犬猫に与えるオートミールについて
白米より栄養が豊富で健康効果が高いと人気のオートミール。
ヘルシーなイメージで昨今ではオートミールをお米代わりにしてダイエットする人も増えていますが、種類が豊富で食べ方もさまざまです。
この記事では犬猫がオートミールを食べても大丈夫か、注意点などがあるかを解説していきたいと思います。
そもそもオートミールって何?
オートミール(oatmeal)とは、オーツ麦(日本名:えんばく)を脱穀して、食べやすく加工したものでオーツ麦という意味の「oats」と、食事という意味の「meal」を掛け合わせた英語です。
胚芽などを除去せずに加工するため全粒穀物の部類に入り、精白したものよりも食物繊維やミネラルを豊富に含んでいます。
鍋で軽く煮たり、耐熱容器で水と一緒にレンジで温めるだけで簡単に粥状になるため、手軽な健康食品として注目されています。
犬猫はオートミールを食べても大丈夫!
犬猫はオートミールを食べても大丈夫。
オートミールに毒性のある成分は入っていないため犬猫が食べても大丈夫です。
ただしオートミールには白米の約20倍とも言われる食物繊維が含まれているため、犬猫にとっては消化のしづらい食材です。
与え方には注意して健康を害してしまうことのないよう上手に取り入れましょう。
犬猫にオートミールを与える際の注意点
犬猫にオートミールを与える前に下記の注意点を確認しておきましょう。
カルシウム豊富という言葉に注意
オートミールは食物繊維以外にカルシウムが豊富と言われることが多いです。
たしかに白米に比べて約3倍ほどのカルシウムが含まれていて豊富と言えるのですが、じつはリンの方が多く含まれています。
リンの摂りすぎはカルシウム吸収を妨げますので、カルシウム豊富という言葉を鵜呑みにして与えすぎることのないよう注意しましょう。
病気の犬は要注意
前述の通りオートミールにはリンが多量に含まれています。
犬猫の健康にとって必要な栄養ではありますが、病気など特定の疾患を持つ子には注意が必要です。
とくに腎臓病や心臓病、尿路結石小の犬猫には与えない方が良いでしょう。
意外と高カロリー
ダイエット食材として人気のためヘルシーな印象ですが、カロリーは高めです。
食物繊維豊富だからといって肥満気味の犬猫に与えてしまうと状況が悪化してしまう可能性も。
愛犬愛猫に与えても大丈夫かどうかは、獣医師と相談しながら総合的に判断して与えましょう。
アレルギーに注意
オートミールは小麦に比べてアレルゲンになりにくいと言われています。
とはいえアレルギーを発症するリスクは少なからずありますので、初めて与える場合は食後の様子をしっかり観察し、いつもと違うと感じることがあれば獣医師に相談しましょう。
犬猫にオートミールを与えるメリット
犬猫にオートミールを与えるとどのようなメリットがあるのでしょうか。
食物繊維が豊富
オートミールには水溶性と不溶性の2種類の食物繊維が豊富に含まれています。
犬猫は食物繊維の消化が苦手ですが、食物繊維は排便を促し腸内環境を整えてくれます。
消化不良にならないよう、しっかり煮込んでふやかしてあげることが大切です。
ふやかしたとしても大量に与えるのはやめましょう。
鉄分が豊富
総合栄養食を食べているわんちゃん猫ちゃんは鉄不足の心配はあまりないですが、毎食手作りとなると栄養が偏ってしまうこともあるでしょう。
鉄分が不足すると免疫力が低下したり疲れやすくなるだけでなく、毛艶が悪くなるなど、見た目に影響が出ることも少なくありません。
貧血気味の犬猫には獣医師と相談しながら与えてあげるのも良いかもしれません。
オートミールの栄養
オートミール 100g当たり
栄養素 | 含有量 |
---|---|
エネルギー | 350kcal |
たんぱく質 | 12.2g |
脂質 | 5.1g |
炭水化物 | 57.4g |
カリウム | 260mg |
カルシウム | 47mg |
マグネシウム | 100mg |
リン | 370mg |
鉄 | 3.9mg |
参考資料:八訂 食品成分表 2022
犬猫にオートミールを与える際の調理法
オートミールは犬猫が食べても大丈夫ではありますが、乾燥した穀物なのでそのまま与えてしまうと犬猫の消化器官に負担がかかり、下痢を起こしてしまうことも。
柔らかく煮込んだり、ヨーグルトに浸してふやかすなど必ず手を加えて与えましょう。
調理例
- ヨーグルトや果物と混ぜてあげる
- 野菜や魚・肉などとじっくり煮込んであげる
- ふやかしてからクッキーのように焼いておやつ代わりにあげる
オートミールを使ったレシピ
本サイトで紹介しているオートミールのレシピです。
まとめ
犬猫はオートミールを食べても大丈夫!
オートミールに毒性のある成分は入っていないため犬猫が食べても大丈夫ですが、食物繊維が豊富に含まれているため消化のしづらい食材です。
よくふやかして少量に留めるなど、与え方や量には注意して健康を害してしまうことのないよう上手に取り入れましょう。