チョウマメとは
インド、東南アジアなど熱帯アジア原産の常緑つる性の多年草で「バタフライピー」の名前でも親しまれています。
日本では一年草として扱われることが多く、アサガオのように行灯仕立てにして鉢花として流通しています。非耐寒性で日当たりを好む性質からグリーンカーテンとしても人気があります。
特徴的な青い花は、ハーブとしても扱われ、天然の着色料としてお菓子やドリンクなどにも使用されていますが、花以外の部位は有毒なので取り扱いには注意が必要です。
チョウマメの基本情報
学名:Clitoria ternatea
和名:チョウマメ(蝶豆)
その他の名前:バタフライピー
科名 / 属名:マメ科 / クリトリア属(チョウマメ属)
花言葉:「小さな恋」「豊かな想像力」
チョウマメの主な毒性成分
チョウマメはマメ科の植物なので、花のあとにサヤが生ります。このサヤや、サヤに包まれた種子及び根には毒性成分が含まれています。
主な毒性成分はアルカロイドであり、他にもタンニンなどが含まれると考えられています。
チョウマメによる中毒症状例
- 嘔吐
- 下痢
主な症状は消化器系への影響で、下痢や嘔吐を引き起こすと言われています。
サヤ、種子、根以外にも茎や葉といった花以外の部位は食用に適していない事が分かっているので、念のため犬や猫は全草注意をした方がいいでしょう。
チョウマメの誤食による深刻な中毒症状事例の報告は見当たらないため、比較的軽度な毒性成分であるとは考えられます。
しかし、個体差や摂取量によっては強く影響を受けてしまう事もあるので誤食がないようにしましょう。
食品としてしられるチョウマメの花「バタフライピー」
チョウマメの特徴である美しい青色の花は、「バタフライピー」の名前で食品として流通しています。
自然由来の着色料として、料理に美しい青色を出すのに花を粉末にしたものが使われることや、そのままの状態でエディブルフラワー、ハーブティーにも使用されます。
バタフライピーにはアントシアニンという強力な抗酸化物質が含まれているので、近年では健康や美容に良いハーブとして注目を集めていますが、犬や猫に与えても大丈夫なのでしょうか?
犬の場合
バタフライピーの犬や猫に対する安全性について直接的な情報はありませんが、犬は猫と比べて植物性食品の消化は得意です。
少量であれば食品としてのバタフライピーを与えても大きな問題はないでしょう。ただし、毎日のように与える事や、過剰に摂取させるのはNGです。
過剰摂取は消化不良を起こしてしまう可能性や、稀にではありますがアレルギーのリスクもあるため、初めて与える際にはごく少量からにして、異変がないかしっかり様子を見るようにしましょう。
バタフライピーはハーブティーとして販売されていることが多く、健康効果やリラックス効果を期待して犬にハーブティーを与えようと考えるケースもあるかと思います。
しかし、基本的に人間の飲む濃さでは与えず、薄めたものを少量与える程度で十分とされています。
人間用の食品の中には犬にとって好ましくないものが含まれていることがあるので、原材料は必ずチェックする事や、犬用に販売されているものを選ぶようにするといいでしょう。
猫の場合
猫は植物性食品の消化が苦手な事や、様々なハーブ、エッセンシャルオイルが猫にとって有害であることが多いため、当サイトとしては、猫がバタフライピーを食べても大丈夫とは言い難いと考えます。
ただし、チョウマメの花に重篤な症状を引き起こすような毒性成分は含まれていないので、食品としてのバタフライピーをごく少量摂取する程度であれば慌てるほどの健康被害は起こらないと考えられます。
とはいえ、上記のようなリスクを考えれば、バタフライピーは猫に積極的に与える必要はないと言えるでしょう。
まとめ
チョウマメは美しい青い花を咲かせるマメ科の植物で、鉢植えや花壇の装飾植物として好まれています。
バタフライピーの名前でも親しまれており、美しい青い花は天然の着色料や食品として流通していますが、花以外の部位には犬や猫にとって有害な毒性成分が含まれるので誤食がないように注意しましょう。
食品として扱われるチョウマメの花は、犬の場合少量の摂取は問題ないと考えられている一方で、猫の場合は消化の問題やエッセンシャルオイルの影響を考えると摂取させない方がいいと考えられます。
犬と猫、また個体差に合わせて飼い主が判断する必要があるでしょう。



