犬猫の食品パッケージの誤飲に注意!肉や魚のにおいにつられて誤飲の可能性あり

私たちが食べるものは市場に並ぶ際にそれぞれの食品に合わせた様々なパッケージに梱包されて販売されています。

その食品パッケージの多くは食べてはいけないもので、犬猫が誤飲すると危険です。

今回は犬猫が食品パッケージを誤飲する危険性や対策方法についてご紹介したいと思います。

誤飲の危険性

食品パッケージの多くは消化することができない素材でできています。

そのため犬猫が誤飲すると窒息・消化不良・腸閉塞などの危険性があります。

誤飲の危険性が高い食品パッケージ

食品パッケージの中でも犬猫が誤飲しやすい物をご紹介します。

食品トレー

肉や魚などのパッケージとして定番の食品トレー。

色・形・大きさなど様々な物が生産されており、使用後はリサイクルすることも出来る便利な代物です。

肉や魚は犬猫の大好物なので、それらの匂いが付いた食品トレーは犬猫がかじってしまう可能性が十分にあります。

食品トレーは発泡スチロールでできているため、誤飲してしまうと消化することはできません。

もし誤飲した破片が大きくて腸に詰まると、腸閉塞を起こして命に関わる可能性もあります。

食品トレーの誤飲を防ぐには捨てる前に洗うと良いかと思います。

完全に匂いを消すことは難しいので、誤飲の可能性がゼロになるわけではありませんが、生ごみ臭も抑制することができて一石二鳥です。

ドラキュラマットにも注意!

食品トレーとよく一緒に使用される肉や魚の下に敷いてあるシート。

肉や魚から出るドリップを吸う役割があり、「ドラキュラマット」や「ドリップシート」などの名称で呼ばれます。

これはプラスチックではなく「パルプ不織布」というものからできており、元を辿ると植物が原料となっています。

プラスチックではないとはいえ、犬猫にとって消化は難しいものなので誤飲に注意しましょう。

ソーセージのフィルム

よく魚肉ソーセージを個包装するために使用されるオレンジ色のフィルムも誤飲の発生件数が多いようです。

魚肉ソーセージはその名の通り魚の肉が使用されているため、犬猫が匂いに反応して食べてしまう可能性があります。

絶妙に伸縮性のあるフィルムは噛みきりにくく、丸呑みしてしまうことが多いようです。

端が金属で留めてあるタイプの物は、消化器内を傷つけてしまう恐れがあるので危険性が高まります。

ちなみにフィルムがオレンジ色の理由は紫外線から商品を守るためで、最近は技術が進歩し透明のフィルムのものもあるようです。

犬猫用ご飯のパッケージ

犬猫が食べるもののパッケージにも注意しましょう。

特に犬猫用のおやつはパッケージが小さいものも多く、丸呑みしてしまう可能性があります。

パッケージの端が切れやすくなっているものもあり、犬猫が誤飲した際に舌・口内・消化器内を傷つけてしまうかもしれません。

実際に猫にペースト状のおやつを与える際に、パッケージを噛んでしまうかもしれないという理由から、スプーンに移してから与えるように案内している猫カフェもあります。

また、普段与えているフードのパッケージにも注意しましょう。

ドライフードの袋は頑丈にできているものが多いですが、大型犬などアゴの力が強い場合は、食いちぎってしまう可能性があります。

そうなると袋の誤飲の危険性だけでなく、中身を大量に食べてしまう可能性があります。

実際にドライフードの袋を食いちぎって中身を食べられるだけ食べてしまい、お腹がパンパンに膨れ上がってしまった例があります。

基本的には適切に排泄させることで改善しますが、犬猫の胃腸の負担になってしまうので注意しましょう。

食品パッケージの誤飲を防ぐために

犬猫の食品パッケージの誤飲を防ぐために日常的に行えることをご紹介します。

捨て方に注意

肉や魚の匂いのするものはどうしても犬猫の興味を引いてしまいます。

食品パッケージを捨てる際は洗えるものはできるだけ洗ってから捨てるようにしましょう。

それでも完全に安全とは言えないのでゴミ箱は蓋付きのものを使用するなどして、犬猫がゴミをあさってしまうリスクを減らしましょう。

保管方法について

未開封のおやつやフードなど、犬猫が袋ごと食べてしまう可能性のあるものは犬猫の手が届かないところで管理しましょう。

今まで食べたことがなくても、ある日突然食べてしまう可能性は十分あり得るので、前もって対策しておくことが重要です。

誤飲してしまった際の対処法

万が一、犬猫が食品パッケージを誤飲してしまった場合はどの程度食べてしまったか確認しましょう。

破片を少し飲み込んでしまった程度では2~3日のうちに便と一緒に排泄されることが多いです。

多量に食べた場合や、大きいものを丸呑みしてしまった場合などはすぐに獣医師へ相談することをおすすめします。

もちろん誤飲したのが少量でも心配な場合は獣医師へ相談しましょう。

【まとめ】食品パッケージの誤飲は非常に危険!

犬猫の食品パッケージの誤飲は危険です。

今回紹介したポイントをおさらいしましょう。

  • 犬猫が食品パッケージを誤飲すると窒息・消化不良・腸閉塞などの危険性がある
  • 肉や魚を梱包していた食品パッケージは犬猫の興味を引きやすい
  • 誤飲を防ぐには捨て方が重要。匂いを抑えるために洗ってから捨て、蓋付きのゴミ箱を利用するとよい。

今回は食品パッケージを誤飲する危険性についてご紹介しました。

犬猫が肉や魚の匂いにつられてかじってしまうのは仕方のないことです。

飼い主様が工夫して事故を未然に防いであげましょう。

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鈴木 利奈RINA SUZUKI - PET FOOD ADVISER

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ペットレシピ.jpの記事を執筆・監修しています。

キャットフード勉強会・ドッグフード勉強会を運営している鈴木です。大好きな犬猫とペットフードについて深く学ぶため、講師を呼んで勉強会を開いています。ペットフード販売士、ペット栄養管理士、愛玩動物飼養管理士2級、化粧品検定1級(コスメコンシェルジュ)等の資格を取得。

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