花粉症とは
スギ・ヒノキ・ブタクサなどの花粉に反応してアレルギー症状を引き起こす花粉症。
日本で花粉症を持っている方は年々増加しており、2019年の調査によると日本人の約42.5%が花粉症を持っていることがわかりました。
症状の重さは人によって違いますが、重度の花粉症を持っていて春が近づくと憂鬱な気分になる方も少なくないはずです。
そんな日本人の約半数を悩ませる花粉症ですが、犬猫も花粉症になるのでしょうか。
犬猫も花粉症になる!
犬猫も花粉症を発症することがありますが、症状などで微妙に人間の花粉症とは異なる部分があります。
今回は犬猫の花粉症の症状や対策方法に関してご紹介したいと思います。
犬猫の花粉症の症状
人間の場合、花粉症の症状と言えばくしゃみ・鼻水・鼻づまり・目の痒みなどが多いかと思います。
犬猫の花粉症の症状は以下のようなものがあります。
- 皮膚の痒み・赤み(皮膚炎)
- 鼻水・くしゃみ
- 目やに
- 咳
症状としては人間と変わらないように思えますが、犬猫の場合は鼻水やくしゃみなどの気管支症状よりも皮膚症状が多いようです。
犬猫が特定の時期にだけ皮膚を痒がったり、くしゃみの回数が増える場合は花粉症の可能性があります。
アレルギーの原因となる花粉
以下のような植物が花粉症の原因となります。
花粉の種類 | 飛散時期 |
---|---|
スギ | 2~4月 |
ヒノキ | 3~5月 |
シラカバ・マツ | 4~6月 |
イネ | 5~10月 |
ブタクサ・ヨモギ | 8~11月 |
症状が発症する時期によって何の花粉のアレルギーなのかおおよその検討がつきます。
犬猫に花粉症の疑いがある場合は、獣医師にその旨を伝えて一度検査してみるといいでしょう。
花粉症の対策方法
花粉症の対策には薬の投与などの方法もありますが日々の習慣が大切です。
犬猫を飼っている方がすぐに出来る花粉症対策をいくつかご紹介します。
花粉の多い時期の外出を避ける
犬猫が花粉症だとわかっている場合は、アレルギーの元となる花粉が飛んでいる時期の外出は控えるようにしましょう。
猫は室内飼いがほとんどだと思いますが、犬の場合は散歩をする必要があるため外出を全くしないというのは難しいかと思います。
そんなときは花粉の多いタイミングを避けるようにしましょう。
花粉が多く飛散しているのは一日二回で、正午と18:00あたりだと言われています。
また、雨が降った次の日や乾燥している日は花粉の飛散量が多い傾向にあります。
花粉を家に持ち込まない
花粉を家の中に持ち込まないというのも室内飼いの犬猫の花粉症対策には大切です。
家に入る前に服を払ってから入る・玄関で服をコロコロする・帰ったらすぐに手や顔を洗うなどすると極力家に花粉を持ち込まずに済みます。
犬の散歩の際に洋服を着せてあげて、帰宅した際にその服を脱がせて洗濯すると犬の体に花粉が付着するのを防げます。
散歩から帰ってきたときに犬の体を拭いてあげるのも効果的です。
こまめに家の掃除をする
いくら花粉を家に持ち込まないようにしても、花粉は家に溜まってしまいます。
なのでこまめに掃除機をかけたり拭き掃除をして、おうちの花粉を減らせると良いです。
また、花粉除去機能のある空気清浄機を設置するのも効果的です。
ブラッシング・スキンケア
被毛に覆われている犬猫の体には花粉が付着しやすいので、こまめにブラッシングをしてあげましょう。
皮膚が乾燥しているとアレルゲン物質が皮膚に浸入しやすくなるため皮膚の保湿も大切です。
必要に応じて犬猫用のスキンケア用品を活用するといいでしょう。
花粉症の危険性
花粉症自体には命に関わる危険性はほとんどありませんが、花粉症の症状から別の病気に繋がってしまう可能性があります。
特に犬猫が酷く皮膚を掻きむしって、毛がはげてしまっている場合などは注意してください。
皮膚が傷ついてしまうとそこからばい菌が入り、深刻な事態になりかねません。
アレルギー検査を受け、その後の対応については獣医師と相談することをおすすめします。
花粉症の治療
花粉症を完治する方法は人間に対しても未だ研究が進められているところです。
今のところ「舌下免疫療法」という3~5年ほど薬を服用し続けることによって花粉症を治す方法があります。
ですがこれも全ての人が完治すると言うわけではなく、症状が軽くなるだけで終わってしまう方もいるようです。
【まとめ】花粉症は犬猫も発症する
花粉症は犬猫も発症する可能性のあるアレルギー症状です。
今回のポイントをおさらいしましょう。
- 犬猫の花粉症は人間に多い鼻水・くしゃみなどの症状よりも皮膚炎が多い
- 花粉症は治すのが難しいため症状に対しての対策が重要
- 犬猫が酷く皮膚を掻きむしったりする場合はアレルギー検査を受け獣医師の意見を聞くのがおすすめ
日本人は花粉症に悩む方が多いですが、犬猫も同じように花粉症を発症することがあります。
花粉症ではない方には気持ちがあまりわからないかもしれませんが、普通に生活していてアレルギー症状が出るのは想像以上に辛いものです。
ご自身が花粉症でなくても犬猫に花粉症の疑いがある場合はしっかりと対策してあげましょう。