日本ではクローバーを見かける機会が多く、幸運の象徴としても親しまれています。
特に四つ葉のクローバーは希少であり、見つけた人にとっては幸運をもたらすとされることから、人々にとって特別な存在として捉えられています。
- クローバーとシロツメクサは同じ?
「クローバー」は全世界に分布する約260種のマメ科シャジクソウ属の植物の総称ですが、日本においては一般的に「シロツメクサ」のことを「クローバー」呼ぶことが多いです。
本記事では「シロツメクサ」を含む、マメ科シャジクソウ属の植物について解説していきます。
クローバーは犬猫にとって比較的安全な植物
犬や猫がクローバーを食べることについては、一般的に大きな危険性はありませんが、特定の条件下で注意が必要です。
以下に、犬猫がクローバーを食べた時の危険性や注意点について詳しく説明します。
毒性のあるクローバーが存在する?
一般的なクローバーは犬や猫にとって有毒ではないと言われていますが、クローバーの遺伝子の違いによって有毒成分が含まれる可能性があるという報告もあります。
様々な研究データから都市部(草食動物が少ない地域)に自生するクローバーは危険性が低いとの報告もありますが、こういった可能性については認識しておくと良いでしょう。
参考文献:クローバーの遺伝子の違いにより有毒になる
参考文献:世界的な都市環境の変化がシロツメクサの適応を促進する
食物アレルギーの可能性
一部の犬や猫は、新しい食品に対してアレルギー反応を起こすことがあります。
クローバーは新しい食材となる可能性がありますので、かゆみ・発疹・嘔吐・下痢などの症状が見られた場合は、すぐに獣医師に相談してください。
食物中毒のリスク
野生のクローバーが農薬や化学物質で汚染されている可能性があるため、野外でクローバーを摂取すると食物中毒のリスクがあります。
特に公園や野外での散歩中に注意が必要です。
農薬を使用している場所で犬や猫を散歩させる際は、植物を食べさせないように気をつけましょう。
クローバーの食物繊維の消化
クローバーは食物繊維を多く含んでいます。
多量に摂取した場合、犬や猫の消化器系に負担をかける可能性があります。
特に消化器系に問題を抱えている犬猫の場合は、クローバーの過剰摂取を避けるべきです。
クローバーに含まれるイソフラボンについて
クローバーに含まれるイソフラボンは、一部の犬や猫にとって有害な可能性があります。
イソフラボンは植物性化合物で、エストロゲンと似た構造を持ち、この成分が犬猫の体内でエストロゲンとして働くため、生殖システムに異常を引き起こす可能性があります。
大きな危険がないからといって長期にわたり自由に食べさせるようなことはないように気をつけましょう。
クローバーの摂取を制限する方法
犬猫がクローバーを食べないようにするためには、まず庭や散歩ルートにクローバーがないか注意し、取り除くことが重要です。
さらに、犬猫に適切な食事を与えて栄養バランスを満たすことでクローバーを食べる誘因を減らします。
必要な栄養素が充足されていれば、犬猫は異物を摂取する欲求が減る傾向があります。
クローバーが近くにある場合は、散歩時や庭での監視を徹底し、クローバーを食べようとした時には注意して制止することが大切です。
不足している可能性のある栄養素
- 食物繊維:クローバーには食物繊維が多く含まれています。食物繊維は消化を助け、腸の健康を保つ重要な栄養素です。
- ビタミン:クローバーにはビタミンCやビタミンKなどの栄養素が含まれています。
- ミネラル:クローバーにはカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが含まれています
犬猫がクローバーを食べたがる場合は、まず食事の栄養バランスを確認し、必要な栄養素が摂取できるように注意することが重要です。
栄養バランスの取れた食事を提供することで、クローバーの食欲を減らすことができるかもしれません。
獣医師に相談し、栄養補助のサプリなどを検討することも良いでしょう。
もしも食べてしまったら
前述の通り、犬猫が少量のクローバーを食べてしまったからといって、直ちに大きな危険がある可能性は少ないと言えます。
まずは食べた量と摂取後の時間を把握し、重篤な症状が現れたり心配な場合はすぐに獣医師に連絡して適切な処置を受けることが重要です。
【まとめ】クローバーは犬猫にとって比較的安全な植物
一般的なクローバーは犬や猫にとっては問題ないことが多いですが、毒性のある種類やアレルギー反応、食物中毒のリスク、消化器への影響に注意が必要です。
愛犬愛猫がクローバーを食べて異常な症状が見られる場合は、早急に獣医師に相談することをお勧めします。
大きな危険がないからといって長期にわたり自由に食べさせるようなことはないように気をつけましょう。