枝豆は犬猫が食べても大丈夫!
大豆を未成熟な緑色の状態で収穫したものが枝豆です。
大豆由来の栄養素を豊富に含んだ枝豆は犬猫の健康維持にも役立つ食材です。
畑の肉と呼ばれる大豆と同様に体を作るたんぱく質や葉酸、大豆サポニンなど様々な栄養素を含む栄養価の高い野菜です。
ただし、生の枝豆には『トリプシンインヒビター』という消化酵素の働きを阻害する物質が含まれ消化不良を引き起こす要因となります。
犬猫は枝豆を食べても大丈夫ですが、必ず加熱したものを与えてください。
枝豆の栄養
体を作るうえで必要不可欠なたんぱく質を豊富に含み、エネルギー源ともなる枝豆。
血液の生産にも良い効果をもたらす葉酸も含むので、貧血予防や妊娠中の犬猫にもメリットがあります。
ビタミン類も豊富なのでアンチエイジング効果も期待できます。
植物性たんぱく質
たんぱく質は骨や筋肉、皮膚を作るのに大切な栄養素です。
犬猫が主に必要なのは動物性たんぱく質なので、枝豆に含まれる植物性たんぱく質は犬猫にとってたんぱく質摂取のサポートしてくれる存在と考えて良さそうです。
葉酸
赤血球を作る『造血のビタミン』とも呼ばれる葉酸。細胞の生産や再生を助ける働きをします。
血液をろ過する腎臓機能をサポートし、腎臓の健康を保つのに役立ちます。
大豆サポニン
大豆の持つ苦みや渋みはサポニンという抗酸化成分です。
サポニンは水の中で泡を出す性質があり、茹でたときのアクや泡に含まれています。
枝豆にもこのサポニンは含まれており、脂肪の蓄積を防ぎ肥満を予防する働きがあります。
ビタミンC
枝豆に多く含まれるビタミンCは強い抗酸化作用が期待できる栄養素です。
また、免疫力アップやコラーゲンの生成のサポート、メラニン色素の過剰生成を抑制するなどの肌環境を整えてくれる効果もあります。
ほかにも鉄分の吸収促進、解毒やホルモン代謝を担う酵素のサポートの効果でアンチエイジングに期待ができます。
犬猫は体内でビタミンCを合成できるため必要以上に摂取する必要はないといわれてきましたが、近年では食事からビタミンCを摂取するのは犬猫の健康維持にも効果的といわれています。
ビタミンB1
枝豆はビタミンB1・ビタミンB2を多く含有します。B1とB2は疲労回復、被毛、爪、皮膚などの健康を保つ効果があります。
また、脳の働きを活発にする効果も認められており、代謝を促す作用もあるため肥満防止にもつながります。
カリウム
カリウムはミネラルの一種で、浸透圧の調整などの働きをします。
利尿作用でナトリウムを排出する事で塩分の摂り過ぎを調節する重要な役割を果たします。
しかし過剰摂取は高カリウム血症の原因になる危険性があり、四肢のしびれや嘔吐、筋力低下、脈拍異常といった体調不良の原因につながります。
腎臓病等の疾患がある犬猫は摂取量に注意してください。
与え方の注意点
生で与えない
与える際には必ず加熱し、生の枝豆を与えないようにしましょう。
生の枝豆には『トリプシンインヒビター』という消化酵素の働きを阻害する物質が含まれています。
食べてしまうと消化不良を引き起こす可能性があり、また、膵臓を肥大させてしまうという報告もあります。
このトリプシンインヒビターは加熱をすることで壊れ働かなくなるので、枝豆は必ず加熱してから与えましょう。
味付けは必要ありません
枝豆を茹でる際には塩を入れることがほとんどですが、犬猫に与える場合には必要ありません。
手軽に食べられる冷凍枝豆や、スーパー、コンビニで売られている茹で枝豆には味付けがされていますのでそのまま与えないように気をつけてください。
もし冷凍枝豆等の塩茹でされた枝豆を与えたい場合は、水に十分に浸すなどして塩抜きをしてから与えるようにしましょう。
ただしこの場合完全に塩が抜けているかは飼い主の判断となりますので、絶対に大丈夫とは言いがたいです。
できるだけ味付け加工されたものは与えない方が良いでしょう。
枝豆のさやと皮は与えない
枝豆の外側の皮であるさやが原因で消化不良を起こし、下痢や嘔吐を引き起こす可能性もあります。
ひどい場合には消化管に詰まる可能性も考えられますので人が食べた後のさやを誤食しないように取り扱いに気をつけましょう。
また、犬猫には豆についている薄皮も消化に悪く犬猫には適しませんので取り除いて与える方がいいでしょう。
薄皮には食物繊維が含まれるので与えたいと考えるかともいるかもしれませんが、その際にはミキサーにかけて消化のサポートをしてあげましょう。
与えすぎはNG
犬猫は枝豆を食べても大丈夫ですが、枝豆は栄養価が高いと同時に他の野菜に比べて比較的カロリーが高い野菜です。
与えすぎればカロリーオーバーで肥満の原因となる事もありますし、一度にたくさん与えすぎると嘔吐や下痢等の消化器症状を引き起こす可能性があります。
枝豆に含まれるカリウムやマグネシウムを摂りすぎると高カリウム血症や結石の原因になってしまう恐れもあるのでその点でも過剰摂取には注意しましょう。
アレルギーには要注意
枝豆は未成熟な大豆なので大豆アレルギーを持っている犬猫には与えないでください。
また初めて与える場合には必ず少量から与え、食後に皮膚症状や嘔吐下痢などの消化器症状などが出ないか様子をみてあげましょう。
アレルギー反応があった場合にはかかりつけの動物病院へ相談してください。
おすすめレシピ
枝豆おやき
茹でて皮をむいた枝豆を刻んでおき、蒸して潰したじゃがいもと青のり、鰹節を混ぜて食べやすい大きさに成形します。
フライパンで両面を焼いて完成。
鰹節や青のりの香りが食欲をそそりますし、小さく焼けば手から与えやすいのでコミュニケーションに役立ちそうです。
夏野菜のさっぱりヨーグルトサラダ
茹でて皮をむいた枝豆を刻んでおきます。
キュウリ、トマトも食べやすいサイズ(小さめ)に切り、プレーンヨーグルトと和えて完成。
枝豆と同じ夏野菜の代表格なキュウリやトマトは水分を多く含み水分補給に向いています。
ヨーグルトが好きな犬猫は意外と多いので、ヨーグルトで夏野菜をまとめて栄養と水分を同時に摂取できる夏に最適なレシピです。