愛犬・愛猫に与えるクコの実について
杏仁豆腐や参鶏湯などの料理に使われるクコの実(枸杞子)。世界三大美女との1人、楊貴妃も毎日食べていたと言われています。
欧米でも『ゴジベリー』というスーパーフードとして美容や健康を気遣う人々に愛され、ビタミン、アミノ酸、ポリフェノールなど嬉しい栄養素がたくさん入っていますが、犬猫が食べても大丈夫なのかご存じの方は少ないのではないでしょうか。
この記事ではクコの実に犬猫にとって危険な成分が入っていないかなど、解説していきたいと思います。
犬や猫はクコの実を食べても大丈夫!
犬猫はクコの実を食べても大丈夫です。老化予防や目の健康にも良いとされ最近はサプリメント感覚で与えている飼い主さんも多いようです。
ただしクコの実にはごく微量のアルカロイドが含まれており、過剰摂取により吐き気や腹痛が起こる可能性も。
基本的には食べても大丈夫な食材ですが、袋を出しっぱなしにして全部食べられてしまうなんてことがないように、犬猫の手の届かない場所で保管しましょう。
クコの実の与え方
クコの実は生で食べると渋く甘みもほとんどないため、販売されているものは乾燥タイプがほとんどです。
乾燥した状態のクコの実をそのまま食べても大丈夫ですが、水で少し戻したりスープに入れると食べやすいかもしれません。
クコの実の1日の給与量
猫、幼犬、超小型犬は1日2粒まで。小型犬から大型犬で3粒~5粒までを目安に数回に分けて与えましょう。
初めて与える場合は少量(1粒ぐらい)から食べさせて、愛犬愛猫の様子を見てあげてください。
クコの実の豊富な栄養素
地球上で最も豊富な栄養素を含むフルーツのひとつとも言われるクコの実。代表的な栄養素をご紹介します。
下の表は100g当たりの値ですが、クコの実を100gも一気に食べることはありませんので参考までにご覧ください。
大体ではありますが20~30粒で3~4g程度と言われています。
くこ(実 乾燥)100g当たり
栄養素 | 含有量 |
---|---|
エネルギー | 346kcal |
たんぱく質 | 12.3g |
脂質 | 4.1g |
炭水化物 | 75.3g |
カリウム | 1400mg |
βカロテン | 3000μg |
葉酸 | 99μg |
ビタミンC | 9mg |
参考資料:八訂 食品成分表 2022
ビタミン
クコの実にはビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンCが含まれ皮膚の健康維持および被毛の質を高める効果,目の不調改善などが期待できます。
アミノ酸
クコの実にはアミノ酸が18種類も含まれているといわれています。
犬の必須アミノ酸は10種類全て、猫の必須アミノ酸はタウリン以外が含まれているので手作り食にはピッタリの食材です。
ポリフェノール
クコの実にはポリフェノールの一種であるルチンも含まれています。高い抗酸化作用があるので、ガン予防やアンチエイジング効果が期待できます。
犬や猫にクコの実をあげる際の注意点
犬や猫にクコの実をあげる際には、いくつかの注意点があります。
与えすぎに注意
様々な健康効果が期待できるクコの実ですが、身体にいいからといって大量に食べても健康効果がアップするわけではありません。大量に摂取することで吐き気や腹痛などの体調不良を引き起こすこともありますあくまで補助的な役割として無理のない程度に取り入れましょう。
アレルギーについて
クコの実がアレルギーを引き起こすことは稀ですが、絶対にないとは言えません。特にトマトやピーマンなど同じナス科の野菜でアレルギーを起こしたことがある犬猫は要注意です。
アレルギーを起こしたことがない犬猫に与える場合も最初はごく少量を。下痢や嘔吐などの症状が現れた場合は早めに動物病院へ行き獣医師の指示を仰ぎましょう。
クコの実を使ったレシピ
丸鶏ではなく手羽元を使ったお手軽な参鶏湯風お粥にクコの実をトッピングしました。
参鶏湯にはクコの実と一緒に松の実が使われますが、クコの実はナッツ類なので犬猫に与えるのは避けましょう。
【まとめ】犬猫はクコの実を食べても大丈夫
犬猫はクコの実を食べても大丈夫!ビタミン・アミノ酸などが豊富で皮膚の健康維持や目の不調改善効果が期待できます。
微量のアルカロイドが含まれているため与えすぎると下痢や嘔吐を引き起こす可能性も。
アレルギーを引き起こすことは稀ですが、ナス科の野菜でアレルギーを起こしたことがある犬猫は注意が必要です。初めて与えるときは食後の様子をしっかり観察しましょう。