犬猫はヒラメを食べても大丈夫!低脂質で高たんぱくな白身魚の代表格!でも刺身はNG

白身魚の代表的な存在のヒラメ。

平べったい見た目が特徴的で漢字でもさかなへんに平らと「鮃」このように書き、海では平らな体を利用して海底の砂に溶け込みエサとなる小魚や甲殻類を捕食します。

そんなヒラメは犬猫が食べても大丈夫なのでしょうか。

犬や猫はヒラメを食べても大丈夫!

ヒラメは鯛やタラなどの他の白身魚と同様に犬猫に与えても問題ありません。

今回は犬猫にヒラメを与える際の注意点や与え方について解説していきたいと思います。

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カレイとの違い

よくヒラメと比較されるのが見た目の似ているカレイです。

ヒラメは「カレイ目カレイ亜目ヒラメ科」に属する魚で、カレイは「カレイ目カレイ亜目カレイ科」に属し生物学上別の生き物として区分されています

そんな二種を見分ける方法として「左ヒラメに右カレイ」という有名な言葉があります。

顔を上下正しい向き(目が上、口が下)にしたとき顔が左に来るのがヒラメ、右に来るのがカレイという見分け方を意味している言葉です。

確かに多くの場合この方法で見分けることは可能ですがこれは完璧に正しいわけではなく、右向きのヒラメも左向きのカレイも存在しています。

種類によっての違いもありますがアメリカやアラスカで摂れるカレイは半数以上が左を向いていることが確認されており、詳細は謎のままとなっています。

正確に見分けるには

ヒラメとカレイを正確に見分けるには目の付き方と口の大きさが重要です。

ヒラメの目は埋まったような付き方をしており、自分の真上をみるのに最適な形をしています。

カレイの目は少し飛び出ていていわゆる「ぎょろ目」のようになっており、自分の近くを見渡す能力に長けています。

また、カレイの口が小さいのに対してヒラメの口は大きく食性も獰猛だと言われています。

味や食感の違い

ヒラメは主に他の小魚を食べているためその魚を捕食するための瞬発力などがあり、引き締まった身をしているため寿司や刺身に向きます。

カレイは主に小さな甲殻類や貝類を食べているためほとんど動く必要がなく、脂ののった身をしているため煮付けやフライに向きます。

犬猫に生食はNG!

ヒラメのお刺身はとてもあっさりしていて食べやすく美味しいですが犬猫に与えるのはやめましょう。

生のヒラメには「チアミナーゼ」という成分が含まれていて、チアミナーゼには体内の「ビタミンB1」を破壊してしまう作用があります。

ビタミンB1は神経が正常に機能するために欠かすことのできないビタミンで犬猫にとっても大切な栄養素です。

かつて日本では「脚気(かっけ)」が大流行し多くの死者が出ましたが、後に脚気の原因は白米が主食となってしまったことによるビタミンB1不足であることが判明しました。

犬や猫の場合もビタミンB1が不足すると筋力低下や歩行障害などの脚気と同じような症状が現れ最終的に死に至る可能性もあります。

チアミナーゼによるビタミンB1破壊や偏った食事などで起こるケースが多いようなので注意しましょう。

チアミナーゼは加熱により活性を失うのでヒラメは加熱してから与えましょう。

ヒラメに含まれる代表的な栄養素

ひらめ 養殖 皮つき 生 可食部100gあたり

栄養素含有量
エネルギー115kcal
たんぱく質19.0g
脂質3.1g
炭水化物3.0g
カリウム440mg
ビタミンB20.34mg
ビタミンE1.6μg

参考資料:八訂 食品成分表 2022

たんぱく質

ヒラメは高たんぱく低脂肪の犬猫にとっても嬉しい食材です。

たんぱく質は皮膚・被毛・骨・歯・内臓など体のありとあらゆるものを作る材料となる栄養素で健康のためには欠かせません。

たんぱく質・脂質・炭水化物の3つは「三大栄養素」と呼ばれ、生き物が生きていくために最も重要な栄養素だと考えられています。

三大栄養素は全てエネルギーを持っており、食べ物のカロリーは三大栄養素の量や割合で決まります。

古くから稲作を行って生きてきた人間は炭水化物をエネルギーとして利用しやすいのに対し、犬猫は肉を食べて生きてきたためたんぱく質が重要なエネルギー源です。

特に完全肉食動物の猫はたんぱく質の必要量が多く炭水化物の必要量は人間に比べて少ないです。

また、犬の祖先はもともと肉食動物でしたが、人間との共同生活をしていく中で雑食かが進み今では肉食寄りの雑食動物になっています。

ビタミンB2

ヒラメにはビタミンB2が豊富に含まれています。

ビタミンB2には皮膚や被毛の質を高める効果があると言われています。

また、脂肪をエネルギーに変換する働きを助けるため肥満予防にも効果があります。

犬や猫へのヒラメの与え方

料理方法

ヒラメを犬猫に与えるのに特別な下処理は必要ありません。

丸々1匹の場合は捌く必要がありますが「さく」の状態で売っているものがほとんどかと思います。

前述したように生のまま犬猫に与えるのはあまり良くないため焼く・蒸す・茹でるなどしてから与えましょう。

注意点

  • さくの状態で売っているものは心配ないと思いますが念のため小骨がついていないか確認しましょう
  • 犬猫の用のヒラメを調理する際に塩などの調味料は必要ありません

【まとめ】犬猫はヒラメを食べても大丈夫

犬猫はヒラメを食べても大丈夫です。今回のポイントをおさらいしましょう。

  • 高たんぱく低脂質な白身魚で犬猫の手作りご飯に使いやすい
  • ビタミンB1を破壊する作用のあるチアミナーゼが含まれているため生食はNG

今回は犬や猫にヒラメを与える注意点を解説しました。

犬や猫の健康を考える上で、正しい与え方を守り、バランスの良い食事を提供することが大切です。

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鈴木 利奈RINA SUZUKI - PET FOOD ADVISER

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ペットレシピ.jpの記事を執筆・監修しています。

キャットフード勉強会・ドッグフード勉強会を運営している鈴木です。大好きな犬猫とペットフードについて深く学ぶため、講師を呼んで勉強会を開いています。ペットフード販売士、ペット栄養管理士、愛玩動物飼養管理士2級、化粧品検定1級(コスメコンシェルジュ)等の資格を取得。

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