犬猫はヘーゼルナッツを食べても大丈夫?マカデミアナッツのような中毒は?リスクを解説

ヘーゼルナッツについて

クッキー、チョコレート、アイスクリームなど、さまざまなお菓子と組み合わされ使用されるヘーゼルナッツ。

ヘーゼルナッツは奥深い香りと味わいもあり、単体でおつまみとして食べる方もいますが、お菓子などに使われているのが一般的となっています。

アーモンドやカシューナッツと並んで、世界三大ナッツにもなるほど定番のナッツですが、この記事では犬猫がヘーゼルナッツを食べても大丈夫なのか、危険性などについて解説していきます。

犬猫にヘーゼルナッツは与えない方が良い

ヘーゼルナッツにはマカダミアナッツのような毒性はありませんが、犬猫の健康にあまり良くない影響を与えるため、基本的に犬猫にはヘーゼルナッツを与えないほうが良いでしょう。

注意点などを解説していきます。

与え過ぎ、脂質の過剰摂取に注意

ヘーゼルナッツに限らずナッツ類は消化しづらく、犬猫が食べてしまうと消化不良を起こす可能性があります。

脂質も多いため下痢をしたり、消化器系に負担をかける恐れもあります。

犬猫にとって脂質は体のエネルギーとして重要な役割を果たしますが、与えすぎには注意が必要です。

ナッツの大きさに注意

ヘーゼルナッツのサイズは、他のナッツ類に比べて大きいサイズとなっています。

その為、床などに落としたヘーゼルナッツを犬猫が誤食した場合、飲み込めず、喉に詰まらせる恐れがあり、ひどい場合は腸閉塞を起こすリスクもあります。

腸閉塞とは、異物の誤食や勢いよく食べてしまったことなどが原因で陽の中を通過するはずだった内容物が、そのまま動かなくなり、完全に塞がってしまう状態のことです。

腸閉塞になってしまった犬猫の症状

腸閉塞になった時の犬猫の症状は、お腹の中の内容物の通過具合によって変わります。

内容物が犬猫のお腹の中を少しづつ通過する軽い症状の場合は、元気が見られない、嘔吐、腹痛、下痢などの症状が見られます。

障害が軽い場合でも、犬猫にとって苦しい症状が見られますが、内容物が完全にお腹の中でストップしている場合は、陽に損傷が起こっている可能性もあり、命に関わる恐れがあります。

カビ毒に注意

与えることをおすすめしない理由にカビ毒があります。

ヘーゼルナッツにはカビ毒の検出例があり、過去にトルコから輸入された生鮮ヘーゼルナッツからはアフラトキシンというカビ毒が検出されています。

アフラトキシンを摂取してしまうと、人のみならず、犬猫に急性の肝障害を引き起こし、大変危険です。

症状として、アフラトキシン中毒を起こした犬猫は、食欲不振や嘔吐の症状が見られますが、場合によっては初期症状が見られないこともあります。

その為、気づかずにいつのまにか犬猫の肝臓の損傷による黄疸を引き起こしていた、犬猫のおしっこが黄色くなっていたという中期~後期の症状が出てくるという恐ろしい可能性があります。

犬猫にヘーゼルナッツを与える方法

犬猫に無理にヘーゼルナッツを与える必要はありませんが、マカダミアナッツのような毒性がないため、もし食べさせたいのであれば注意点を確認しておきましょう。

少量を細かくしてから与える

どうしても与える場合にはヘーゼルナッツを細かく刻んで、少量で留めてください。

前述の通りヘーゼルナッツは消化しにくい食品で、脂質も多いためたくさん食べてしまうと犬猫が消化不良を起こしてまう可能性があります。

大きいまま与えると物理的に喉や消化器官に詰まらせてしまう可能性もありますので、少量を様子を見ながら与えてください。

ヘーゼルナッツの成分について

ヘーゼルナッツ焙り(可食部100g中)

栄養素含有量
エネルギー684kcal
タンパク質13.36g
脂質69.3g
炭水化物7.4g
ナトリウム2.2mg
カリウム610mg
カルシウム130mg
マグネシウム160mg
リン320mg
ビタミンE28.3mg

オレイン酸

ヘーゼルナッツはナッツ類の中でもオレイン酸をトップクラスに含んでいます。

オレイン酸の作用としては、血液中のコレステロールにおいて、善玉コレステロールを減らさないまま、悪玉コレステロールのみを減らす役割をします。

また、オレイン酸には、腸の動きを活発にする為、便秘を解消する効果もあります。

ビタミンE

ビタミンB1は主にうなぎ、かぼちゃ、アーモンド、モロヘイヤ、ひまわり油に多く含まれていますが、ヘーゼルナッツもビタミンEを豊富に含んでいます。

ビタミンEには、老化の原因と考えられている活性酵素を抑える抗酸化作用があります。

抗酸化作用には、老化を防ぐ作用以外にも美肌効果もあります。

【まとめ】犬猫にヘーゼルナッツは基本的に与えない

ヘーゼルナッツにはマカダミアナッツのような毒性はありませんが、犬猫の健康に良くない影響もあるため、基本的には犬猫にヘーゼルナッツは与えない方が良いでしょう。

細かく刻んだ上であくまで少量を与えるのであれば大きな心配はないかと思いますが、大きい粒をそのまま飲み込んでしまうと腸閉塞など命に関わる危険もあります。

丸飲みの誤食には気をつけて、もし与えたい気持ちがあるのであれば、注意点を認識した上で責任を持って判断しましょう。

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