おかひじきについて
シャキシャキの食感がクセになる野草の一種で、日本の海岸の砂地にも自生しており、浜辺で自生している物には塩味があります。
『陸の海藻』『畑のひじき』などとも呼ばれ、ミネラルが豊富であることが知られています。
各地の海岸沿いに自生していた野草が栽培植物になり、スーパーなどでも販売されているのをよく見かけるようになりました。
おかひじきを野菜として栽培し、食用にしているのは日本だけといわれています。
おかひじきは犬猫が食べても大丈夫!
おかひじきはヒユ科の植物で、ヒユ科の野菜の仲間にはホウレン草やビーツがあります。
おかひじきに犬猫が中毒症状を引き起こすような成分は含まれておらず、適量であれば犬猫が食べても大丈夫な食材です。
ただし中毒物質が入っていないからといって無制限に食べても大丈夫という食材ではありません。
犬猫におかひじきを与えるメリットや注意点を解説します。
犬猫におかひじきを与えるメリット
おかひじきにはビタミンやミネラルが豊富に含まれています。
β‐カロテン
β‐カロテンには強い抗酸化作用が期待されるので、アンチエイジングに役立ち、他にも抗発がん作用や動脈硬化の予防でも知られる栄養素です。
犬は体内でビタミンAに変換され、眼や皮膚、粘膜の健康維持に役立つといわれています。
猫に関してはこのβ‐カロテンからビタミンAの変換は行われませんが、β‐カロテン自体の強い抗酸化作用や免疫活動の活性化に役立つと考えられています。
ビタミンK
おかひじきに多く含まれるビタミンKは、止血や血管の健康維持に活躍します。
その他にも骨にあるたんぱく質を活性化させて形成を促すため、骨粗しょう症の治療薬としても利用されます。
おかひじきにはカルシウムも多いので、骨の健康維持に活躍する食材といえます。
カルシウム
おかひじきにはカルシウムが豊富に含まれています。
その含有量は小松菜やつるむらさきと並び、野菜の中でもトップクラスです。
骨の形成に欠かせないカルシウムは、運動量が多い犬猫にとって大切なミネラルです。
骨や歯などを作る他にも、神経興奮の抑制や細胞分裂にも関わる栄養素です。
カリウム
おかひじきにはカリウムが豊富に含まれていて、このカリウムは細胞内外の浸透圧を調節する働きがあります。
利尿作用が期待でき、ナトリウムを排出する事で塩分の摂り過ぎを調節する重要な役割を果たします。血圧を下げる効果も。
おかひじきを与える際の注意点
過剰摂取による高カリウム血症や尿路結石に注意
おかひじきは高カリウム食材といえる野菜です。
上記ではカリウムによる健康効果を解説しましたが、腎機能が低下している犬猫がおかひじきを多量に摂取してしまうと、排出量の調整ができずに高カリウム血症を起こしてしまう可能性があります。
また豊富に含まれるカルシウムも過剰に摂取してしまうと体内で結石することがあり、泌尿器疾患を引き起こす可能性があります。
特に猫は尿路結石を起こしやすいといわれているので、食べさせ過ぎないように注意が必要でしょう。
愛犬愛猫に腎臓疾患がないか、尿路結石を起こしやすくはないかなど個々の体調や持病を考慮した判断が必要となります。
持病を持たない犬猫であっても、過剰摂取は上記のような病気を引き起こす可能性は少なからずありますので、日常的に多量に与える事は控えましょう。
茹でたものを細かく刻んでから与えましょう
おかひじきは生食もできる食材ではありますが、犬猫に与える場合には下処理として茹でてから与えることをおすすめします。
茹でる事により多少やわらかくなり、アクも抜けます。
また犬猫は人間よりも消化能力が低いので、茹でたものを細かく刻んであげることで消化のサポートが叶います。
一度に多量に与えてしまうとミネラルの過剰摂取も心配ですが、消化不良による嘔吐や下痢などの症状を起こす懸念もあるので、トッピングや手作りごはんの食材の一部としてごく少量をときどき与える程度が望ましいでしょう。
まとめ
おかひじきは犬猫が食べても大丈夫な食材です。
ミネラルやビタミンが豊富に含まれており、貧血、骨粗しょう症、高血圧などの予防効果があると考えられます。
ただし、腎臓疾患がある場合や尿路結石を起こしやすい犬猫はミネラルの過剰摂取が悪影響となる場合があるので、かかりつけの動物病院で相談してからにするといいでしょう。
おかひじきは必ずしも犬猫が食べなければいけない食材ではないので、無理に与える必要はありません。
愛犬愛猫の健康状態や好き嫌いなどの様子を見て、好むようであれば時々少量を与える程度にしましょう。
参考:食材大全(NHK出版)
参考:オカヒジキの基本情報