犬猫に生ハムは与えない方がいい。塩分量が多すぎる。塩抜きすれば食べられる?

ワインのお供やイタリア料理などに使用されることで知られる生ハム。

イタリアバルやバーなどに行くと原木と呼ばれる骨付きの生ハムが置いてあることもあります。

今回は犬猫は生ハムを食べても大丈夫なのかについて解説します。

犬猫に生ハムは与えないほうがいい

犬や猫に生ハムを与えることは推奨されません。

生ハムには犬猫が摂取してはいけない毒性のある成分などは含まれていないものの、犬猫が生ハムを食べると健康に悪影響を与えることがあります。

塩分の摂取量に注意

生ハムは塩分が非常に多く、過剰に摂取すると体への負担となる可能性があります。特に腎臓や心臓に疾患がある場合は注意が必要です。

食品成分表八訂によると長期熟成生ハム可食部100gあたりのナトリウム含有量は2200mgです。

食塩相当量はナトリウム(mg)×2.54で求めることができるので生ハム100gあたりの食塩相当量は5588mg(約5.6g)となります。

犬猫に必要な塩分量

体重5kgの犬猫の塩分摂取量の目安ですが、犬の場合は0.18g、猫の場合は0.33gといわれています。

この数字と比べると生ハムに含まれている塩分量がどれだけ多いかわかるかと思います。

参考:ペットフードについて考えよう(環境省)

塩分過多のリスク

健康な犬猫の場合、多少の塩分過多であればそれほど健康には影響しないと言われています。

しかし、心臓や腎臓などの病気を抱えている犬猫は塩分の管理が病気の治療や健康維持にはとても重要になっています。

塩分を多く摂ると喉の渇きが強くなり、水分摂取量が増えることで体内の水分バランスが変化し、結果として心臓や血圧に影響を与える可能性があります。

また、腎臓は過剰摂取された塩分に含まれるナトリウムを排出する役割があり、塩分が多すぎるとその分腎臓への負担も大きくなります。

さらに腎機能が低下している犬猫の場合はナトリウムの排出を上手く行うことが出来ず血中のナトリウム濃度が上がってしまい「高ナトリウム血症」の恐れがあります。

高ナトリウム血症になると脳機能障害が起こり、痙攣・錯乱などの症状が現れ昏睡につながり最悪の場合死に至ることもあります。

生ハムとは?ハムとの違いは?

生ハムは「生」とついているものの生肉ではなく、豚のもも肉を調味料と一緒に塩漬けにし乾燥や熟成などの工程を経た加工食品です。

ではなぜ生ハムと呼ばれているかというとハムと違い肉自体を加熱していないためだと考えられます。

ハムは豚のもも肉を塩漬けにした後、成形・燻製・加熱などの工程を経て作られます。

塩分含有量の違い

生ハムは製造段階でハムの約3倍もの塩を使用すると言われています。

実際に塩分含有量もハムに比べ生ハムの方が多いです。

ハムに関しては以下の記事も参考にしてみてください。

  • 犬猫にハムは食べさせないで。塩抜きすれば大丈夫?危ない理由や代用方法など解説

塩抜きすれば大丈夫?

生ハムを塩抜きする際にはうまみも一緒に逃げてしまうため水にさらしての塩抜きは推奨されていません。

薄切りしたきゅうりで挟んだりアボカドに巻き付けるなどして塩分を移す方法がありますがこれらの方法で減る塩分量は約40~50%ほどと言われています。

それでも犬猫にとっては塩分が高いので塩抜きしたとしても犬猫に生ハムは与えない方がいいでしょう。

その他のリスク

食中毒

生ハムは加熱されていない加工食品であり、保存状態によってはリステリア菌などの食中毒原因菌が増殖する可能性があります。

リステリア菌は冷蔵庫内の低温環境でも増殖できる特徴があり、保存中でもリスクが完全に防げるわけではありません。

また、生ハムは加熱されていない肉製品であるため、トキソプラズマなどの寄生虫による感染リスクも理論上は否定できませんが、製造過程(塩漬け・熟成)によってそのリスクは低下すると考えられています。

いずれにしても、生ハムは犬や猫に与える食品としては適しておらず、飼い主が食べる場合にも適切な保存管理と早めの消費を心がけることが重要です。

脂質も多い

生ハムには脂質も多く含まれています。

や猫にとって、脂質はエネルギー源となる栄養素である一方で、摂取しすぎると肥満や高脂血症のリスクがあります。

加熱すれば解決?

生ハムを与えてはいけない理由として塩分・食中毒・脂質をご紹介しましたがこれらは全て加熱すると解決するでしょうか。

確かに多めのお湯で茹でると塩分は流れ出て菌は死滅し、脂質は溶け出すかもしれません。

しかしそんなことをすると生ハムを与える意味が無いかと思います。

生ハムにそういった処理をするぐらいなら加工されていない豚もも肉を使用して手作りご飯を作ってあげるとよいかと思います。

犬猫が生ハムを食べないために

犬猫はお肉が好きな場合が多いため生ハムが置いてあると好んで食べてしまう可能性が高いです。

そのため飼い主様が生ハムを食べている際には横取りされないように注意してください。

もしも食べてしまったら?

どんなに気をつけていても目を離した隙に食べてしまうことはあるでしょう。

前述したように生ハムには犬猫が摂取してはいけないような毒性のあるものは含まれていないので少し食べてしまったぐらいでは健康にさほど影響はないと言えるでしょう。

しかし以下のような場合には注意が必要です。

  • 大量に食べてしまった
  • 腎臓病や心臓病を患っている
  • 子猫・子犬・シニアである
  • 生ハムと一緒に犬猫が食べてはいけないものも食べてしまった
  • 少ししか食べてはいないものの不安がある

上記のような場合は獣医師へ相談しましょう。

【まとめ】犬猫に生ハムは与えない方がいい

犬猫には生ハムを与えない方がいいです。NGポイントをおさらいしましょう。

  • 塩分含有量が多すぎるので体に負担がかかる
  • 細菌や脂質のリスクもある
  • 塩抜きや加熱処理をすると生ハムを与える意味が無くなってしまうので手作りご飯を作る際は他のお肉を使うのがおすすめ

今回は生ハムについて紹介しました。

犬猫のからだのためにも生ハムは与えないほうがよいでしょう。

鈴木 利奈

鈴木 利奈ペットフードアドバイザー

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WEBサイトのキャットフード勉強会、ドッグフード勉強会の旧管理者。現在は犬猫レシピの記事を執筆・監修しています。ペット栄養管理士、愛玩動物飼養管理士2級、化粧品検定1級(コスメコンシェルジュ)等の資格を取得。

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