メヒシバは犬猫に安心の植物!犬猫が好むためペットグラスとしても販売されている

メヒシバは一般的に「雑草」と呼ばれる植物の一種で、街中や川沿いなど至る所で見かける機会があります。

高い適応能力を持っており、北海道から沖縄まで、日本ではどこでも生えているようです。

そんなメヒシバは犬猫にとって安心できる植物なのでしょうか。

メヒシバには犬猫にとって有毒な成分は含まれていない!

メヒシバには犬猫にとって有毒な成分は含まれていないため、もし食べてしまっても比較的安心な植物といえます。

ただし犬猫とメヒシバに関して注意すべき点・知っておくべきことなどあるのでご紹介します。

メヒシバの基本情報

学名

Digitaria ciliaris

科・属

イネ科・メヒシバ属

原産地

日本・アジアの熱帯~温帯地域

開花時期

7月~9月

別名

メシバ

花言葉

情緒不安定・侵略者

ペットグラスとして売られている

メヒシバのような先の尖った細長い葉は犬猫が好んで食べる傾向にあるため、ペットグラスとしてメヒシバやメヒシバの育成キットが販売されています。

犬猫は植物を食べる必要がある?

ペットグラスが販売されているように多くの犬猫は植物をすすんで食べます。

完全肉食動物の猫や肉食寄りの雑食動物の犬は植物を食べる必要があるのでしょうか。

実は犬猫の祖先は野生の頃から植物を全く食べていないわけではありません。

主食としていた草食動物の胃の内容物から間接的に植物を摂取していたと言われています。

犬猫が植物を食べる理由

犬猫が植物を好んで食べる理由は諸説あり、はっきり判明していません。

いくつかある説の中から代表的なものをご紹介します。

不必要なものを吐き出そうとしている

何か体に不必要なものを誤食してしまったときや、胃が気持ち悪いときに植物を食べて胃を刺激して嘔吐を促していると言われています。

また、猫の場合はグルーミングの際に飲み込んだ自分の被毛を毛玉として吐き出す習性があります。

そのため、猫は自分の毛玉を吐き出しやすくするために植物を食べているのではないかと言われています。

便秘を解消しようとしている

植物には食物繊維が含まれているため便秘解消効果があります。

そのことを犬猫が理解しているかどうかはわかりませんが、便秘を解消するために植物を食べているという説もあるようです。

ストレス解消のため

犬猫がストレスを感じている際に、なにかを食べて気持ちを落ち着かせようとしているという考えもあります。

また、人間でいうタバコやコーヒーなどの嗜好品の感覚で植物を食べているのではという意見もあるようです。

ストレスは犬猫の体調不良にも繋がってしまうため、普段からストレスを溜めないように一緒に遊んであげましょう。

ビタミンを補給しようとしている

こちらも便秘解消説と同じように犬猫が理解しているのかわかりませんが、ビタミン不足の際に植物を食べているという説もあります。

人間は長い歴史をかけてビタミンを発見し、効能などの研究が行われていますが、もしかすると犬猫は本能的にビタミンの存在に気づいているのかもしれません。

野生のメヒシバに注意

冒頭にも記載したとおり、メヒシバは様々なところに生えています。

生命力と繁殖力がとても高く、アスファルトの割れた所や石垣の間などでも成長することができます。

そのため、恐らく犬の散歩コースには必ずといっていいほどメヒシバが生えていると思います。

外に生えているメヒシバは、車の排気ガスや他の犬猫の糞尿・除草剤などがかかっている可能性もあります。

特に除草剤はとても強力な薬のため、犬猫が食べてしまうと命に関わる危険性もあるので十分注意しましょう。

ペットグラスを与える注意点

メヒシバをペットグラスとして与える場合は過剰に与えないように注意しましょう。

自分で食べる量を調整できる子であれば問題ありませんが、食べ過ぎてしまう子は下痢や嘔吐を繰り返す可能性があります。

犬猫の内臓や消化器を傷つけてしまうかもしれないので与える量は調整しましょう。

また、メヒシバのようなイネ科の植物は成長しすぎると固くなってしまい、犬猫が食べると危険なので成長しすぎた部分は切り取って若芽だけを与えましょう。

異常があればすぐに獣医師へ相談

家で与えていたものや野生のものに関わらず犬猫がメヒシバを食べてしまった後に様子がおかしければ、すぐに獣医師へ相談することをおすすめします。

食べた直後は平気でも、数日便が出ない・嘔吐が止まらないなどの症状は消化不良や腸閉塞を起こしている可能性があります。

異変に気づいたらすぐに獣医師へ相談し、必要に応じて動物病院を受診しましょう。

【まとめ】メヒシバには犬猫にとって危険な成分は含まれていない

メヒシバには犬猫にとって有毒な成分は含まれていないため万が一食べてしまっても比較的安心です。

しかし注意点があるので、今回ご紹介したポイントをおさらいしましょう。

  • 生命力・繁殖力・適応能力がとても高く至る所に生えている雑草の一種
  • ペットグラスとしても販売されている犬猫が好んで食べやすい植物
  • 野生のメヒシバは衛生的に不安が残るので食べさせないようにする

今回は犬猫を飼っている環境でのメヒシバについてご紹介しました。

ペットグラスは多くの犬猫にとって必須ではありません。

導入するかどうかは犬猫の体調と獣医師によく相談することをおすすめします。

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鈴木 利奈RINA SUZUKI - PET FOOD ADVISER

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ペットレシピ.jpの記事を執筆・監修しています。

キャットフード勉強会・ドッグフード勉強会を運営している鈴木です。大好きな犬猫とペットフードについて深く学ぶため、講師を呼んで勉強会を開いています。ペットフード販売士、ペット栄養管理士、愛玩動物飼養管理士2級、化粧品検定1級(コスメコンシェルジュ)等の資格を取得。

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