クレヨンは、一般的に子供たちが描画や塗り絵などで使う色鮮やかな棒状の画材です。
学校や保育園ではもちろん、家庭でも使用されるクレヨンは安全性が考慮され無害な成分で作られているともいわれていますが、実際はどうなのでしょうが。
この記事では犬猫がクレヨンを食べてしまった場合の危険性や対処法について解説していきます。
クレヨンの原材料は?
クレヨンの原材料は一般的に以下のようなものが使われますが、メーカー(ブランド)や製造方法によって異なる場合があります。
ワックス: クレヨンの主要な成分はワックスです。一般的にはパラフィンワックスやシービーワックスが使用されます。これらのワックスは、固形状態であり、クレヨンを形作るための基本的な成分です。
顔料: クレヨンに色を与えるために、顔料が使用されます。顔料は鮮やかな色彩を持ち、安定した色合いを保つことができます。水溶性の顔料や油溶性の顔料が使用されることがあります。
充填剤: クレヨンには、ワックスと顔料以外にも、充填剤が含まれる場合があります。充填剤は、クレヨンを形作る際にワックスの硬度や柔軟性を調整する役割があります。一般的な充填剤には、カオリンや炭酸カルシウムなどがあります。
添加物: 一部のクレヨンには、柔軟性を向上させるための添加物が含まれる場合があります。これには、軟化剤や防カビ剤が含まれることがあります。
原材料の組み合わせや配合比率は、製造会社や製品の種類によって異なります。
一般的に、安全性が確保された原材料が使用されるようになっていますが、安価なクレヨンは品質が低く原材料に問題があることがあります。
クレヨンの誤飲の危険性
犬や猫がクレヨンを食べてしまった場合様々な危険が伴います。
中毒
クレヨンには、有害な化学物質が含まれている場合があります。
特に低品質なものや中国製のクレヨンには、重金属や有害な着色料が含まれていることがあり、これらの物質は中毒やその他の健康問題を引き起こす可能性があります。
消化器官の損傷
クレヨンは硬い物質であり、消化器官を傷つける可能性があります。
特に鋭利な部分がある場合、食道や胃などの内部組織に損傷を与える恐れがあり、重篤な内部出血や感染症を引き起こす可能性があります。
消化不良
クレヨンは消化不良を引き起こす可能性があります。
犬猫の体内でクレヨンが効率的に分解されない場合、腸閉塞やその他の消化器官の問題が発生する可能性があります。
窒息
クレヨンの一部が犬猫の喉に詰まると、窒息の危険があります。
特に小さな犬や猫の場合、口や喉が小さくクレヨンの塊が詰まるリスクが高まります。
犬猫がクレヨンを誤飲した際に考えられる症状
犬猫がクレヨンを誤食した場合、以下のような症状が現れる可能性があります。
ただし、症状は個々の体質やクレヨンの成分によって異なる場合があります。これらの症状が現れた場合、速やかに獣医に連絡し、適切な処置を受けることが重要です。
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- 消化器系の症状
- 嘔吐
- 下痢
- 腹痛や不快感
- 食欲不振
- 便秘や腹部の膨満感
- 口内や喉の症状
- 喉の異物感
- 口や喉の痛み
- 過剰な唾液分泌
- 神経系の症状
- 興奮や不穏な行動
- やたらと舌を出す
- 不安や神経質な振る舞い
- 外傷による痛みや異常反応
- その他の症状
- 頻繁な嚥下
- 不自然な行動や異常な興奮
- 疲れや活力不足
- 運動能力の低下
- 消化器系の症状
クレヨンの誤飲を防ぐために
犬や猫がクレヨンを食べることを防ぐためには、クレヨンを保管する場所を犬猫がアクセスできない場所にすることが重要です。
また、犬猫には安全で健康的なおもちゃや噛みごたえのあるおやつなどを提供することで、クレヨンを食べてしまう誘惑を減らすことができます。
一度咥えてしまったものを放すように普段からしつけておくことも大切です。
誤飲してしまった際の対処法
犬や猫がクレヨンを食べた場合、まずは速やかに獣医に連絡し、状況を説明しましょう。
獣医師が指示をした場合を除き、無理矢理吐かせようとする行為は大変危険です。
吐こうとして喉に詰まらせてしまったり消化器を傷つけてしまうリスクも有りますので注意しましょう。
【まとめ】犬猫のクレヨンの誤飲は危険!
犬や猫がクレヨンを誤食すると、クレヨンに含まれる有害な化学物質や着色料が消化器官に影響を与え、嘔吐や下痢などの消化器系の問題を引き起こす可能性があります。
また、クレヨンは硬い物質であり、消化器官に損傷を与えるおそれがあります。さらに、クレヨンに含まれる成分が毒性を持っている場合、中毒症状が現れる可能性もあります。
犬や猫がクレヨンを誤食した場合、速やかに獣医に連絡し、適切な処置を行うことが重要です。