ピスタチオは犬猫に与えない方がいい
ナッツの女王とも呼ばれるピスタチオ。
焙煎したものをそのまま食べても美味しいですし、2020年頃からはペースト状にしたピスタチオを使ったスイーツやお菓子が増え始め、女性を中心に人気を集めています。
そんな私達の身近なものなりつつあるピスタチオですが、犬猫には食べさせない方がいい食材です。
本記事では
- ピスタチオを犬猫に食べさせない方がいい理由
- 殻を含めた誤食の危険性
- 誤食が起きてしまった場合の対処方
などを解説していきます。
ピスタチオを犬猫に食べさせない方がいい理由
ピスタチオには犬猫が食べて中毒を起こすような成分は含まれていませんが、与えるのに適した食材ではありません。
犬猫がピスタチオを口にすると以下のようなリスクが考えられます。
- 犬猫にとってピスタチオの実は硬く、また消化も難しいので下痢や嘔吐を起こす可能性
- 無理に噛み砕いた場合、破片が口の中や腸・胃などを傷付ける可能性
- 丸飲みした場合、喉や腸で詰まってしまい腸閉塞になる可能性
殻自体や殻付きのピスタチオは実よりさらに硬く消化も難しいので特に危険です。
うまく便と共に排出されることもありますが、場合によっては腸閉塞を回避するために全身麻酔をかけ開腹手術により取り出さないといけなくなることもあります。
軽く考えるのはよくありません。
その他の懸念点
肥満のリスク
ピスタチオは100gあたり617kcal、脂質も55.9g。
他のナッツ類よりはヘルシーですがそれでも太りやすい食べ物です。
カロリーと脂質は適量であれば犬猫に必要ですが、摂取のしすぎは肥満の原因となり糖尿病や心臓病へ繋がります。
アレルギーの可能性
ピスタチオだから特に危険という話ではありませんが、犬猫はナッツアレルギーを持っている可能性があります。
アレルギーを発症すると
- 目や皮膚の痒み・赤み
- 軟便・下痢・嘔吐
- 脱毛
といった症状が現れる可能性があります。
ピスタチオの誤食を防ぐためには
ピスタチオに限った話ではありませんが、誤食を防ぐために以下のようなことに気を付けましょう。
- 保存方法に注意し,保存場所の近くに犬猫が行けないようにする。
- 飼い主が食べる時は犬猫を近づけないようにする。
- 普段から食事のしつけをしっかりする。
殻を割った時に実や殻が犬猫の近くに飛んでしまうことも考えられるので、ピスタチオなどの殻付きのナッツ類はそもそも同じ部屋で食べないといった配慮も必要かも知れません。
犬猫がピスタチオの殻や実を誤食してしまったときは
もしかしたら食べてしまったかも?
以下のような様子が見られると、ピスタチオに限らず何かを誤食・誤飲してしまった可能性があります。
・連続して、あるいは間隔をあけながら何度も吐く
・吐こうとしているのに吐けない
・食欲がない
・口をしきりに気にする、開けたり閉じたりする
・よだれを垂らす
・元気がない、じっと丸まったりする
・体が震えている引用:構成ねこねっこ「猫が食べると危ない 食品・植物・家の中の物図鑑」
ピスタチオの誤食がわかった時は
前項で記述した誤食と思われる様子が見られた場合や、誤食する瞬間を目撃したときはすぐに動物病院へ連絡を取り指示を仰ぎましょう。
どのような様子なのか、いつ頃どの程度食べたのか、喉のつまりはないかなどある程度把握出来ていると診断がスムーズになります。
誤食がわかったとしても、家庭の判断で以下のようなことをしないように気を付けましょう。
- 無理に詰まっているピスタチオを取ろうとする
- 塩やオキシドールで無理に吐かせようとする
- 食欲がないことを心配してなにかを食べさせる
緊急処置をするにしても獣医師からの指示に従ってください。
ピスタチオアイスやケーキなどの加工品は大丈夫?
ピスタチオを使ったアイスやケーキなどの加工品も犬猫に与えてはいけません。
人間用に作られたピスタチオの加工品は、砂糖やバターなど犬猫に与えるとリスクとなるものが含まれています。
食べたからといってすぐに命の危険などがあるわけではありませんが、誤食には気を付けましょう。
しかし、その中でもチョコレートなど犬猫に絶対NGな食材が使われた製品は非常に危険です。
そういったものを愛犬・愛猫が口にしてしまった際はすぐに動物病院へ連絡しましょう。
【まとめ】犬猫にはピスタチオは食べさせない方がいい
犬猫にピスタチオは食べさせない方がいいです。
堅く消化しづらいので以下のような危険性が考えられます。
- 下痢や嘔吐を起こす
- 噛んだ場合、砕けた破片が口の中や腸・胃などを傷付ける
- 丸飲みした場合、喉や腸で詰まってしまい腸閉塞になる
殻は特に堅いのでこうしたリスクがより高いです。場合によっては全身麻酔を行い開腹手術をすることも。
また、肥満やアレルギーの可能性もあります。
ピスタチオの成分自体には栄養もあり、少し食べたからといって命の危険や重い病気になるような成分は含まれていません。
しかし、わざわざ犬猫に与える必要性はありません。
誤食が起きた際はすぐに動物病院へ連絡を取り、指示を仰ぎましょう。