イチジクについて
ジャムやスムージーなどに使われるだけでなく、サラダやソースなど料理にも活用されとても人気なイチジク。
イチジクの旬は夏から秋ぐらいの時期で、この時期にはよくスーパーなどでイチジクを見かけます。
イチジクの花の咲き方は特殊で、自身の内側に花を咲かせます。「隠頭花序」や「イチジク状花序」などと呼ばれる独自の咲き方です。
そのためイチジクの花は外からは見えません。なので漢字では「無花果」と書きます。
上品な甘味とほのかな酸味でとても美味しい無花果ですが犬猫は食べても大丈夫なのでしょうか。
犬や猫にイチジクは与えないで!
犬猫はイチジクを食べてはいけません。
実はイチジクには犬猫にとって危険な成分が含まれているのです。
イチジクに含まれる危険な成分
フィシン
イチジクには「フィシン」というたんぱく質分解酵素が含まれています。
人間がフィシンを摂取した場合はたんぱく質の消化を助ける働きがあるため食後や二日酔いのときにイチジクを食べるとよいとされていますが犬猫にとっては強く作用しすぎてしまうのです。
犬猫がフィシンを摂取してしまうと口の中の粘膜が荒れ、よだれが止まらなくなったり口内炎が出来たりします。
さらに症状がすすんで食道まで荒れてしまうとごはんを食べたり水を飲むことが出来なくなってしまうことがあります。
ソラレン
お肌のケアなどを気にしている方は聞いたことがあるかもしれない「ソラレン」です。
ソラレンは紫外線の吸収率を高めてしまうのでシミやくすみの原因となってしまいます。
なのでこれから外に出て紫外線を浴びる前、具体的には朝ごはんのときなどにソラレンを含む食べ物を食べてはいけないとよく言います。
そしてイチジクにはソラレンが多く含まれているのでイチジクは朝食べてはいけないという情報もあるそうですが
イチジクの葉にはソラレンが多く含まれていますが果実にはほとんどソラレンは含まれていないそうです。
確かにソラレンは犬猫が摂取しすぎると下痢や嘔吐などの中毒症状を引き起こす成分ですがイチジクの場合は気にするべき成分はソラレンよりフィシンといえそうです。
ラテックスアレルギーに注意
イチジクには天然ゴムに含まれているたんぱく質に似た構造のたんぱく質が含まれています。
ラテックスアレルギーを持っている犬猫がイチジクを食べてしまったり触れたりした場合に天然ゴムに反応する免疫反応が起こる可能性があります。
ゴム製品にアレルギーのある犬猫を飼育している方はとくに注意してください。
イチジクの致死量は?
イチジクの具体的な致死量は判明していませんが少しの量でも中毒症状が出ることはあります。
少しぐらいなら大丈夫という風に考えずに犬猫にイチジクは与えないようにしましょう。
また、消化器官が未発達な子犬・子猫や免疫力が落ちている老犬・老猫は症状を発症しやすかったり発症した際に重症化する可能性が高いです。
犬猫がイチジクを食べてしまわないために
犬猫がイチジクを食べてしまわないために保存方法には注意しましょう。
イチジクは冷蔵保存が基本なので冷蔵庫に入れておけば犬猫が勝手に開けない限りは安心ですが
イチジクを買ってきたあとに買い物袋をそのままにしておくと危ないので買ってきたイチジクはすぐに冷蔵庫に入れましょう。
犬猫がイチジクを食べてしまったら?
飼い主様がイチジクを食べているときなどの目を離した隙に犬猫が食べてしまったらまずすぐに口の中に残っているものを取り出してあげましょう。
そして一番いいのはすぐに獣医に相談することです。それが出来ない状況であれば様子をよく観察してあげてください。
一見ケロッとしていても数日後に症状を発症する場合もあるようなので注意しましょう。
【まとめ】犬猫はイチジクを食べてはいけない
犬猫にイチジクを食べさせてはいけません。
注意点をおさらいしましょう。
- たんぱく質分解酵素「フィシン」が入っている
- 目を離した隙に犬猫が食べてしまわないように保存方法に気をつける
- ラテックスアレルギーの犬猫はアレルギー反応を示すことがあるので注意
今回はイチジクについて紹介しました。
愛犬・愛猫に手作りのペットフードや手作りごはんをつくってあげる際はイチジクを使わないように注意しましょう。