高い栄養価からスーパーフードとして知られているキヌア。
キヌアは飢餓・貧困・栄養失調などの世界が抱える問題の撲滅に多大な役割を果たすことができるとして国際連合にも認められています。
2013年の国連総会では2013年を「国際キヌア年」とすると宣言されたほど注目の高い食材です。
そんなキヌアは犬猫が食べても大丈夫なのでしょうか。
犬や猫はキヌアを食べても大丈夫!
犬や猫はキヌアを食べても大丈夫です。
今回は犬猫にキヌアを与える際の注意点やポイントについてご紹介したいと思います。
とても長い歴史のあるキヌア
キヌアの原産国はペルーやボリビアなどのアンデス地方で、ペルーでは紀元前5000年には栽培されていたと言う記録があります。
昔から健康効果のある食材として現地の人々に食べられていたようです。
古代インカの時代にはキヌアを食べると病気が早く治る・長生きするなどと言われており、「母なる穀物」として親しまれていました。
キヌアはとても丈夫な植物
キヌアが飢餓や貧困などを救う食材として国連に認められた理由にはその環境適応力の高さもあります。
痩せた土地や干ばつ・高地・低地など悪条件の環境でも育ち、たくさんの実をつけることができます。
キヌアは穀類?グレイン・グルテンは大丈夫?
穀類の分類
キヌアは穀類に分類されますがイネ科の植物ではありません。
穀類は大きく分類すると以下の3つに分けることができます。
・禾穀類(かこくるい)
穀類のうちイネ科に分類される植物です。
米・大麦・小麦・トウモロコシ など
・菽穀類(しゅくこくるい)
穀類のうちマメ科に分類される植物です。
大豆・小豆・インゲン豆・落花生 など
・擬穀類(ぎこくるい)
穀類のうちイネ科にもマメ科にも分類されないその他の植物です。
キヌア・蕎麦・アマランサス など
キヌアはヒユ科の植物で、擬穀類に分類される植物になります。
グレインフリーの面でのキヌア
愛犬や愛猫の胃への負担を考慮してグレインフリーのペットフードを選んでいる方も多いかと思います。
「グレインフリー」とは穀類のうち上記で紹介した禾穀類を含んでいないという意味です。
キヌアは擬穀類なので普段からグレインフリーのものを選んで与えている方にも使用しやすい食材と言えるでしょう。
実際にキヌアが使用されていてグレインフリーを謳っているペットフードも販売されています。
グレインフリーとグルテンフリー
グレインフリーと混同されがちなのがグルテンフリーです。
グレインは穀物全般を指す言葉なのに対してグルテンとは大麦や小麦などの麦類に含まれているたんぱく質の名称です。
麦類は禾穀類に分類される穀物なので「グレインフリー」は「グルテンフリー」という意味も包含しているということです。
グレインフリーやグルテンフリーを選んだ方がいい場合
犬猫がグルテンアレルギーの場合は当然ですがグルテンの含まれていないフードを選んであげましょう。
また、グレインフリーのペットフードは消化に良い動物性たんぱく質がメインとなるため犬猫の胃腸の負担になりにくいと言えるでしょう。
しかしグレインフリーのペットフードは腹持ちが悪い・価格が高いなどのデメリットもあります。
キヌアに含まれる代表的な栄養素
キヌア 玄穀 可食部100gあたり
栄養素 | 含有量 |
---|---|
エネルギー | 334kcal |
たんぱく質 | 9.7g |
脂質 | 2.7g |
炭水化物 | 67.1g |
参考資料:八訂 食品成分表 2022
※表にするととても長くなるため上記には三大栄養素のみ記載しています
あくまで人間基準ですがキヌアは必要な栄養素が全て含まれている「完全栄養食」と言われています。
たくさんの栄養素がバランス良く含まれているためたくさん食べれば体に良さそうですが一度にキヌアをたくさん食べると人間でも消化不良を起こす可能性があるので注意しましょう。
また、犬猫の場合は完全栄養食の基準を満たしているペットフードを与えていれば必要な栄養素は摂取できています。
一部の栄養素は過剰に摂取することで体に悪い影響を与えるものもあるので栄養過多にも注意してください。
犬や猫へのキヌアの与え方
キヌアはたくさんの栄養がバランス良く含まれているため手作りご飯に使用しやすい食材といえます。
以下のようなスープに少し足したり、普段与えているペットフードに混ぜてあげると与えやすいかと思います。
ただし食べ過ぎると消化不良を起こすのは犬猫も同じなので量には注意してあくまでも1回に与えるのは少しだけにしましょう。
【まとめ】犬猫はキヌアを食べても大丈夫
犬猫はキヌアを食べても大丈夫です。今回のポイントをおさらいしましょう。
- 国連にも認められた栄養価の高い「完全栄養食」
- 栄養の中には過剰に摂取すると良くないものもあるので犬猫に与える量には気をつける
- グレインフリーやグルテンフリーにも対応している
今回は犬や猫にキヌアを与える注意点を解説しました。
キヌアはとても栄養価の高いスーパーフードですが与える量には気をつけて栄養過多にならないように注意しましょう。
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