愛犬・愛猫に与える大根について
12月から2月頃に旬を迎える大根。
おでんの具やお漬物として人気ですが犬や猫は食べても大丈夫なのでしょうか。
大根の可食部は根の部分ですが、葉も食べて大丈夫なのか解説していきたいと思います。
犬や猫は大根を食べても大丈夫!
大根には犬や猫にとって有害な成分が含まれていないため、注意点を守れば犬猫は大根を食べても大丈夫です。
大根は90%以上が水分なので水分補給代わりに与えるのもいいでしょう。しかし与えすぎには注意が必要です。
犬猫に大根を与えすぎると水分過多や食物繊維が消化しきれないことが原因で下痢になってしまう可能性があります。
生で食べても大丈夫?
大根は犬猫が生で食べても大丈夫です。ただし生の大根は固いので細かく刻むか、すりおろして与えてあげてあげると良いでしょう。
また、大根おろしにすると大根の細胞が破壊され辛み成分が増えます。犬猫が嫌がる場合は無理に与えないでください。
葉は食べられる?
大根の葉も犬猫が食べて大丈夫です。大根は葉の部分が緑黄色野菜、根の部分が淡色野菜と分かれています。
葉の部分と根の部分では含まれる栄養素が違うので大根の栄養素に関しては後ほど解説します。
食べ過ぎには気をつけて!
犬猫に大根は与えても大丈夫ですが、量には注意が必要です。
犬に野菜を与える場合、1日に必要なカロリーの10%ほどが目安とされています。
しかし、大根のように低カロリーな野菜の場合、カロリーが目安値以下でも水分や食物繊維の取り過ぎになる恐れもあります。
加えて葉の部分には根の約3倍の食物繊維が含まれているので葉を与える場合はさらに注意が必要です。
続いて猫に与える場合の注意点です。猫は肉食動物なので犬よりも野菜の消化が苦手です。
普段与えているキャットフードのトッピング程度に抑えておくのが良いでしょう。
大根に含まれる代表的な栄養素
根 皮なし 生100g当たり
栄養素 | 含有量 |
---|---|
エネルギー | 15kcal |
たんぱく質 | 0.3g |
炭水化物 | 2.8g |
カリウム | 230mg |
ビタミンC | 11mg |
参考資料:八訂 食品成分表 2022
葉 生100g当たり
栄養素 | 含有量 |
---|---|
エネルギー | 23kcal |
たんぱく質 | 1.9g |
炭水化物 | 1.6g |
カリウム | 400mg |
ビタミンC | 53mg |
参考資料:八訂 食品成分表 2022
カリウム
大根には根・葉ともにカリウムが豊富に含まれています。
カリウムは腎臓や心臓の働きをサポートするので積極的に接種したい栄養素です。
しかしカリウムの摂りすぎは高カリウム血症の恐れもあります。
ビタミンC
ビタミンCには抗酸化作用があり、加齢や運動による酸化ストレスや関節炎などの予防に効果的です。
水溶性ビタミンなので加熱すると流れ出てしまうので注意しましょう。
アミラーゼ
アミラーゼというのはデンプンを分解する消化酵素の1つで、人間の舌からは分泌されますが犬や猫の舌からは分泌されません。
炭水化物などを多く含むご飯を食べたときに消化吸収を助けてくれます。
大根の辛味について
大根の辛味の正体はイソチオシアネートという成分です。
大根おろしが辛くなる原因は大根をおろすことで細胞が破壊されイソチオシアネートが生成されるためです。
イソチオシアネートは大根の先端近くに多く含まれています。犬猫にあげる場合は葉に近い部分を与えてみてください。
犬や猫に大根をあげる際の注意点
犬や猫に大根をあげる際には、いくつかの注意点があります。
生で与えるのがいい
大根は生で与えても問題ないため、栄養を損なわないためにも生のままで与えるのが良いといえます。
ただし与えるときは消化不良を起こしたり、のどに詰まらせないように必ず細かく刻む・おろす・お刺身のつまのような状態にするなど食べやすくしてあげましょう。
与えすぎ
大根の与えすぎは下痢・消化不良・高カリウム血症などの恐れがあります。
必ず愛犬・愛猫に合った量を与え、過剰摂取は避けるようにしましょう。
アレルギー
大根によるアレルギー発生頻度は低いと言われています。しかし可能性がゼロとは言い切れません。
初めて与えるときは少量にして様子をみましょう。下痢・嘔吐・口の周りや顔を痒がる・皮膚が赤くなるなどの症状が出た場合には早めに獣医師に相談してください。
犬や猫にあげる大根のレシピ
生食を推奨してきました大根ですが、もちろん加熱しても大丈夫です。
大根は加熱することによって料理の幅が一気に広がるのでその中でもおすすめのレシピを紹介します。
鶏挽肉と大根を合わせたたんぱく質が豊富なレシピです。
豚タンの脂の旨味が溶け出したおいしいスープです。
【まとめ】犬猫は大根を食べても大丈夫
犬猫は大根を食べても大丈夫ですが以下の点には注意しましょう。
・水分補給になるが水分過多には注意
・消化不良や高カリウム血症の恐れもあるので与えすぎはNG
・アレルギーの心配もあるので初めて与えるときは少量にする
大根は高い栄養価が魅力の野菜です。適量を守って普段の食事に取り入れてあげてください。