クラゲの食文化
海の中をゆらゆらと漂う姿が美しいクラゲは、水族館だけでなく家庭でも飼うことができるので、食用よりも観賞して楽しむ生き物のイメージが強いのではないでしょうか。
サーフィンなどのマリンスポーツをする人にとっては毒針で刺される嫌なイメージがある人も多いでしょう。
意外にもクラゲを食べる文化は古くから存在しており、とくに日本、中国、東南アジアでは食材として長い歴史があります。
特に中国では祝宴や結婚式で提供されることもあり、多くの人に親しまれています。
この記事では犬猫がクラゲを食べても大丈夫か、注意点などについて解説していきます。
犬猫はクラゲを食べても大丈夫?
コリコリした食感が特徴のクラゲは犬猫にとって消化がしにくく、与えてはいけない食材です。
食用のクラゲであれば直ちに中毒を起こすような成分は含まれていないですが、猫の場合はとくに消化不良を起こしやすく注意が必要です。
海を散歩中に自然のクラゲをかじったり食べてしまった場合は、クラゲに刺されてしまう可能性もあります。
見過ごしてしまうとアナフィラキシーショックなど命に関わる症状を引き起こすこともありますので注意が必要です。
クラゲに含まれる代表的な栄養素
くらげ(塩蔵・塩抜き)100g当たり
栄養素 | 含有量 |
---|---|
エネルギー | 21kcal |
タンパク質 | 5.2g |
脂質 | 0.1g |
炭水化物 | 0g |
ナトリウム | 110mg |
カリウム | 1mg |
カルシウム | 2mg |
マグネシウム | 4mg |
リン | 26mg |
クラゲの主な栄養
クラゲはほとんどが水分で低カロリーでありながら、タンパク質、ミネラル、ビタミンを含み、中でもコラーゲンが豊富で肌や結合組織の健康に役立ちます。
またクラゲには低脂肪でありながら、身体に必要なアミノ酸も含まれていて、食物繊維やミネラルなどバリエーション豊かな栄養素を持ち合わせています。
このように私達人間にとってクラゲは大変魅力的な食材ではありますが、犬や猫の食事には適していません。
安全なペットフードや、犬猫が食べられる食材で栄養を満たしてあげましょう。
犬猫がクラゲを食べてしまったら?
犬や猫がクラゲを誤って摂取した場合、対処方法は症状や種類、食べた量によっても異なりますが、なるべく早い段階で獣医師に相談することが重要です。
食用のクラゲを食べてしまった場合、命に関わるような大きな危険はないものの、消化不良を起こしてしまう可能性があります。焦らず冷静に様子を観察しましょう。
前述の通り、万が一自然のクラゲを食べたりかじった際にクラゲに刺されてしまった場合、種類によっては命の危険も考えられます。
すぐに専門的な治療を受けることが大切です。
クラゲに刺された場合の応急処置
- 安全な場所へ移動
- 手袋を着用し触手を除去する
- 患部を海水で洗う
猫の場合はあまりないケースかとは思いますが、海辺を散歩中にクラゲに指されてしまった場合はまず安全な場所へ移動させましょう。
手袋やタオルなど手を覆って触手を除去し、海水で患部をよく洗います。
真水で洗ってしまうと浸透圧により体内に毒が回るため、必ず海水で洗うことが重要です。
応急処置をしたらすぐに動物病院へ連れていきましょう。
【まとめ】犬猫はクラゲを食べても大丈夫?
私達人間にとってクラゲは大変魅力的な食材ですが、犬猫の食事には適していません。
食用のクラゲであれば直ちに中毒を起こすような成分は含まれていないですが、自然のクラゲは毒を持っている事が多いため大変危険です。
毒性のないクラゲの場合も、犬猫の場合は消化不良を起こしやすく注意が必要です。
犬猫にとってより安全な食材・フードで栄養を満たしてあげることが大切です。