磁石(マグネット)は、 鉄などの強磁性体を引き寄せる性質を持つ物体で、文房具やキッチン用品、ファッション小物などにも使われる身近なアイテムです。
ご家庭ではとくに冷蔵庫にメモを貼るために使用されることが多いのではないでしょうか。
この記事では犬猫の磁石の誤飲について、危険性や対策などを解説していきます。
磁石の原材料は?
磁石の材料はいくつか種類があるそうですが、いずれも自然に存在する鉱物からつくられています。
素材となる主な原料は鉄や銅などで、磁石の種類によっては磁性材料となる金属とプラスチックや合成ゴムが混ぜられているものもあります。
磁石の誤飲の危険性
犬猫が磁石を誤って飲み込むと、深刻な健康問題が発生する可能性があります。
とくに複数の磁石を飲み込んでしまった場合は腸の中でひとつにくっつくことがあり、それによって腸が捻れる(腸捻転)などの重篤な合併症を引き起こす可能性があります。
また、磁石が腸の壁に挟まれることで組織が損傷され、穴が開いたり、内出血が起こったりすることもあります。
磁石の誤飲は、特に子猫や子犬の場合にはより深刻な問題となり、腸に詰まると手術で取り除く必要が生じることがあります。
犬猫が磁石を誤飲した際に考えられる症状
犬猫が磁石を誤食した場合、以下のような症状が現れる可能性があります。
ただし、症状は個々の体質や飲み込んだ磁石成分によって異なる場合があります。
- 消化器系の不調: 磁石が腸に詰まると、食欲不振、嘔吐、下痢、腹痛などの消化器系の症状が現れる可能性があります。
- 異常行動: 痛みを感じるため、犬猫が不安定な行動を示すことがあります。たとえば、じっとしていることが多くなったり、お腹をなでたり押したりすることがあります。
- 異常な排便: 腸に異物が詰まると、排便が困難になったり、異常な形状や臭いの便が出ることがあります。
- 体温の異常: 腸が損傷されると、発熱や体温の上昇が起こる可能性があります。
- 食欲の変化: 磁石を飲み込んだ犬猫は、食欲が低下することがあります。これは痛みや不快感によるものです。
これらの症状が現れた場合、速やかに獣医に連絡し、適切な処置を受けることが重要です。
磁石の誤飲を防ぐために
犬や猫が磁石を食べることを防ぐためには、磁石を使用したり保管する場所に犬猫がアクセスできないようにすることです。
たとえば磁石がよくつかわれるキッチンにはゲートを用意して入れないようにするなどの対策が有効です。
また、犬猫に日ごろから安全で健康的なおもちゃや噛みごたえのあるおやつなどを提供することで、磁石を食べてしまう誘惑を減らすことができます。
一度咥えてしまったものを放すように普段からしつけておくことも大切です。
誤飲してしまった際の対処法
磁石の誤飲は緊急を要する状況です。
飲み込んでしまった場合は症状がなくてもすぐに獣医師に連絡し、適切な処置を受けるようにしましょう。
自分で吐かせたり取り出そうとすることは絶対に避けてください。
獣医師の指示に従い、必要な検査や診断を受けることが重要です。これにより、適切な治療法が選択されます
【まとめ】犬猫の磁石の誤飲は危険!
犬猫が磁石を誤って飲み込むと、深刻な健康問題が発生する可能性があります。
とくに複数の磁石を飲み込んでしまった場合は腸が捻れる(腸捻転)などの重篤な合併症を引き起こす可能性があります。
他にも消化器官に傷がついたり詰まってしまうリスクもあります。
速やかに獣医に連絡し、適切な処置を行うことが重要です。