また、室内で鉢植えを楽しむこともあるでしょうが、犬や猫が触れる場所には置かないように注意しましょう。
犬や猫がプリムラに接触、誤食した場合
犬猫がプリムラに接触した場合には、皮膚炎などを起こさないように接触場所をしっかりと水で流してあげましょう。
また、誤食が分かった場合には口内を痛がることや食欲不振、また下痢や嘔吐といった症状がないかしっかりと注意観察を行いましょう。
毒性としては軽度といわれているので、誤食によって命にかかわるような中毒症状例の報告はありませんが、口内のトラブルによって食事が摂れなくなることは動物にとって致命的な場合もあります。
症状が続く、体調に不安を感じるようであれば動物病院で受診することをお勧めします。
まとめ
プリムラは花壇が寂しくなる冬の時期に開花期を迎え、彩り豊かにしてくれる人気の観葉植物です。
鉢植えでも育てやすく、身近な植物ではありますが、接触皮膚炎を起こす毒性成分を含むため犬猫にとって危険な植物であるといえます。
人間にとっても皮膚炎を起こす植物として広く知られていますので、手入れをする際にはゴム手袋などで直接触れないように注意し、プリムラを触った手でそのまま犬猫を撫でないように注意しましょう。
参考:プリムラ・ポリアンサ(プリムラ・ジュリアン)の基本情報(みんなの趣味の園芸 NHK出版)
参考:ASPCA
参考:園芸有毒植物図鑑(土橋豊博士(農学))



