犬猫にごぼうを与えても大丈夫
ごぼうはきんぴらごぼうや筑前煮、サラダなど昔から日本の食卓でおなじみの野菜。
日本以外ではアジアの一部でしか食べられていないごぼうですが、中国では種子を漢方に、欧米では利尿や発汗作用のある薬用植物として利用されるなど、健康的効果は世界に広がっています。
人と同様にその栄養効果は犬猫にとっても健康的メリットが期待でき、犬猫が食べても大丈夫な食材です。
ごぼう茶は犬猫が飲んでも大丈夫?
ごぼうから作られるごぼう茶は、炒ったり乾燥させたごぼうを煮だして作るお茶なので、基本的には犬猫が飲んでも大丈夫なお茶です。
ごぼう茶はノンカフェインで犬猫にとって有害となる成分は含まれていません。
ただし、市販されている人用のごぼう茶には、ごぼう以外に添加物が使用されている場合がありますので、犬猫に飲ませる場合は与える前に必ず原材料をチェックしてから淹れてあげましょう。
ごぼうに含まれる代表的な栄養素
根 ゆで 可食部100g当たり
栄養素 | 含有量 |
---|---|
エネルギー | 50kcal |
炭水化物 | 8.2g |
※食物繊維 | 6.1g |
カリウム | 210mg |
カルシウム | 48mg |
マグネシウム | 40mg |
リン | 46mg |
※食物繊維は炭水化物の一種です。
参考資料:八訂 食品成分表 2022
与えるメリット
有害物質を排出!豊富な食物繊維で癌予防と腸内環境改善
ごぼうは食物繊維の宝庫で、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類を豊富に含んでいます。
豊富な食物繊維で便通の改善が期待できるほかにも、ごぼうに含まれる水溶性食物繊維は腸内の有害物質を吸着し、排出する効果があり、コレステロール値を下げる作用があります。
またごぼうの不溶性食物繊維『リグニン』は腸内の発がん性物質を排出される働きがあるので、大腸がんの予防に効果が期待されます。
『イヌリン』が糖の吸収を減らす
ごぼうに含まれる水溶性食物繊維の『イヌリン』は胃に入るとゼリー状になり、糖を包み込みます。
このため小腸で糖を吸収しにくく、血糖値が下がり中性脂肪が増えにくくなることから糖尿病予防に効果があるといわれています。
脂肪の蓄積を抑えてダイエット効果に期待
ごぼうの皮にはポリフェノールの一種であるクロロゲン酸が含まれています。
このクロロゲン酸には抗酸化作用があり、血糖値の上昇抑制のほか、脂肪の蓄積を抑える効果があると言われています。
食物繊維
上記で解説したように、ごぼうには豊富な食物繊維が含まれています。
この豊富な食物繊維はごぼうの一番の特徴といってもいいでしょう。
ポリフェノール
ごぼうの皮にはクロロゲン酸というポリフェノールの一種が含まれています。
上記解説の通り、抗酸化作用が期待されています。
カルシウム
ごぼうにはビタミン類はあまり含まれていませんが、ミネラルは比較的豊富に含まれていて、その中でもカルシウムが豊富です。
骨や歯の構成に必要不可欠な栄養素で、他にも神経を安定させる効果も期待されます。
与える際の注意点
必ず加熱し、細かく刻んでから与えましょう
ごぼう自体は食べても大丈夫ですが、犬猫は人より消化能力が低く硬いものや繊維の多すぎるものは消化が難しいため、ごぼうを生のまま食べさせると消化不良により下痢や嘔吐などを引き起こす原因となりかねません。
また、ごぼうは加熱しても比較的歯ごたえがある野菜なので、人が食べるときのような大きさのカットでは喉や消化器官に詰まらせる危険性や、犬猫の消化に負担がかかります。
加熱したとしてもごぼうを一度に大量に食べさせるとその食物繊維の多さで消化不良を引き起こし、下痢や嘔吐、また便秘の原因となる場合があります。
食事のメインのような量ではなく、おやつやトッピングに使う程度に控えると良いでしょう。
加熱した上で細かく刻むか、ミキサーでペースト状にしたものを食べさせてあげると消化のサポートとともに栄養も吸収しやすくなるでしょう。
アレルギー
ごぼうはアレルゲン特定原材料や特定原材料に準ずるものには入っておらず、アレルギーを起こしやすい食材とは言い難いですが、絶対に大丈夫とは言えません。
ごぼうはキク科の植物なので、春菊、レタス、ヤーコンなどのアレルギーがある場合には食べさせないように気をつけましょう。
どの食材にもいえますが、初めての食材を与える際には少量から与えるようにしましょう。
食後の様子を注意観察し、下痢や嘔吐、発疹などの症状があれば、すぐにかかりつけの動物病院へ相談しましょう。
おすすめレシピ
ごぼうととりささみのポタージュ
①ごぼう、にんじん、じゃがいもをカットます。
②鍋にお湯を沸かし、カットした野菜と鶏ささみを入れて火が通るまで茹でます。
③火が通ったらささみを取り出し、粗熱を取ります。
④野菜と煮汁に豆乳を足してミキサーにかけ、お皿に取り分けます。ささみをほぐしたものをトッピングして完成。
ささみと一緒に茹でることで野菜や煮汁に鶏の旨味が移るので、犬猫の食欲をそそり食べやすいポタージュになります。
ごぼうの水溶性食物繊維は水にさらし過ぎると流出してしまうので、汚れを落とした後はあまり水にさらさない方が栄養を逃がしません。
人用にはコンソメやハーブ塩などで味付けすると良いでしょう◎
まとめ
犬猫はごぼうを食べても大丈夫!
ごぼうには豊富な食物繊維が含まれていて、愛犬愛猫にとっても嬉しい効果が期待されます。
ただし、与えすぎはその食物繊維の多さから消化不良などの健康被害をもたらす危険もあります。
健康に良い食材でも、過剰摂取は逆効果となりますので、おやつやトッピング程度に控え、健康的な食事のサポートにうまく活用できると良いでしょう。
また、ごぼう茶やごぼうの加工品には、犬猫にとって不要な添加物や調味料を使ったものが多くあるので、与える前に必ず原材料の確認を行いましょう。