犬猫はアカエイを食べても大丈夫!ビタミンB12が豊富で造血作用に期待。毒針に注意

特徴的なフォルムでふよふよと独特の泳ぎ方をするエイ。

水族館の大きな水槽で見かけると、その存在感に目を引かれますよね。

エイの種類は約530種類とも言われていますが、その中でも「アカエイ」は最も美味しいとされ食用として市場にも流通しています。

日本では刺身・煮つけ・唐揚げなどで食べられており、フレンチでもムニエルの食材としてよく使われています。

犬猫はアカエイを食べても大丈夫!

一部のメーカーからはアカエイを使用したフードやジャーキーも販売されています。

こちらの記事では

  • アカエイってどんな魚?
  • アカエイの持つ栄養素や犬猫に与えるメリット
  • アカエイを犬猫に食べさせる注意点
  • アカエイにも応用できるお魚レシピ

などについてお話していきます。

アカエイってどんな魚?

アカエイはトビエイ目アカエイ科アカエイ属の魚。

エイは非常に種類の多い魚ですが、単に「エイ」と呼んでいる時はこのアカエイを指していることが多いです。

北海道から九州南岸までの瀬戸内海を含む沿岸域などの砂泥底に生息しています。

冒頭で述べたように、他の魚には見られない横に平たいフォルムが特徴的でふよふよと独特の泳ぎ方をします。

これに加え長い尾を持っており、全長は1~2mにおよび体重は100㎏を超えることもあります。

毒針に注意!

アカエイの尾の付け根部分にはノコギリ上の大きなトゲがあり、危険が迫ると尾を曲げて攻撃に使われます。

トゲは非常に硬く、長靴やダイバーのつけているフィンを貫通するほどです。

このトゲには毒腺があるため刺された部分は紫色に腫れ、

  • 血圧低下
  • 呼吸障害
  • 発熱

などの症状が現れます。

5~6月ごろは浅瀬の砂地にもアカエイが集まるため、犬猫を海辺に連れて行くときは注意が必要です。

万が一アカエイに刺されてしまった場合は、早急に医師に連絡を取りましょう。

店舗で販売されているアカエイは尾が切り落とされているので、毒の心配はありません。

アカエイはどんな味?

毒があるのは尾の毒針部分のみであり、ヒレの部分が可食部となっています。

アカエイはクセがなくほどよい歯ごたえのある白身魚で、煮付けにするとしっとりとした肉質になります。

アカエイを犬猫に食べさせるメリット

アカエイ(生)100gあたりに含まれる主な栄養素表

栄養素含有量
エネルギー79kcal
たんぱく質9.5g
脂質0.1g
リン170mg
ビタミンD3.0μg
ナイアシン4.8mg
ビタミンB60.25mg
ビタミンB123.7μg

参考資料:八訂 食品成分表 2022

白身魚であるアカエイは低脂質でありながら豊富なたんぱく質を有しています。

特に多い栄養素はビタミンB12で、血液を健康に保つ効果に期待できます。

アカエイの持つ主な栄養素の健康効果をお話ししていきます。

ビタミンB12による造血作用

ビタミンB12は「赤いビタミン」とも呼ばれ、造血作用を持っており貧血を防ぎます。

同じビタミンB群の葉酸と力を合わせることで、赤血球ヘモグロビンの合成を助けるのです。

このほか、中枢神経や脳の働きの維持にも役立っています。

超低脂質でたんぱく質豊富なダイエットの味方

アカエイの脂質は100gあたり0.1gと魚類のなかでもトップクラスに低い上、たんぱく質も豊富に有しています。

たんぱく質は体づくりに欠かせない栄養素であるほか、脂肪として蓄積されることがほとんどないため、ダイエット中の食事の強い味方と言えます。

ビタミンDがカルシウムとリンの吸収を促進

ビタミンDはカルシウムとリンの吸収を促し、骨や歯に沈着させるため、夫な骨づくりには欠かせない栄養素です。

不足すると骨が曲がるなどの異常が出て、発育不良となることがあります。

コラーゲンが生活習慣病予防に

アカエイはコラーゲンも豊富に有しています。

コラーゲンには免疫力の向上や、血管の細胞を丈夫にする効果があり、生活習慣病の予防に役立つと考えられています。

アカエイを犬猫に食べさせる時の注意点

特有のアンモニア臭に注意

アカエイは他の魚類と異なり、体内に大量の尿素を有することでその浸透圧を保っています。

そのため、漁獲され時間が経過するとアンモニアを発し、独特の生臭さを漂わせるようになります。

この生臭さは

  • 低温での保存
  • 加熱処理
  • 乾燥加工

などを行うことである程度対処が可能ですが、犬猫が匂いを嫌がっている時は無理に食べさせないようにしましょう。

無理な食事はストレスに繋がります。

寄生虫アニサキスに注意

アカエイは海水魚のため、海に生息する寄生虫「アニサキス」を体に宿していることがあります。

生きているアニサキスを犬猫が口にすると、

  • 激しい腹痛
  • 嘔吐

といった症状が現れます。

アニサキスは十分な加熱処理を行うことで死滅し、危険性がなくなります。

前項でお話ししたアンモニア臭のことも踏まえ、加熱してから食べさせた方がいいでしょう。

犬猫用の魚を使った手作りフードのレシピ

鱈のムニエル風

こちらは鱈を使ったレシピですが、アカエイに置き換えて作ることも可能です。

小麦粉ではなく米粉を使用したグルテンフリーなレシピとなっています。

【まとめ】犬猫にアカエイを食べさせても大丈夫!

犬猫にアカエイを食べさせても大丈夫です。

尾には毒がありますが、お店で販売されているものからは取り除かれています。

低脂質でたんぱく質やビタミンB12、ビタミンDなどを有しているので、ダイエットや造血作用、丈夫な骨づくりなどに期待が出来ます。

本記事で紹介した注意点は2つです。

  1. 特有のアンモニア臭を漂わせるケースがあるので、犬猫が嫌がる場合は無理に食べさせないでください。
  2. 寄生虫「アニサキス」を体内に宿している場合があるので、加熱処理を行う様にしましょう。

独特のフォルムを持つエイの中で、最も美味しいとされるアカエイ。

新鮮なものが購入できた際は犬猫に与えてみてはいかがでしょうか。

参考:環境省 せとうちネット「アカエイ」

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鈴木 利奈RINA SUZUKI - PET FOOD ADVISER

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ペットレシピ.jpの記事を執筆・監修しています。

キャットフード勉強会・ドッグフード勉強会を運営している鈴木です。大好きな犬猫とペットフードについて深く学ぶため、講師を呼んで勉強会を開いています。ペットフード販売士、ペット栄養管理士、愛玩動物飼養管理士2級、化粧品検定1級(コスメコンシェルジュ)等の資格を取得。

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