犬猫には魚肉ソーセージは与えないほうがいい!犬猫が好き?食べていけない理由を解説

魚肉ソーセージについて

「フィッシュソーセージ」・「ギョニソ」などとも呼ばれる魚肉ソーセージ。

日本で生まれた食品であり、魚肉のすり身を加熱・滅菌処理したソーセージ状の加工食品です。

大きく分けると、

・普通魚肉ソーセージ
→魚肉のすり身・ひき肉に調味料や香辛料で味付けをし、でんぷんや植物性たんぱく質などの結着材料、食用油脂などを練り合わせ加工したもの。

・特殊魚肉ソーセージ
→普通魚肉ソーセージに加え、チーズや野菜類など魚肉以外の食材も混ぜ合わせ加工したもの。

の2種類に分類されます。

安価で食べやすく低カロリー、手軽にたんぱく質やDHAを摂取できるので健康やダイエット目的でも注目を集めています。

犬猫は魚肉ソーセージを食べても大丈夫?

犬猫は大体の魚を食べても問題ない上に、特に猫は魚を好むイメージがあるので、犬猫に魚肉ソーセージを与えてもよいのか考えたことがある方もいるのではないでしょうか。

まず結論から申し上げると、犬猫に魚肉ソーセージを与えてはいけません。

誤って食べさせてしまった場合、今すぐ命の危険や重篤な病気になるという訳ではありませんが、犬猫の身体の負担になることには変わりありません。

こちらの記事では、犬猫に魚肉ソーセージを与えてはいけない理由、どうしても食べさせてあげたい場合どうすればよいのかなどを解説していきます。

犬猫は魚肉ソーセージが好き?

お家で魚肉ソーセージを食べていると犬猫が興味を示すことがあります。

既に魚肉ソーセージを喜んで食べている、やみつきになっているというお話を聞くこともあり、魚肉ソーセージの味を好む犬猫は少なからずいるようです。

しかし既にお伝えしているように犬猫に魚肉ソーセージを与えるべきではありません。

これまで与えてきて体調に変化がなかったとしても、今後よくない影響が出てくる可能性は十分に考えられます。

これから与えようとしていた飼い主さん、既に与えている飼い主さんはこちらの記事で改めて魚肉ソーセージの是非を考えてみましょう。

個包装のビニール・フィルム、金具を食べてしまった!

中身が入っている状態はもちろんですが、食べ終わった後のゴミもニオイや付着した味を好んで口に入れてしまう場合があるので注意が必要です。

こういったものを食してしまった場合、犬猫の身体には当然よくありません。

ビニールやフィルムは伸縮性があり噛みちぎりにくいので、そのまま丸飲みして腸に引っかかってしまうことも。

すぐに異常が見られ体調の変化や嘔吐を起こす場合もありますし、特に変わりなく元気で食欲があるという場合もあるようです。

しかし、後者の場合でも時間が経ってから身体に重篤な異常が現れるケースがあります。

ビニールや金具を食べてしまった際は異常のあるなしに関わらず、主治医の先生に診てもらうようにしましょう。

その時、どのような製品をどの程度食べてしまったのか、ある程度把握しておくと診察がスムーズです。

普通のソーセージは大丈夫?

特に犬はお肉を好んで食べるイメージがありますが、普通のソーセージも与えてはいけません。

理由は後述している魚肉ソーセージと同じように犬猫の身体によくない成分が含まれているからです。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

犬猫にソーセージは与えないほうが良い!命の危険は?袋を食べてしまった時の対処法

犬猫に魚肉ソーセージを与えてはいけない理由

塩分が多い

魚肉ソーセージをはじめ、練り物などの加工食品は塩分を入れて旨味を引き出している商品がほとんどです。

一般的な魚肉ソーセージは10gあたり0.21gの食塩を含んでいます。

人間には問題ありませんが、犬猫にとっては塩分過剰摂取となってしまう可能性が高いです。

体重5kgの犬猫の塩分摂取量の目安ですが、犬の場合は0.18g、猫の場合は0.33gとなっております。

ですので、魚肉ソーセージを与えると塩分摂取量がすぐに過剰となってしまうことがおわかりいただけるかと思います。

塩分の過剰摂取は犬猫の心臓や腎臓に負担を掛けてしまいます。高齢の犬猫は特に危険です。

また、塩分の過剰摂取を続けると、

  • 高血圧
  • 糖尿病
  • 腎臓病
  • 心臓病

などの命の危険に関わるような病気を患ってしまう可能性があります。

香辛料や他の材料が含まれている

製品の種類にもよりますが、魚肉ソーセージには香辛料や魚肉以外の材料が練り込み作られていることが一般的です。

香辛料は刺激物であり、身体の小さな犬猫にとって悪影響の可能性は払拭できません。

中には犬猫に与えても問題の無い香辛料も存在しますが、あまり与えるべきではないor絶対に与えるべきではないという香辛料も多く、比較的大丈夫な香辛料だとしても個体差により危険な場合も考えられます。

また、香辛料以外にも玉ねぎなど犬猫にとって危険なものが含まれている場合もあるので、上記の塩分の多さも考えあまり与えるべき食材ではないと言えます。

どうしても犬猫に魚肉ソーセージを食べさせたいときは…

このように魚肉ソーセージは犬猫に与えるには適さない食材ですが、犬猫が興味を示すのでどうにか食べさせられないか考える飼い主さんも多いかと思います。

こういった場合、栄養バランスや食べやすさを考慮した犬用・猫用魚肉ソーセージが市販されていますのでそれらを与えてあげましょう。

特に猫用のものは種類が豊富で、猫用マグロソーセージ・カツオソーセージなど様々な種類が作られています。

犬猫用ソーセージは小さいサイズのものが個包装されているのが基本なので量の調整もしやすく、おやつに少しだけ与えるのに適しています。

まとめ

犬猫に魚肉ソーセージを与えてはいけません!

今すぐに命の危険や重篤な病気の可能性という訳ではありませんが、塩分・香辛料などの材料が犬猫の身体によくありません。

また、誤ってビニールやフィルムを食べてしまう可能性も考えられますので、保管方法・ゴミの管理共に注意しましょう。

魚肉ソーセージを与えてみたい場合は人間用のものではなく、犬猫用のものを別途購入して与えるようにしましょう。

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鈴木 利奈RINA SUZUKI - PET FOOD ADVISER

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ペットレシピ.jpの記事を執筆・監修しています。

キャットフード勉強会・ドッグフード勉強会を運営している鈴木です。大好きな犬猫とペットフードについて深く学ぶため、講師を呼んで勉強会を開いています。ペットフード販売士、ペット栄養管理士、愛玩動物飼養管理士2級、化粧品検定1級(コスメコンシェルジュ)等の資格を取得。

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