デイゴは犬猫にとって危険な植物。沖縄県を代表する植物だが全草に毒性成分を含む可能性

デイゴとは

デイゴは沖縄県を代表する植物として知られ、沖縄の自然と文化を象徴する重要な植物です。

沖縄では街路樹として植栽されていますが、寒さに弱いので内地での露地栽培は難しく、沖縄県外では街中であまりみかけない植物かもしれません。

赤く美しい花を咲かせ、沖縄の象徴として多くの人に愛されるデイゴですが、全草に毒性成分が含まれている可能性があるので要注意です。

デイゴの基本情報

学名:Erythrina variegata
英名:Erythrina
和名:カイコウズ(海紅豆)
科名 / 属名:マメ科 / デイゴ属(エリスリナ属)
花言葉:「愛」「夢」「生命力」「活力」「和」

デイゴの主な毒性成分

デイゴの毒性についての研究報告はあまりみかけませんが、デイゴ属(エリスリナ属)の植物の毒性に関する文献は存在しています。

そのため、デイゴにもエリスリナ類アルカロイドやサポニンが含まれていると考えられています。

有毒部位は全草であると言われており、中でも特に種子が危険と考えられています。

デイゴの誤食による中毒症状例

  • 下痢
  • 嘔吐
  • めまい
  • 手足の脱力
  • 麻痺
  • 眠気
  • 低血圧
  • 呼吸抑制

デイゴに含まれるアルカロイドは神経毒であり、摂取すると神経系に影響を及ぼす可能性があります

樹皮や葉、根、花にも毒性成分が含まれますが、種子ほどの毒性はないと考えられています。

デイゴを誤食した場合、下痢や嘔吐などの消化器系の症状に加え、摂取した量や部位によっては上記のような神経系の症状を引き起こす場合があるので、誤食がないように十分に注意しましょう。

犬や猫がデイゴを誤食してしまったら

上記で解説したように、デイゴの毒性は誤食した部位や量によってその影響の程度が変わります。

もし、犬や猫がデイゴを食べてしまった場合には、食べた量や部位、時間を確認し、中毒症状が出ているかどうか注意深く観察しましょう。

上記で解説したような下痢や嘔吐、また倦怠感や動きが鈍くなっている様子があれば中毒症状を引き起こしている可能性があるので、すぐに動物病院へ連絡し、獣医師の指示に従うようにしましょう。

有毒植物を摂取した場合、動物病院では毒性を排除するために催吐処置を行う場合があります。

しかし、獣医師の指示なく、個人の判断で無理に吐かせる行為は誤嚥等の危険があり、より状況を悪化させる可能性があるので、自宅で無理に吐かせることはやめましょう。

中毒症状が現れるまで時間がかかる事があります。

様子見をしていたら気づいたころには手遅れというケースもありますので、誤食が分かった場合には症状の有無に関わらず、動物病院で受診することをおすすめします。

まとめ

デイゴは沖縄県を代表する、赤く美しい花を咲かせる植物ですが、全草に毒性成分を含む可能性があるため取り扱いには注意が必要です。

沖縄県など温暖な地域以外ではあまりみかけない植物ではありますが、デイゴの毒性に関する情報は限られているため、犬や猫がデイゴの種子や樹皮、葉、花を誤って摂取しないよう、デイゴの木や種子がある場所に近づけないようにすることが一番の予防策です。

参考:デイゴ (沖縄県 農林水産部 森林資源研究センター)

参考:奄美群島生物資源Webデータベース

参考:フロンティア |Erythrina属植物(マメ科)の薬理活性、毒性、および臨床試験:エビデンスに基づくレビュー

参考:Erythrina species: Coral tree

参考:人もペットも気をつけたい園芸有毒植物図鑑 土橋豊博士(農学)

スギさん@マッサンペットフーズ

株式会社ヒューマル マッサンペットフーズの公式WEBサイト「マッサンのペットフードの学校」の開設時から運営に参画しています。6年間の学びを生かしてペットレシピ.jpにも執筆しています。

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