つくねやそぼろを作るときに使用される鶏ひき肉。
お肉は犬猫の好物として有名ですがそんな中でも鶏ひき肉は犬猫が食べても大丈夫なのでしょうか。
犬や猫は鶏ひき肉を食べても大丈夫!
犬や猫は鶏ひき肉を食べても大丈夫です。
今回は犬猫に鶏ひき肉を食べさせる際の注意点・上手な与え方について解説していきます。
鶏ひき肉ってどの部位?
鶏ひき肉によく使用される部位は主に以下の3つです。
- 胸肉
- もも肉
- 骨に付着した肉
鶏ひき肉は牛ひき肉・豚ひき肉・合いびき肉に比べ、高たんぱく低脂質で犬猫の手作りご飯を作るのに向いているお肉といえます。
鶏肉は市販されているペットフードのたんぱく源としてもよく使用されています。
たんぱく質の重要性
たんぱく質は主に動物性の食材(肉・魚など)や豆類に含まれている栄養素で、からだの材料となるとても重要な栄養素です。
たんぱく質の役割
皮膚・内臓・筋肉・血管・被毛などからだの様々なものがたんぱく質を材料に作られています。
また、主に炭水化物をエネルギー源としている人間に対して肉食動物の猫や肉食寄りの雑食動物の犬にとってたんぱく質はエネルギー源にもなります。
そのため犬猫において1日に必要な体重1kgあたりのたんぱく質の量は人間を超えています。
たんぱく質を構成するもの
たんぱく質は20種類のアミノ酸から構成されており、体内に入ったたんぱく質は「たんぱく質分解酵素」によってアミノ酸になり小腸から吸収されます。
吸収されたアミノ酸はそのままエネルギー源になるものと再度たんぱく質になるものがあります。
再度たんぱく質になる際には犬猫のからだを構成するためのたんぱく質として作り替えられます。
簡単な図にすると以下のような感じです。
必須アミノ酸
アミノ酸は20種類ありますがそのうち体内で生成することが出来ず、食事からの摂取が必要なアミノ酸を「必須アミノ酸」といいます。
実は人間・犬・猫では必須アミノ酸の数が違い、人間の場合は20種類のうち9種類が必須アミノ酸になります。
犬の場合は人間の必須アミノ酸9種類にアルギニンを加えた10種類、猫はそこにさらにタウリンを加えた11種類が必須アミノ酸になります。
もしもたんぱく質が不足したら?
たんぱく質は犬猫のからだを作っているものなので不足すると被毛のツヤが無くなったり発育不全などになる可能性があります。
また、たんぱく質はエネルギー源でもあるので体力低下などの症状も現れるようです。
総合栄養食のペットフードには十分量のたんぱく質が含まれているので基本的にたんぱく質不足の心配はありません。
しかし、嘔吐や下痢を繰り返している場合は上手くたんぱく質を吸収できていない可能性があるので注意しましょう。
たんぱく質をたくさん摂取すると?
たんぱく質は犬猫にとって重要な栄養素ですが過剰摂取にも注意が必要です。
たんぱく質は筋肉になるイメージがあるかもしれませんが炭水化物や脂質と同じくエネルギー(カロリー)を持っているものなので摂りすぎると肥満につながります。
またたんぱく質は消化・排泄をする際に臓器にかかる負担が他の栄養素より大きいため、臓器の機能が低下するシニアの犬猫は臓器への負担が原因で体調不良につながることもあるようです。
生食はNG!
愛犬愛猫に生肉を与えているという方もいらっしゃるようですが基本的に犬猫に生肉は与えない方がいいです。
確かにオオカミやライオン・トラなどが生肉を食べているのを見ると犬猫も生肉を食べても大丈夫なのではと思います。
しかし、市販されている生肉には細菌や寄生虫がいる場合があり、特に鶏ひき肉などは加熱することを前提として販売されています。
そのため鶏ひき肉は犬猫のご飯にも、皆様のご飯にも生のまま使用してはいけません。
鶏ひき肉に含まれる代表的な栄養素
にわとり ひき肉 生 可食部100gあたり
含有量 | |
---|---|
エネルギー | 171kcal |
たんぱく質 | 14.6g |
脂質 | 11.0g |
炭水化物 | 3.4g |
ビタミンB2 | 0.17mg |
ビタミンB6 | 0.52mg |
参考資料:八訂 食品成分表 2022
鶏ひき肉にはたんぱく質以外にも以下のような栄養素が含まれています。
ビタミンB2
ビタミンB2はレバーやたまごに多く含まれている栄養素で皮膚や被毛の健康維持に役立ちます。
また脂質からエネルギーを生成するなどの役割も持っています。
ビタミンB6
ビタミンB6は小麦類や肉類に多く含まれている栄養素です。
体中の代謝に必要な栄養素で、アミノ酸・脂質・炭水化物・血液の代謝に関わっています。
犬や猫に鶏ひき肉を与える際の注意点
犬猫に鶏ひき肉を与える際の注意点を紹介します。
加熱の仕方
前述したとおり鶏ひき肉を犬猫に与える際には加熱調理するようにしましょう。
そぼろのようにパラパラに炒めるのもいいですし、ハンバーグのように固めて焼いてあげてもいいでしょう。
ただしハンバーグ状のものを作るときは犬猫が食べやすいようにあまり大きくせず、小判程度の大きさにしておきましょう。
脂質が気になる方は茹でて調理するのもおすすめです。
アレルギーに注意
鶏肉はペットフードによく使用される食材ですが犬猫の中にも鶏肉にアレルギーを持っている場合があるそうです。
普段鶏肉を使用しているペットフードが食べられている犬猫はアレルギーの心配はあまりないと言えます。
しかし、念のため初めて鶏ひき肉を与える場合は少量にし、皮膚の赤みなどが現れないか観察してあげましょう。
アレルギー症状が見られた場合それ以上与えるのはやめ、獣医師に相談しましょう。
犬や猫への与える鶏ひき肉のレシピ
鶏ひき肉は犬猫のご飯に使いやすい食材と言えます。
そのまま茹でる・焼くなどすれば簡単にペットフードのトッピングになります。
人参や小松菜と煮ればビタミン類も一緒に摂れるスープになり、そこに白米や玄米を入れれば雑炊を作ることも出来ます。
ミンチ状になっているので細かく刻む必要もなく、お手軽に手作りご飯が作れるのでぜひお試しください。
【まとめ】犬猫は鶏ひき肉を食べても大丈夫
犬猫は鶏ひき肉を食べても大丈夫です。注意点をおさらいしましょう。
- 鶏肉は犬猫にとって重要なたんぱく質を摂取するのにぴったりな食材
- 細菌などの心配があるので生食はさせない方がいい
- 手作りご飯にも使いやすいおすすめ食材
今回は鶏ひき肉について紹介しました。
ぜひ鶏ひき肉を使って手作りご飯にチャレンジしてみてください。