犬猫は野菜ジュースを飲んでも大丈夫?タマネギなど危険な食材の使用や食品添加物に注意

栄養バランスを整えるために野菜を摂取をしたい時、手軽に摂取できる市販の野菜ジュースは私達にとってありがたい存在です。

犬や猫にも健康維持を目的として野菜ジュースを飲ませても大丈夫なのでしょうか?

人間用の野菜ジュースは飲ませるべきではない

体調を整えたり体重のコントロールには野菜の食物繊維やビタミンなどが活躍することがあります。

そのため犬や猫のための手作りごはんが注目されており、愛犬愛猫の健康のために何かしてあげたいと考えている飼い主の方の中には野菜ジュースが有効的なのでは?と考える方もいらっしゃるでしょう。

しかし人間のための野菜ジュースが犬や猫にとっていいものであるとは限りません

犬や猫が食べてはいけない食材が使われている可能性

人間にとっては健康効果が得られる野菜であっても、犬や猫にとっては有害となる野菜や果物は数多くあります

その代表的な食材としてネギ類やアボカド、柑橘類の皮、ぶどうなどがありますが、これら以外にも危険な食材はあるでしょう。

犬や猫が摂取してはいけない食材が使用された野菜ジュースを飲ませてしまった場合、中毒症状を引き起こしてしまう可能性が高いです。

犬や猫にとって命の危険も考えられる食材が含まれている可能性を考えると、十分に気をつけなければいけません。

果糖の摂りすぎは肥満の原因に

野菜ジュースは青臭さや飲みにくさを軽減させるために果物を加えられたものが多くあり、そういった野菜ジュースには果糖が多く含まれています。

ひとくちに野菜ジュースといっても内容に広く幅があるので、100%の野菜ジュースであっても注意は必要です。

決して果糖が悪いというわけではありませんが、日常的に飲ませてしまうと糖質の過剰摂取になるので健康維持とは逆効果の結果となってしまう事も考えられます。

野菜ジュースではありませんが、フルーツジュースにも同様の事が言えるので、そちらも併せて注意が必要であると覚えておくといいでしょう。

塩分や糖分などの食品添加物の存在

販売されている野菜ジュースには私達がよりおいしく飲めるように、塩分や糖分、保存料や着色料といった食品添加物の使用がされている物があります。

人間にとっては些細な塩分、糖分、食品添加物かもしれませんが、犬や猫の場合は健康被害を引き起こす可能性があります

塩分の過剰摂取は高血圧や腎臓病、心臓病のリスク、糖分の過剰摂取は肥満の原因となるので犬猫にとって大変危険です。

尿路結石の原因となる可能性

野菜や果物はそのほとんどがアルカリ性食品でありミネラルが豊富に含まれていますが、これらは尿石を作る要因となる可能性があるので過剰摂取に気をつけなければいけません。

よく耳にするストルバイト結石は、尿がアルカリ性に傾くとできやすいといわれています。

ミネラル成分のマグネシウムやカルシウムの過剰摂取も尿石の原因のひとつであると考えられているため、犬猫の総合栄養食であるドライフードでもそれらのバランスに気をつけて作られていることが多いでしょう。

他にも塩分(ナトリウム)は尿を濃くし、水分を体にため込む性質があるため、これも尿石を作ってしまう原因のひとつです。

犬や猫は総合栄養食であるドライフードやウェットフードから適正なミネラルを補給しているので、日常的かつ長期的に野菜ジュースを足して与えてしまうとミネラルの過剰摂取や尿がアルカリ性に傾いてしまう懸念がある事を覚えておきましょう。

手作りごはんや犬猫専用の商品の活用がおすすめ

愛犬愛猫の健康維持に野菜を取り入れたいと考える場合、人間用に販売されている野菜ジュースではなく、手作りごはんや犬猫専用の商品を活用すると良いでしょう。

犬猫が安心して食べられる食材を確認し、それぞれの食材の効果や栄養を調べる事で愛犬愛猫の健康維持に役立てられます。

食物繊維が豊富な野菜は肥満症や下痢、便秘に活躍!

犬や猫の栄養上の病気の中で最も多いといっていいのが肥満症ではないでしょうか。

肥満は運動量を増やす事や食事療法で改善されると考えられますが、特に食物繊維は健康づくりに欠かせない成分であり、脂質や糖質、ナトリウムを排出する働きがあります。

また食物繊維は便のカサを増やす効果や、腸のぜんどう運動を活発にして排泄をサポートしてくれるので、下痢や便秘など排泄に不調がある場合にも改善効果が期待できます。

食物繊維や豊富な野菜
  • ゴボウ
  • 切干大根
  • グリーンピース
  • かぼちゃ
  • にんじん

上記はほんの一例です。

他にもキャベツは癖も少なく、ローカロリーで食事のカサ増しに役立つ野菜なのでダイエット時に役立つ野菜です。

水分補給を兼ねて、犬猫が食べても大丈夫な食材を合わせて手作り野菜ジュースを作ってあげてもよいでしょう。

犬猫の肥満について。肥満の目安や影響、予防法について解説

まとめ

人間用に販売されている野菜ジュースには、犬や猫にとって中毒症状を引き起こす危険な食材や、食塩、糖分、添加物などが加えられている物もあるため、当サイトとしては飲ませるべきではないと考えます。

健康維持のため野菜を摂らせたいと考える場合には、手作りごはんや犬猫用の商品を活用するといいでしょう。

野菜には健康維持に活躍する様々な栄養素が含まれています。

愛犬愛猫の体調に合わせて上手に野菜を摂り入れてみてください。

参考:食品データベース(文部科学省)

スギさん@マッサンペットフーズ

株式会社ヒューマル マッサンペットフーズの公式WEBサイト「マッサンのペットフードの学校」の開設時から運営に参画しています。6年間の学びを生かしてペットレシピ.jpにも執筆しています。

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