平べったい形状が特徴的なカレイ。
スーパーや鮮魚店で見かけることも多く、私達に馴染みのある魚のひとつです。
煮付けで食べるのが定番ですが、それ以外にも唐揚げ、ムニエル、アクアパッツァなど、様々なレシピが考案されています。
犬猫はカレイを食べても大丈夫!
多くの魚が食べられるように、カレイは犬猫が食べても大丈夫です。
こちらの記事では
- カレイとヒラメの違い
- カレイを犬猫に食べさせるメリットや注意点
- カレイを使った犬猫用手作りレシピ
などについてお話していきます。
カレイの卵は犬猫も食べられる?
カレイの卵も犬猫に食べさせて大丈夫です。
ただしいくつか注意点もありますので、後ほど詳細をお話します。
カレイとヒラメってなにが違うの?
見た目がそっくりな魚カレイとヒラメ。まずはこの2種類の何がどう違うのかお話していきます。
左ヒラメの右カレイ
有名な見分け方ですが解説します。
目の付いている表側を上にし、お腹を手前の位置にした時に「左を向くのがヒラメ、右を向くのがカレイ」となります。
ただしこの見分け方は絶対ではなく、生息地や種類によって当てはまらないこともあるそうです。
性格や歯の作りによる違い
両者は性格が正反対で、その生態や歯のつくりにより見分ける方法もあります。
- ヒラメ:獰猛な性格で他の魚やイカに飛びかかり捕食する。口は大きく開き鋭い歯がある。
- カレイ:おとなしい性格でゴカイなどの虫を食べている。細いおちょぼ口で、歯は上あごにしかない。
食感や向いている食べ方の違い
見た目は似ていますが、その生態により肉質にも違いがあります。
- ヒラメ:よく体を動かすので身が締まり、ほどよい歯ごたえのある身をしている。加熱すると固くなるので、どちらかというと生食に向いている。
- カレイ:あまり動かないので身が柔らかく、加熱してもふっくらしている。生の時の身のやわらかさは歯触りが悪く感じられることもあり、どちらかというと加熱調理に向いている。
海外ではあまり区別されていないことも
見た目が似ているので、アメリカやイギリスではどちらとも「flatfish」「flounder」という共通の単語で呼ばれていることもあるそうです。
カレイの主な栄養素
カレイ(まがれい)とヒラメ(養殖 皮なし)100gあたりに含まれる主な栄養素
栄養素 | カレイ(生) | ヒラメ(生) |
---|---|---|
エネルギー | 89kcal | 100kcal |
水分 | 77.8g | 76.0g |
脂質 | 1.0g | 1.9g |
たんぱく質 | 17.8 | 17.5g |
カリウム | 330mg | 470mg |
リン | 200mg | 230mg |
ビタミンD | 13.0㎍ | 2.3㎍ |
ビタミンE | 1.5mg | 1.6mg |
ビタミンB2 | 0.35mg | 0.22mg |
ビタミンB12 | 3.1mg | 1.1mg |
ナイアシン | 6.3mg | 11.0mg |
ビオチン | 22.0㎍ | 8.4㎍ |
参考資料:八訂 食品成分表 2022
カレイとヒラメは分類や見た目が似ていることもあり、栄養面でも近しいものがあることがわかります。
その中でもカレイはビタミンD・ビタミンB12・ビオチンが、ヒラメはカリウム・リン・ナイアシンの含有量がそれぞれ優れています。
カレイの栄養により考えられる犬猫の健康メリット
- たんぱく質:多くの白身魚がそうであるように、カレイもたんぱく質に優れています。また、低脂質・低カロリーなこともありダイエットにも向いています。
- ビタミンD:カルシウムの吸収を促進し、吸収効率を高めること丈夫な骨作りをサポートします。
- ビタミンE:強い抗酸化作用を持ち老化を防止します。この他、ガンや動脈硬化予防効果も。
- ビタミンB2:細胞の再生を促す働きをします。また、皮膚や粘膜の健康サポートや傷の治りを早める役割も。
- ナイアシン:ビタミンB群の一種で、代謝を促進する補酵素として働きます。脳の神経伝達物質の生成にも不可欠です。
- ビオチン:皮膚の健康維持に必須のビタミンです。アトピー性皮膚炎やアレルギーへ対する効果も近年注目されています。
犬猫にカレイを食べさせる時の注意点
加熱処理を行って食べさせるように
魚類は鮮度が落ちやすい上、海水魚であるカレイはアニサキスなどの寄生虫を体内に宿している可能性があるので、犬猫に食べさせる際は加熱処理を行ってから食べさせるようにしましょう。
加熱することで低下した鮮度のカバーや寄生虫を死滅させることができます。
カレイは加熱処理に適した肉質をしているので、火を通した方が犬猫も美味しく食べられます。
骨はなるべく取り除く
カレイは小さな骨がたくさんある魚です。
犬猫はあまり食べ物を咀嚼しない性質なので、そのままカレイを食べさせると骨を丸飲みし、体内を傷つけてしまう可能性があります。
犬猫にカレイを食べさせる時は、なるべく骨を取り除いてから与えるといいでしょう。
卵を食べさせる際に気を付けたいこと
カレイの卵は犬猫も食べられますが、注意も必要です。
- 身より足が早いので鮮度により気を付ける
- 必ず加熱する。火が通りきっていないこともあるので、よく確認する
- 卵の周辺には骨が多いのでしっかり取り除く
カレイの卵を犬猫に食べさせる際はこうした点に気を付けましょう。
食べさせる時の適量について
- 手作りフードの場合:愛犬愛猫の1日の必要摂取カロリーや栄養バランスを計算し、そこから一食分に適した量を与えましょう。算出が難しい場合は獣医師に相談してください。
- おやつの場合:身をほんの一口程度の少量食べさせてあげてください。与えすぎは厳禁です。
愛犬・愛猫用のカレイを使った手作りフードレシピ
カレイと野菜のだし汁鍋
材料
- カレイ
- にんじんや白菜など愛犬・愛猫に適したお好みの野菜
- 昆布のだし汁
作り方
- 具材を愛犬愛猫に合わせた一口サイズに切る
- 切った具材を鍋に入れ、ひたひたになるまでだし汁を入れてからよく煮込んで完成
だし汁とカレイの香りが犬猫の食欲をそそります。
骨はしっかりと取り除くようにしましょう。
卵も使う場合は食べさせる前に火がちゃんと通っているのかよく確認してください。
【まとめ】犬猫はカレイを食べても大丈夫!
カレイは犬猫の食べられる魚です。
ヒラメより身が柔らかく、加熱調理に向いています。
高たんぱくでありながら低脂質・低カロリーなのでダイエットに適した食材の1つと言えるほか、ビタミンDやビタミンB12なども豊富で健康効果にも期待できます。
注意点を3つ紹介します。
- 鮮度や寄生虫、美味しさなどを考え加熱してから食べさせましょう。
- 小さな骨がたくさんあるので、なるべく取り除いてから与えましょう。
- 卵を食べさせる時は必ず加熱し、火が完全に通っているのか確認してください。
スーパーなどで購入しやすく食べやすい魚であるカレイ。
愛犬愛猫のフード作りにぜひ取り入れてみてください。
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