プルメリアは犬猫にとって危険な植物。有毒部位あり。消化器系のトラブルや皮膚炎に注意

プルメリアとは

プルメリアは丈夫で周年開花性があるので、熱帯花木を代表する種類として世界中の熱帯地域で広く植えられる植物です。

その花には芳香があり見た目もかわいらしく、ハワイではレイにも使用されることが有名です。

多くの園芸種があり、日本でも植木や鉢植えで出回り楽しまれていますが、南国原産で耐寒性が低いので、育てる地域によっては冬は暖かい室内で管理する必要があります。

南国情緒あふれるかわいらしく鮮やかなプルメリアですが、犬や猫にとって大丈夫と言い難い危険な植物なので注意が必要です。

プルメリアの基本情報

学名:Plumeria
科名 / 属名:キョウチクトウ科 / インドソケイ属(プルメリア属)
花言葉:「気品」「陽だまり」「情熱」「内気な乙女」「恵まれた人」

プルメリアの主な毒性成分

プルメリアの有毒部位は樹皮と乳液であると考えられていますが、花や葉に毒性成分を含まないという明確な記述はみられなかったため、念のため全草危険と考えておくといいでしょう。

主な毒性成分はイリドイドと考えられています。その毒性は軽度であるといわれていますが、誤食があっても大丈夫とはいえません。

プルメリアによって起こる可能性がある症状例

  • 嘔吐
  • 下痢
  • 口腔内の痛み
  • 過剰なよだれ
  • かぶれ

プルメリアの誤食があれば、口腔内に痛みを感じる事や消化器系のトラブルを起こすことがわかっています。

また樹や枝、葉などが傷ついた際に出る乳液には接触性皮膚炎を起こす成分が含まれているので、触れた個所がかぶれることがあります。

ただし、命の危険があるほどの重篤な症状が引き起こされることは考えにくいので、誤食があっても慌てる必要はないでしょう。

誤食が分かったら、体調の異変がないか注意深く観察し、どの部分をどの程度食べたのか、症状の有無、時間の経過などを記録しましょう。

体調不良が続くことや深刻な症状が現れるようであれば速やかに動物病院で受診しましょう。

プルメリアを植える場合には十分に注意を!

プルメリアの園芸種は、現在では鉢植えも良く流通するようになりましたが、挿し木用の枝(穂木)だけが販売されることが多くあります。

犬や猫は好奇心旺盛で、枝や木の棒などをおもちゃにしてしまう事が多々あります。

枝を無造作に置いてしまうと気づいたたときにはおもちゃにしてかじっていたなんてことは容易に想像できるでしょう。

上記で解説したように、プルメリアの有毒部位で特に注意すべきは樹皮と乳液です。葉や花を誤食するよりも、枝をかじったり食べてしまう事の方が健康被害のリスクが高まります。

プルメリアを育てるために挿し木を購入した場合には、犬や猫の届かない場所で適切に管理するようにしましょう。

また、耐寒性が低く、冬には越冬のため鉢植え等を屋内で保管されるケースもあるでしょうが、この場合も枝などを犬や猫がかじってしまわないように保管場所には配慮が必要です

まとめ

プルメリアは犬猫にとって危険な植物です。

プルメリアはハワイのレイに使われる、南国を代表するかわいらしい花を咲かせる観賞樹ですが、その樹皮や乳液には毒性成分を含むことが知られています。

人間より解毒能力が低い犬や猫は念のため樹皮、乳液だけではなく、花や葉など全草誤食がないように十分に注意してあげましょう。

参考:プルメリアの基本情報(みんなの趣味の園芸 NHK出版)

参考:Plumeria(whisker Docs)

参考:The Frangipani And My Pet

スギさん@マッサンペットフーズ

株式会社ヒューマル マッサンペットフーズの公式WEBサイト「マッサンのペットフードの学校」の開設時から運営に参画しています。6年間の学びを生かしてペットレシピ.jpにも執筆しています。

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