犬猫はマンゴーを食べても大丈夫?皮や種は危険?ドライマンゴーは?

犬猫はマンゴーを食べても大丈夫

とろけるような食感と、濃厚な甘みが魅力のマンゴーは世界三大美果のひとつとされています。

美味しさとともに高栄養であることも注目されているマンゴーは、犬猫にとって有害な成分は含まれていませんので食べても大丈夫な食材です。

美容効果が期待できる成分が豊富に含まれるマンゴーは、犬猫にとってもアンチエイジング効果が期待できます。

ただし、与えすぎは体調不良や健康被害を及ぼす可能性もあるので注意が必要です。

マンゴーの栄養

β‐カロテン

マンゴーは果物の中でβ-カロテンが比較的多いと言われています。

犬は体内でβ‐カロテンをビタミンAに変換しますが、ビタミンAには皮膚や粘膜を整えたり、眼を保護したり、細胞の増殖や分解をサポートする働きがあります。

ビタミンAに変換されなかった分は抗酸化や免疫賦活作用があることが分かっていて、アンチエイジングに役立つと言われています。

猫に関してはこのβ‐カロテン→ビタミンAの変換は行われませんが、β‐カロテン自体も強い抗酸化作用があり、免疫活動の活性化に役立つと考えられています。

ビタミンC

強い抗酸化作用が期待できる栄養素です。

マンゴーに豊富に含まれるβカロテンとビタミンCは組み合わせることアンチエイジングに効果的といわれています。

葉酸

マンゴーは葉酸を多く含む食品です。

葉酸はビタミンB群の一種で『造血のビタミン』とも呼ばれ、赤血球の細胞の形成を助ける役割があり、貧血予防にも効果があるといわれています。

循環器系や皮膚疾患のある犬猫への効果も期待ができます。

食物繊維

マンゴーは不溶性と水溶性の食物繊維をバランスよく豊富に含んでいます

不溶性食物繊維は腸内で水分を吸って膨らむことで便のカサを増し、水溶性食物繊維はコレステロールの排出をサポートをします。

どちらも食後の血糖上昇をゆるやかにして糖尿病を予防したり、腸内環境を整え便秘解消に効果があります。

カリウム

カリウムはミネラルの一種で、浸透圧の調整などの働きをします。

利尿作用が期待でき、ナトリウムを排出する事で塩分の摂り過ぎを調節する重要な役割を果たします。血圧を下げる効果も期待できます。

しかし腎臓病等の疾患がある犬猫は摂取量に注意してください。

過剰摂取は高カリウム血症の原因になる危険性があり、四肢のしびれや嘔吐、筋力低下、脈拍異常といった体調不良の原因につながります。

ポリフェノール(フラボノイド系色素成分)

フラボノイドはポリフェノールの一種で強い抗酸化作用でアンチエイジング効果が期待できます。

レモンやライムなどにも含まれている成分で、糖尿病合併症を予防する効果があるといわれ、現在も研究が進んでいます。

マンゴーを与えるメリット

アンチエイジング効果に期待!

マンゴーには老化を予防するβ‐カロテンが豊富に含まれています。

ビタミンCも豊富で、こちらも強い抗酸化作用や鉄分の吸収を助けたり、解毒作用、酵素の働きを助ける作用などがあります。

ビタミンCは犬猫の体内でも作られますが、加齢やストレスでも失われてしまいます。

老化は人も犬猫も避けては通れませんので、適度に抗酸化作用が期待できる栄養素が含まれるものを食べるとアンチエイジングに役立ちます。

水分補給や散歩の後のクールダウンにぴったり

マンゴーは8割程度が水分なので様々な栄養と一緒に水分も摂れる優れたフルーツです。

暑い日の散歩や運動の後に熱中症や夏バテが心配されるときのおやつにぴったりです。

与える際の注意点

与えすぎはNG

マンゴーは特徴的な甘みのとおり糖分も多く、比較的高カロリーなフルーツなので、与えすぎは肥満の原因となります。

また、8割程度が水分で食物繊維が豊富な点は適度であれば健康効果が期待できますが、過剰摂取は下痢や便秘の原因になってしまいますので与える量には注意してください。

食べても大丈夫とはいえ、毎日食べさせる必要はありませんので、時々おやつ程度にカットしたものを1、2個与える程度で十分と考えます。

皮と種は食べさせないで

犬猫は噛まずに丸飲みしてしまう習性があります。

マンゴーの種は比較的大きめで丸飲みは難しく感じますが、それでも大型犬などは噛まずに飲み込んでしまう可能性は少なからずあり、荒くかみ砕いただけで飲み込み喉や消化器官に詰まってしまう心配もあります。

詰まってしまうと大変危険で命に係わる場合もありますので注意してください。

また、皮は残留農薬の可能性も考えられ、消化にも悪いので、必ず皮と種を取り除いた果肉だけを与えるようにしてください。

マンゴーはウルシ科の植物、アレルギーに注意

漆(うるし)は日本の工芸品にも昔から使われているので名前を聞いたことがある人も多いと思いますが、漆はウルシ科の植物から採取した樹液を加工して使用するもので、触ると皮膚がかぶれる事でも有名です。

これはウルシオールという成分によるアレルギー反応で、ウルシオールのアレルギーを持つ人は、漆の木の近くを通過しただけでもかぶれることがあるといわれているほどです。

これは犬猫にとっても例外ではなく、ウルシアレルギーの場合はマンゴーでかぶれる事がありますので、十分に注意が必要です。

初めてマンゴーを与える際には、少量から始めて食後の様子を十分に観察しましょう。

もしマンゴーを食べた後にかぶれやそのほか体調不良を起こすようであれば、かかりつけの動物病院へ相談して獣医師の指示に従ってください。

ドライマンゴーなどの加工品は与えないで

マンゴーはマンゴープリンやアイス、ドライフルーツ等の加工品が有名ですね。

それらの加工品は砂糖や乳製品を使用しているものが多く、糖分過多で肥満の原因や乳製品が合わなければ下痢などの症状を引き起こす可能性があります。

また、水分が抜けて成分が凝縮していますのでフレッシュのマンゴーとドライマンゴーでは同じ一口でも、繊維量や糖分量もドライマンゴーの方が多くなり、糖分の摂りすぎや繊維の摂り過ぎで下痢や便秘を起こす可能性があります。

マンゴー自体は食べても大丈夫ですが、人用の加工品は犬猫に与えないようにしましょう。

おススメレシピ

自家製マンゴーアイス

①マンゴーの皮を剥き種を取り除いたらカットしておきます。

②ジッパーバックにカットしたマンゴーとプレーンヨーグルトを入れ袋を閉じたら揉んで混ぜます。

③冷凍庫で1~2時間冷やしたら更に揉んで混ぜ、これを2、3回繰り返したら完成です。

マンゴーの食物繊維やビタミンとヨーグルトの乳酸菌で腸にも体にも嬉しいアイスです。

マンゴーの甘みで十分おいしくでき、ヨーグルトが好きな犬猫は多いので喜んで食べてくれることでしょう。散歩の後のクールダウンに役立ちます。

マンゴーのトロピカルサラダ

①マンゴー、トマト、キュウリ、パプリカを1、2㎝程度に角切りに、レタスは小さめに手でちぎり合わせて器に盛ります。

②カッテージチーズ上から散らして、オリーブオイルを少量(1g程度で十分)かけて完成です。

マンゴーの甘みとチーズの旨味が食欲をそそり、水分豊富なマンゴーと野菜で栄養補給と一緒に水分もしっかりとれます。

カッテージチーズはチーズの中でも塩分が少ない種類なので少量であれば犬猫に与えても大丈夫です。

スギさん@マッサンペットフーズ

株式会社ヒューマル マッサンペットフーズの公式WEBサイト「マッサンのペットフードの学校」の開設時から運営に参画しています。6年間の学びを生かしてペットレシピ.jpにも執筆しています。

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