猫は排泄後に自身の排泄物に砂をかける性質があるため、トイレに猫砂は欠かせません。
匂いを消して天敵から身を守るためや、狩りの際に自分の居場所を悟られないようにするためといった、肉食動物の本能的な行動と考えられています。
しかし、猫や猫と同居している犬の中には猫砂を食べてしまう子もいるようです。
今回は猫砂を誤飲する危険性や猫砂の種類・特徴などに関して解説していきます。
誤飲の危険性
基本的に猫砂は犬猫が誤って食べてしまうことを想定して作られているため、有毒な成分は含まれていません。
そのため少し食べた程度であれば便と一緒に排出される場合がほとんどです。
しかし、たくさん食べたり繰り返し食べると消化不良が原因で下痢・便秘になったりひどい場合は腸閉塞などの可能性もあります。
積極的に食べてしまうようであれば対策が必要です。
猫砂の素材
猫砂は主に使用される素材で大きく5種類に分けることができます。
木系
杉・ひのき・おがくずなどの木を主原料とした猫砂です。
木の猫砂にはおしっこで固まるもの・固まらないもの・崩れるものなど様々なタイプがあります。
比較的軽くて取り扱いやすく、木が持つ天然の消臭・抗菌効果が魅力です。
犬猫は木を消化できないので食べると消化不良を起こす可能性があります。
紙系
紙を主原料とした猫砂は人間用のトイレに流せるタイプが多いため処理が楽なのが特徴です。
猫砂の中で最も軽く、まとめ買いの際などに便利です。
また、紙の猫砂は白いため、おしっこの状態を確認しやすく何か異常があれば気が付きやすいというメリットもあります。
犬猫が誤食すると体内の水分を吸収して消化器官に詰まってしまう可能性があります。
鉱物系
鉱物系の猫砂は、「ベントナイト」や「ゼオライト」という鉱物を主原料とした猫砂です。
天然の砂に似ているため猫が好むことが多いと言われており、おしっこでガッチリと固まるため掃除が楽なのが特徴です。
比較的安価ですが、重いため持ち運びが大変で、捨て方が自治体により異なるため処理が面倒などのデメリットがあります。
犬猫が誤飲すると体内の水分を吸収して固まってしまう可能性があるので注意しましょう。
おから
猫砂の中にはおからを使用したものもあります。
主成分が食べ物のため、犬猫が誤食した際の安全性が比較的高い一方で、食べ物でできている分犬猫が食べてしまう可能性が高くなってしまうのも事実です。
おからは大豆でできているため、大豆アレルギーを持つ猫の場合は使用を控えましょう。
また、おからの猫砂はおしっこのアンモニアと混ざると悪臭が出る場合もあります。
シリカゲル
シリカゲルは乾燥剤に使用される成分で、吸水性に優れています。
他の猫砂と比べると価格は高めですが、抗菌・消臭に優れており長持ちするため、交換頻度が少なく済みます。
犬猫が誤飲すると食道などの消化器官にひっついてしまったり、体内の水分を吸収してしまう可能性があるので注意しましょう。
猫砂を食べる理由
犬猫が猫砂を食べてしまう理由には以下のようなものが考えられます。
空腹
ご飯の量に満足していないため空腹から猫砂を食べてしまっている場合があります。
与えるご飯の量を増やすことで改善するかもしれませんが、必要以上に与えると肥満の可能性もあります。
1回の量を減らして食事の回数を増やしたり、フードの種類を変えることで改善するかもしれません。
猫砂を誤食してしまう場合は、ご飯の給餌量に関して一度獣医師に相談してみるのも良いでしょう。
ストレス
ストレスが溜まっている場合にも猫砂を食べてしまうことがあります。
ストレスの原因は運動不足や飼い主様とのコミュニケーション不足、逆に落ち着ける空間がないなどの理由が考えられます。
リラックスできる空間を用意し、毎日少しでも一緒に遊んであげるなどしてストレスが溜まらないようにしてあげましょう。
病気
寄生虫感染や肝臓疾患など、何かしらの病気が原因で誤食をしてしまうこともあるようです。
体調不良や、服用している薬が原因で過食になってしまうこともあるので獣医師へ相談しましょう。
猫砂を好んでいる
単純に猫砂の味や食感を好んで食べていることも考えられます。
もしそのような場合は猫砂の種類を変えてみましょう。
急に変えるとトイレを嫌がることもあるので、少しずつ新しい猫砂へと変えていきましょう。
犬猫が猫砂を誤食する場合は
前述したように猫砂の誤食は病気が原因の可能性もあるので、獣医師へ相談するのが一番です。
しかし、少しでも情報があった方が獣医師も診察がスムーズにいくので、
- ご飯の量を増やしても食べようとするか
- 猫砂の種類を変えるとどんな反応をするか
など、簡単に確認できるようなことは確認して獣医師に伝えられるといいかと思います。
誤食しているままほったらかしにするのは絶対に止めましょう。
【まとめ】猫砂の誤食には注意!
犬猫が猫砂を誤食してしまう場合は何かしらの対処が必要です。
今回紹介したポイントをおさらいしましょう。
- 紙系・鉱物系・シリカゲルの吸水性に優れた猫砂の誤食は体内で水分を吸収し、詰まって閉塞を起こしてしまう可能性がある
- 木の猫砂は消化不良につながり、おからは比較的安全だが積極的に食べてしまう可能性もある
- 猫砂を食べる原因は空腹やストレスに加えて病気の可能性もあるので獣医師に相談するのがよい
今回は猫砂を誤食してしまう危険性についてご紹介しました。
犬猫が猫砂を食べてしまうことは珍しいことではありません。
食べているのを発見したら一度獣医師へ相談して正しい対処法を聞きましょう。