ふわふわと柔らかく、安全そうなイメージのある綿(わた)。
その柔軟性や快適性、そして比較的手頃な価格から、世界中で広く使用され、犬猫用のぬいぐるみやクッション、寝具やケア用品など、綿(わた)はペット用品に使用されることも多い身近なものです。
そもそも綿(わた)とは?綿(めん)との違いは?
綿(わた)と綿(めん)は、日本語で同じ漢字「綿」を使って表記されますが、異なる意味を持ちます。
- 綿(わた): わたとは、綿花から取れる繊維を指します。天然の植物繊維であり、柔らかく、吸水性が高く、衣料品や寝具などの製品に使用されます。
- 綿(めん): めんとは、綿状のものや綿でできたものを指します。例えば、「綿布(めんぷ)」は、綿繊維を織って作られた布のことを指します。
この記事では綿(わた)をメインに、誤飲してしまった場合のリスクや対処法などについて解説していきます。
綿(わた)の誤飲の危険性
犬や猫が綿(わた)を誤って飲み込むと、深刻な健康リスクが発生する可能性があります。
綿は柔らかく、繊維が詰まりやすいため、消化器官に入ると問題を引き起こすことがあります。
綿が消化器官に入ると、まず最初に食道で詰まる可能性がありますが、大きな繊維が食道に詰まると窒息する可能性もあり大変危険です。
さらに綿が胃や腸に入ると、腸の内壁にからんで閉塞や損傷を引き起こす可能性があります。
これにより、腸閉塞や炎症が発生し、時には外科手術が必要になることもあります。
犬猫が綿(わた)を誤飲した際に考えられる症状
犬や猫が綿を誤飲した場合、以下のような症状が現れる可能性があります。
- 嘔吐
- 下痢
- 食欲不振
- 腹部の膨満感
- 不安や興奮状態
犬猫が遊んでいたぬいぐるみやクッションなどに穴が開いていて、綿が散らばっているような状況の場合、上記のような症状が現れたら綿を誤飲した可能性が高いでしょう。
綿(わた)の誤飲を防ぐために
犬猫の綿(わた)の誤飲を防ぐために日常的に行えることをご紹介します。
使用しないときの保管場所
ぬいぐるみなど綿が入ったおもちゃの場合、保管場所に注意しないと犬猫が勝手に遊んでしまう可能性があります。
飼い主の見ていないところで遊ぶと当然誤飲のリスクも上がってしまうので注意しましょう。
穴が開いたり古くなったら交換する
綿が入ったペット用品は意外と沢山有ります。
ベッドや枕なの寝具、ペットカートのクッションやカバー、ぬいぐるみのおもちゃなどです。
ボロボロになったものを使用していると、綿だけでなく布生地や糸くずを誤飲する確率が高くなってしまいます。
穴が開いたり古くなったら交換するようにしましょう。
誤飲してしまった際の対処法
万が一、犬猫が綿を誤飲してしまったのがわかったら、どのぐらいの量食べてしまったのか確認しましょう。
小さなかたまりを飲み込んでしまっただけでは大事になる可能性はあまり高くありません。
しかし、大きなものを丸呑みしてしまった場合や、どれぐらい食べたかわからない場合はすぐに獣医師へ相談しましょう。
早期発見することによって外科手術などを避けられる場合もあります。
また、誤飲したあとに嘔吐などで排出されてもまだ体内には大きなものが残っている可能性もあるので注意しましょう。
【まとめ】犬猫の綿(わた)の誤飲は危険!
ふわふわと柔らかく、いかにも安全そうな綿(わた)ですが、誤飲は大変危険です。
今回紹介したポイントをおさらいしましょう。
- 犬猫が綿を誤飲すると窒息や腸閉塞などになってしまう可能性がある
- 綿を使ったペット用品が沢山あるので、穴が開いたり古くなったら処分する
- 誤飲してしまった場合は必要に応じて動物病院を受診する
今回は犬猫が綿(わた)を誤飲する危険性についてご紹介しました。