犬猫にアボカドは食べさせないで!
森のバターとも呼ばれるアボカド。分類上は果物ですが野菜的果実とも言われ、果物でありながら野菜のように食べることができます。
もちろん栄養素も豊富!カリウム、不和脂肪酸が主体の良質的な油、食物繊維、腹持ちの良さなど、美容にも健康にも効果的な食べ物です。
食べ方も豊富で、そのままの所に醤油をかけて食べても良いですし、他の調味料と混ぜ合わせてディップソースにしたり、パスタやサラダ、生魚と合わせても美味しいです
このように人間にとっては栄養豊富で美味しいアボカドですが…犬猫にとっては毒性があるため与えない方がよいでしょう。
この記事ではなぜ犬猫にはアボカドを与えない方がよいのか?食べてしまった場合に考えられる症状、誤って食べてしまった場合の対応などを解説していきます。
死亡のリスクは?
アボカドを犬猫が食すと様々な中毒を引き起こすことがあります。
個体差や状況、食べたアボカドの品種などの様々な要因によりその危険性は前後し、可能性は低いですが命を失うことも考えられます。
アボカドが含まれているペットフードがあるけど…?
アボカドを含んでいるフードがいくつか市販されていますが、これらは「ペルシン」と呼ばれる犬猫に危険な成分の含有量が極めて少ない品種を使かった上に、無毒化の処置が行われています。
フードに使われているからと安易な考えで犬猫に与えるのはやめましょう。
アボカドの葉は食べても大丈夫?
観葉植物としても人気のあるアボカドですが、可食部の実と同様に葉も危険です。
犬猫のいるご家庭でアボカドを観葉植物として育てる際は、
- 犬猫が遊んでしまうような場所に置かない
- その上でネットなどを被せる
といった対処をしておくと安心です。
なぜ犬猫にアボカドを与えない方が良いの?
アボカドには「ペルシン」と呼ばれる殺菌作用と毒性を持つ成分が含まれています。
この「ペルシン」は、人が食す分には問題ありませんが、犬猫を含む動物、特に鳥とっては毒性が強いと言われています。
ところが犬猫によっては中毒症状を引き起こさないこともあり、その毒性については専門家の中でも賛否が分かれています。
しかし、実際に犬猫がアボカドを摂取したことにより中毒症状を引き起こしたケースも確認されていますので、犬猫にはアボカドを与えない方が無難と言えるでしょう。
また、アボカドの種と皮は中毒症状以前に犬猫の胃腸で消化されず、その形状から喉などでつまりやすいです。
その他、アボカドは高脂肪かつ高カロリーなため、栄養的な面でも犬猫の健康を損なう可能性があります。
アボカドを食した際に考えられる症状
犬猫がアボカドを食べると以下のような症状が生じる可能性があります。
- 嘔吐
- 下痢・軟便
- 脱水
- 呼吸困難
- けいれん
これら以外にも心筋障害、肝障害、アレルギー症状の可能性も考えられます。
アボカドを摂取してからこれら症状が現れるかどうか、また現れるまでの時間に関しては個体差、体質、体調などにより大きな差があります。
ぶどうや玉ねぎのように急激に昏睡状態に陥ってしまう可能性は低いですが、危険があることに変わりない食べ物ですのでやはり食べさせない方がよいでしょう。
どの程度食べてしまったら危険?
犬猫に中毒症状を引き起こす可能性が考えられる「ペルシン」を含むアボカド。
犬猫がどの程度アボカドを食べてしまうと中毒症状を引き起こすのか気になる所ですが、どの程度アボカドを食すと危険なのか明確にお伝えできないのが現状です。
- アボカドは品種やその実の個体によってペルシンの含有量に違いがある
- 食べてしまった犬猫の体重・犬種・個体差などによる中毒症状への耐性差が考えられる
といったことがその理由です。
少し食べて大丈夫だったという子も居れば、ほんの一口で危険な症状が確認されたという子もいるので、アボカドを取り扱う際は細心の注意を払いましょう。
もしかして…!?こんな症状が出ていたらアボカドを食べてしまったかも!
アボカドを食べないように気をつけていても、うっかりしていたり、犬猫の思わぬ行動で知らない間にアボカドを食べてしまう可能性が考えられます。
以下のような症状が出ている場合アボカドによる中毒を引き起こしている可能性があるので、動物病院に連絡をいれましょう。
- 下痢・嘔吐
- 呼吸困難
- けいれん
- 皮膚のかゆみや充血
アボカドを食べてしまった時の対処法
犬猫が誤ってアボカドを食べてしまった場合は、すみやかに動物病院に連れていきましょう!
少量であったり、今現在中毒症状が出ていなかったとしてもあとから何らかの症状が出てくる可能性は十分に考えられます。
病院に行く際は、
- アボカド誤食した時間が何時頃か(いつ頃か、どれくらい経ったのか)
- どういった品種のアボカドを食してしまったのか
- どの程度の量を誤食したのか(少しだけ舐めたのか、一口食べたのか、たくさん食べたのか)
などといったことをメモしておき、電話や受診の際にすぐに伝えられるようにしておきましょう。
正確にこれらを伝えられることに超したことはありませんが、わからなければ大まかな推測でも構いません。
まとめ
人間が食す分には美味しく栄養豊富なアボカド。
しかし犬猫にとっては「ペルシン」と呼ばれる成分が毒となり様々な中毒症状を引き起こす可能性が考えられます。
犬猫の個体差や状況、アボカドの品種などによりどの程度の量で中毒になるのか、どういった症状がどの程度の時間で現れるかには差があります。
アボカドを取り扱う際は、誤って犬猫の口に入らないように注意を払って取り扱いましょう。