ホトケノザは犬猫にとって安全な植物!見た目のよく似たムラサキケマンには要注意

道ばたや土手で自生し、日本各地でよく見かけるホトケノザ。

春頃に紫のきれいな花を咲かせ、よく目立つので、春の代表的な雑草のひとつとして知られています。

ホトケノザの基本情報

草名:ホトケノザ
英名:henbit
学名:Lamium amplexicaule
花期:2~5月
分類/科名:シソ科
花言葉:「調和」「輝く心」

ホトケノザは安全な植物

ホトケノザは北海道以外の本州~沖縄まで分布しています。

非常に繁殖力が強くやせ地でも育つので、道端や庭、公園などあらゆる場所で見かける事でしょう。

ホトケノザはシソ科の植物で、毒性成分は含んでいません

そのため、犬猫とって安全な植物であると考えられています。

ホトケノザは食べても大丈夫?

犬や猫がホトケノザに興味を示したり、食べたがるといったケースは少なからずあります。

ホトケノザの花には繁殖のために昆虫を誘引する甘い蜜あります。犬は甘みを感じる事ができるので、それに気づいて食べたがることもあるかもしれません。

また、犬や猫は胃腸の調子を整えるために草を食べたがる事があります。

甘みを感じる事はないといわれている猫であっても、ご自宅の庭などの行動範囲内にホトケノザがあれば食べてしまう事もあるでしょう。

基本的に食べさせない方がいい

上記で解説したように、ホトケノザに毒性成分は含まれていないので、少量をかじる程度であれば健康被害の可能性は低いでしょう。

しかし、大量に食べるなどがあれば植物性の消化が苦手な猫や、犬であっても個体差によっては下痢や嘔吐などの症状が出る場合があります

農薬散布の可能性を考える

ホトケノザは雑草として扱われるため、場所によっては除草剤の散布がされている可能性が高くあります

環境整備の一環で、公園内や道路わきであっても除草剤等の薬剤散布の可能性があることを考えると、ホトケノザが無毒であっても無制限に食べても大丈夫とはいえません。

基本的に、飼い主の管理下にない植物は食べさせないようにすることで様々な危険から愛犬愛猫を守る事ができますので、安全が確認できていない場所では少量であっても食べさせない方がいいでしょう。

七草のホトケノザとは違う植物

この記事で取り上げたホトケノザは、春の七草で有名なホトケノザとは全く違う植物です。

七草で有名なホトケノザは『コオニタビラコ』という植物を指し、黄色の花を咲かせるキク科の植物です。

古くはこのコオニタビラコがホトケノザの名で呼ばれていたため、春の七草の名にホトケノザとして並ぶのは紫の花を咲かせるシソ科のホトケノザのことではありません。

コオニタビラコが犬猫にとって有害であるとの明確な研究や文献はありませんが、キク科の植物の中には犬猫にとって有害であるものもあります。

春の七草でいわれるところのホトケノザである『コオニタビラコ』は積極的に犬猫に与える必要はないでしょう。

参考:日本植物生理学会

見た目の似た『ムラサキケマン』は危険な植物

ムラサキケマン

 

 

 

 

 

ホトケノザと似た紫の花を咲かせるムラサキケマンはケシ科の有毒植物なので注意が必要です。

このムラサキケマンは全草有毒であり、下痢や嘔吐、最悪の場合では呼吸麻痺や心臓麻痺などを引き起こす可能性があるとされています。

ホトケノザと花は似ていますが、葉の形状は異なります。ムラサキケマンの葉は薄く、扇形に近い形状なので観察すれば見分けがつくでしょう。

ムラサキケマンは日本全土に分布するといわれ、犬猫だけではなく小さなお子様が蜜を吸おうと口にするのも危険なので、覚えておくといいでしょう。

参考:東邦大学

まとめ

道端や公園、ご自宅の庭などでもよく見かけるホトケノザには毒性成分は含まれていません。

そのため、犬や猫が少量摂取したところ慌てる必要はないでしょう。

しかし、雑草として扱われるホトケノザは、環境整備の一環で除草剤等の薬剤が散布されている可能性があるので安易に食べさせても大丈夫とはいえません。

基本的に、道端や飼い主の管理下にない植物は無毒であっても食べさせないようにするといいでしょう。

また、花の見た目が似ている強い毒性を含むムラサキケマンという植物もありますので、誤食がないように十分に注意しましょう。

参考:ASPCA(米国動物虐待防止協会)

参考:North Carolina Extension Gardener Plant Toolbox

スギさん@マッサンペットフーズ

株式会社ヒューマル マッサンペットフーズの公式WEBサイト「マッサンのペットフードの学校」の開設時から運営に参画しています。6年間の学びを生かしてペットレシピ.jpにも執筆しています。

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