ユーフォルビアとは
ユーフォルビアはトウダイグサ科ユーフォルビア属の総称を指します。
トップの写真は「ダイアモンドフロスト」や「白雪姫」といった白い花が美しい低木タイプですが、ユーフォルビア属に分類される植物の数は2000種以上もあります。
一年草、多年草、低木、多肉植物とバラエティに富む様々な種類が存在し、そのタイプ別に性質も異なります。
ユーフォルビアの基本情報
学名:Euphorbia
和名:トウダイグサ(灯台草)ほか
その他の名前:スパージ
科名 / 属名:トウダイグサ科 / トウダイグサ属(ユーフォルビア属)
花言葉:「明るく照らして」「地味」「控えめ」
ユーフォルビアは犬や猫にとって危険な植物!
ユーフォルビアは上記で解説したように様々な品種があり、花を咲かせるもの、葉を楽しむもの、サボテンなど多岐に渡ります。
しかし形が変わっても基本的に全株、特に樹液に毒性成分を含むことがわかっています。
ユーフォルビアに含まれる主な毒性成分
ユーフォルビアには「ジテルペンエステル」という毒性成分が含まれており、特に葉や茎、根など傷ついた場所から出る白色の乳液(樹液)が危険とされています。
主な中毒症状例
- 皮膚炎
- 吐き気
- 嘔吐
- 下痢
ユーフォルビアに含まれる毒性成分には接触性皮膚炎を引き起こすことが知られています。
そのため、乳液に触れた部分は強い刺激や皮膚の炎症を起こすことがあり、特に目に入った場合には視力に影響を与える角膜炎を引き起こす可能性があるので注意が必要です。
摂食した場合には口腔内の痛みと共に消化器系への影響を及ぼしますが、その刺激で犬や猫が大量に食べてしまう事は考えにくいでしょう。
有名なユーフォルビアの種類
上記で解説したように、ユーフォルビアは非常に多岐に渡って様々な品種が存在します。
その中でも園芸種として有名なものをいくつか紹介します。
ポインセチア
赤と緑のクリスマスカラーが特徴のポインセチアもユーフォルビアの品種の一つで、同じトウダイグサ科の植物です。
その見た目でクリスマスシーズンによく園芸店に並び飾られることが多いのですが、犬や猫にとっては危険な植物なので注意しましょう。
様々な多肉植物
ユーフォルビアはサボテンによく似た見た目をしている多肉植物にもたくさんあります。
サボテンに似ていてもユーフォルビアにはトゲがないものが多いので、ペットが居る環境に置きやすくはあります。
しかし、健康被害の可能性を考えると犬や猫が触れる場所に置かない方がいいので注意しましょう。
購入する際に商品を確認するとユーフォルビアと記載がある場合が多いので、観葉植物を購入する際にはラベルなどで商品詳細を確認するといいでしょう。
犬猫がいる環境での植物の管理は細心の注意を!
ユーフォルビアの乳液(樹液)は人間でも上記で解説したものと同様の健康被害を起こします。
花壇の手入れや鉢植えの植え替えなどを行った際などにユーフォルビアの乳液(樹液)が手などに付着することがあります。
その手で犬や猫を撫でるなどのコミュニケーションを取ってしまうと、犬や猫も皮膚炎を起こしてしまう可能性があります。
また、切り取った葉や枝などを放置してしまうと、好奇心旺盛な犬や猫はおもちゃにしてしまったり食べてしまう事もあります。
植物を管理する際には、犬や猫が近づけないように、また手入れのあとはきちんと片づけ、手や腕などしっかりと洗ってから犬や猫とコミュニケーションをとるようにしましょう。
まとめ
ユーフォルビアの樹液は皮膚炎や消化器系への影響を及ぼす成分が含まれるので犬や猫にとって危険な植物です。
品種が多く見た目も様々のため、犬や猫がいる環境で植物を飾る際には、必ずその植物の名前や詳細を確認し、安全かどうか調べるようにしましょう。
参考:ユーフォルビアの基本情報(みんなの趣味の園芸 NHK出版)
参考:ASPCA
参考:人もペットも気をつけたい園芸有毒植物図鑑 土橋豊博士(農学)