ロマネスコについて
皆様は「ロマネスコ」という野菜をご存じですか。
16世紀頃からイタリアやドイツで栽培されているブロッコリーやカリフラワーの仲間でこんな見た目をしています。
少し不思議な見た目をしていますが断面を見てみると確かにブロッコリーやカリフラワーに近しいものを感じます。
このような形は「フラクタル構造」と呼ばれている幾何学構造で自然界にも多く存在するようです。
ロマネスコはブロッコリーやカリフラワーと同じくアブラナ科の植物で含まれている栄養もよく似ていますが含有量などに少し違いがあるので後ほど解説します。
色はブロッコリーの濃い緑色とカリフラワーの白色のちょうど中間のような色をしており、味はブロッコリーに近く、食感はカリフラワーに近いです。
まさにブロッコリーとカリフラワーの中間的なポジションですね。
そんなロマネスコは犬猫が食べても大丈夫なのでしょうか。
犬や猫はロマネスコを食べても大丈夫!
犬や猫はロマネスコを食べても大丈夫です。
しかしロマネスコを与える際には注意したい点があるので解説していきたいと思います。
葉や茎は食べても大丈夫?
ロマネスコの葉や茎も犬猫が食べても大丈夫です。
ただし茎の外側を纏っている皮は固く、かみ切りにくいため犬猫がのどに詰まらせてしまうかもしれないので取り除いてあげるのが無難でしょう。
生のまま食べても大丈夫?
犬猫は生のロマネスコを食べることはできますがおすすめしません。
生のロマネスコは固いので犬猫に手作りご飯を作ってあげるときは茹でるなどしてあげた方が柔らかく食べやすいですし胃の負担になりにくくなります。
柔らかくなることでのどに詰まらせるリスクも減らすことが出来ます。
ロマネスコに含まれる代表的な栄養素
ロマネスコに含まれる栄養素をブロッコリー・カリフラワーと比較してご紹介します。
生 可食部100gあたり
ロマネスコ | ブロッコリー | カリフラワー | |
---|---|---|---|
エネルギー | 21.5kcal | 37kcal | 28kcal |
たんぱく質 | 2.0g | 3.8g | 2.1g |
炭水化物 | 4.2g | 2.3g | 3.2g |
脂質 | 0.19g | 0.3g | 0.1g |
食物繊維総量 | 2.15g | 5.1g | 2.9g |
ビタミンC | 60.2mg | 140mg | 81mg |
参考資料:八訂 食品成分表 2022, Wikipedia
カロリー
ロマネスコはこの3つの野菜の中で一番低カロリーです。
ブロッコリーはダイエットにおすすめの食材として有名ですがブロッコリーよりも脂質やカロリーが低くダイエット向きであると言えます。
しかし低いとはいっても微々たる差ではありますしダイエット時に重要なたんぱく質や食物繊維の量はブロッコリーの方が多いので
一概にダイエットにはブロッコリーよりロマネスコの方がおすすめとは言い切れません。
食物繊維
ロマネスコには食物繊維が含まれています。体によいイメージがある食物繊維ですが、過剰摂取には注意してください。
確かに食物繊維は適量摂取することによって腸内環境改善などの良い効果が期待できます。
しかし、犬も猫も草食動物ではないので食物繊維を消化吸収することができません。
なので過剰に摂取すると消化不良から下痢や便秘を引き起こす可能性があります。
ビタミンC
ロマネスコにはブロッコリーやカリフラワーほどではありませんがビタミンCが豊富に含まれています。
この3つの中では一番含有量が少ないとはいえ100gあたり約60mgも含まれています。ちなみにレモン果汁のビタミンC含有量は100gあたり50mgです。
ビタミンCには抗酸化作用があります。老化や激しい運動による酸化ストレスの治療・予防に役立ちます。
ビタミンCは犬猫の体内でも生成されます。肝臓で生成されるので肝機能が衰えたシニアの犬猫は特に積極的に摂取したいビタミンといえます。
犬や猫にロマネスコをあげる際の注意点
犬猫にロマネスコを与える際の注意点を紹介します。
味付けはダメ
ロマネスコは茹でてから犬猫に与えるのがおすすめと先述しましたが、その際に塩ゆでするのはやめましょう。
人間がロマネスコを食べる際は塩ゆでした方が下味がつき色合いも良くなります。しかし犬猫に基本的に塩は必要ありません。
塩分過多は心臓や腎臓に負担をかけます。
また、マヨネーズなどの調味料をつけたものを与えるのもやめましょう。
マヨネーズには油がとても多く含まれているので脂質過多により肥満の原因になってしまいます。
細かく刻んであげた方が良い
茹でたロマネスコは柔らかくなるのである程度大きくても犬猫は問題なく食べられるでしょうし実際に小さい房のまま食べたという話も聞きます。
しかし犬猫の消化や飲み込みやすさを考えると細かく刻んであげた方が良いと言えます。
万が一のどに詰まらせてしまうと大変ですし消化しきれず苦しむのもかわいそうです。
アレルギーに気をつけて
犬猫はロマネスコなどのアブラナ科の植物にアレルギーを持っている場合があるので注意しましょう。
初めてロマネスコを与える場合は少量にし、食べたあとの様子をよく観察しましょう。
アレルギー症状は半日~1日後に発症することもありますのでお気をつけください。
下痢・嘔吐・皮膚の赤みやかゆみ・目の充血などの症状が見られたらそれ以降与えるのをやめ、症状が酷くなる場合は獣医に相談しましょう。
手作りご飯でロマネスコを使うなら
フードのトッピングやおやつにおすすめ
ロマネスコを与える場合は普段与えているペットフードにトッピングしてあげるとよいでしょう。
肉食動物の猫は喜んで食べてくれない可能性もあります。
そんなときは茹でてほぐした魚の身を一緒にトッピングすると食べてくれるかもしれません。
また、ロマネスコだけで食べてくれる場合は茹でて刻んだロマネスコをおやつ代わりに与えるのも良いでしょう。
おやつとして与える場合はご飯が食べられなくなるほどたくさん与えるのはやめましょう。
【まとめ】犬猫はロマネスコを食べても大丈夫
犬猫はロマネスコを食べても大丈夫ですが以下の点には注意しましょう。
- 茹でたものを刻んで与えるのがおすすめ
- 味付けや塩ゆではNG
- どんな食べ物にもアレルギーの可能性はあるので注意
今回はロマネスコについて紹介しました。
基本的にはカリフラワーやブロッコリーの代用として使用可能です。
ぜひロマネスコを使った手作りご飯を考えてみてください。