市販のサラダチキンは犬猫が食べても大丈夫?塩分過剰や危険な食材の使用に注意

ダイエットに役立つと人気を集めるサラダチキン。

脂質や糖質を気にする方などに人気で、手軽に食べられるようコンビニやスーパーなどで市販されています。

健康的なイメージが強いサラダチキンですが、犬や猫が食べても大丈夫なのでしょうか?

サラダチキンとは

鶏むね肉やささみなどに味付けをして加工した商品

脂質が少なく、糖質もオフできるうえに食べ応えもあるのでダイエット中の方に人気です。

味付けも加熱も済まされているので、そのままやサラダ以外の料理にもアレンジされるなどして人気が広がっています。

市販のサラダチキンは犬猫に食べさせないで!

サラダチキンの主な食材は鶏肉であり、鶏肉は犬や猫が食べても大丈夫な食材です。

しかし、市販のサラダチキンは人間がおいしく食べられるように、様々な味付けがされているので犬猫が食べても大丈夫な食品ではありません

鶏肉の次に食塩の使用が多い!?原材料の確認をしよう!

商品のパッケージには様々な商品情報が記載されています。

そちらに記載されている原材料を確認すると、鶏肉以外の食品、食品添加物の使用が確認できます。

参考にセブンイレブンのHPに掲載されているサラダチキン(プレーン)の原材料を確認してみましょう。

糖質0gのサラダチキン(プレーン) 110gの原材料

鶏むね肉、食塩、植物性たん白、チキンスープパウダー、マルトデキストリン、醸造酢、香辛料、ホエイパウダ ー、卵白粉、小麦粉/ 調味料(アミノ酸等)、グリシン、pH調整剤、香料、(一部に卵・乳成分・小麦・大豆・鶏肉を含む)

引用:セブンイレブンHP(商品情報)

JAS法に基づく加工食品品質表示基準により、原材料名は使用した原材料を全て重量順に表示するのが原則とされています。

そのため、上記で確認できるのは、主な原材料である鶏むね肉の次に食塩が多く使用されていることがわかります。

また、香辛味の付与の目的で使用される食品添加物の表示は香辛料の名称で簡略表示が可能となっているので、原材料表示だけではどのような香辛料が使用されているのか確認できません。

そのため、犬猫にとって好ましくない香辛料が使用されている可能性も考えられるでしょう。

基本的に犬や猫の食事には味付けが不要であり、食塩などの調味料の過剰摂取は嘔吐や下痢、また心臓や腎臓の病気を誘発してしまうことがあります。

人間用に販売されているサラダチキンは犬猫に食べさせないようにしましょう。

野菜エキスの表示にも注意が必要!

上記で参考にしたサラダチキンの原材料には使用されていませんが、『野菜エキス』が使用されている商品もあるかもしれません。

この野菜エキスとは、様々な野菜を主原料とするエキスの総称です。

その中には犬猫にとって危険であるタマネギやにんにくのエキスが含まれている可能性があります。

使用された主原料が表示だけではわからない野菜エキスの記載がある場合は、念のため犬猫に与えないようにした方がいいでしょう。

サラダチキンはプレーン以外にもハーブ味やスモーク味、レモン味など様々な味付けの商品があります。

商品によって使用される原材料は変わるので、サラダチキンに限らず犬猫が食べても大丈夫なのかはまずその商品の原材料をチェックするといいでしょう。

参考:表示法について(厚生労働省)

参考:食品添加物表示Q&A(厚生労働省)

参考:エキスの規格に関するガイドライン

市販のサラダチキンを犬や猫が食べてしまった!

肉食である犬猫にとって鶏肉を使用した市販のサラダチキンはとても魅力的な食品と感じ、飼い主が目を離した隙に食べてしまったなどという報告は多くあります。

まずは食べてしまったサラダチキンの原材料表示を確認し、タマネギやニンニクなどの犬猫が中毒症状を引き起こす食材の使用がないか確認しましょう。

もしそれらの使用が確認された場合には、重篤な中毒症状を引き起こす可能性を考え、速やかに動物病院へ相談し、獣医師の指示に従いましょう。

中毒症状を引き起こすような食材の使用が無かったとしても、一度に過剰な塩分摂取は犬猫にとって危険な場合があります。

胃腸への負担がかかり嘔吐する事や、場合によっては心臓や腎臓への負担の懸念もあります。

サラダチキンを食べた後に嘔吐や下痢、その他の異常行動などがみられた場合にはできるだけ早めに動物病院へ相談し獣医師の診察を受けましょう。

また、サラダチキンは食品包装フィルムなどによって個包装がされています。

置いておいたものを袋ごとかじってしまった場合、サラダチキンだけではなくプラスチック素材の誤飲、誤食にも注意が必要です。

冷静に状況を確認し、袋も食べてしまっていた場合にはその旨も獣医師に伝えましょう

手作りサラダチキンや犬猫用の商品を活用しよう

サラダチキンに使用される鶏肉は肉食である犬や猫の嗜好に合っており、そのうえで低カロリー、高タンパクなので肥満予防やダイエット中の愛犬愛猫の強い味方となってくれるでしょう。

また、「疲労回復ビタミン」とも呼ばれるビタミンB1も含んでいるので、散歩などの運動後のおやつにも最適です。

市販のサラダチキンを食べたがる様子があれば、犬猫用に販売されているサラダチキンを用意したり、危険な食材を使用しないでサラダチキンを手作りしてあげるといいでしょう。

犬猫用のサラダチキンの作り方
  1. 鶏むね肉の皮や脂を取り除き、ジップ付保存袋やポリ袋(加熱可の物)に入れ、空気を抜いてしっかり口を閉じる。
  2. 鍋でたっぷりのお湯を沸かし、袋ごと鶏むね肉を鍋に入れて10分程度煮たら、火を消して鍋に蓋をし、完全に冷えるまで放置して完成。

袋に入れてゆっくり火を通すことでしっとり柔らかく仕上がります

鍋から取り出したサラダチキンは犬や猫が食べやすい大きさにカットしてあげましょう。

冷凍保存をしてストックしておくのもおすすめです。

また、ささみを茹でてほぐしたものも低カロリー、高たんぱくなおやつや手作りごはんに役立つので試してみてはいかがでしょうか。

基本の茹でささみ

まとめ

鶏肉は犬猫の嗜好に合うため、サラダチキンに興味を持って食べたがる犬猫も多いと思いますが、市販のサラダチキンは人間用においしく食べられるように味付け加工された食品なので、犬猫にとっては健康被害の懸念があります。

ただし、サラダチキンに使用される鶏むね肉やささみは犬猫の健康維持に有効な栄養素が豊富に含まれており、低カロリー高タンパクな面は犬猫にとってもダイエットや肥満防止に活躍してくれます。

愛犬愛猫がサラダチキンを食べたがる様であれば、犬猫用商品を用意したり手作りで味付けをしないサラダチキンを作ってあげると良いでしょう。

スギさん@マッサンペットフーズ

株式会社ヒューマル マッサンペットフーズの公式WEBサイト「マッサンのペットフードの学校」の開設時から運営に参画しています。6年間の学びを生かしてペットレシピ.jpにも執筆しています。

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