あまり名前は知られていませんが、たくさん枝分かれした独特な見た目が特徴のミルクブッシュ。
ほとんどが幹と枝のみで構成されているスタイリッシュな見た目は密かに人気を集めています。
そんなミルクブッシュは犬猫がいる環境でも安心して育てることができるのでしょうか。
ミルクブッシュは犬猫にとって危険な植物!
ミルクブッシュは毒性のある成分が含まれているため、犬猫にとって危険な植物だと言えます。
今回はミルクブッシュに含まれる毒の成分・症状・食べてしまったときの対処法などについて解説していきたいと思います。
ミルクブッシュの基本情報
学名
Euphorbia tirucalli
科・属
トウダイグサ科・トウダイグサ属
原産地
熱帯アフリカ
開花時期
6月~8月
別名
ミドリサンゴ・アオサンゴ
花言葉
穏やかな性格
ミルクブッシュについて
名前の由来
ミルクブッシュは茎を切ると白い樹液を出すことからこの名前が付けられています。
この白い樹液にはとても毒性の強い成分が含まれています。
また、葉や花が目立たないその姿から「ミドリサンゴ」や「アオサンゴ」などの名前で呼ばれることもあります。
ミルクブッシュに含まれる有毒な成分
ミルクブッシュの樹液には「ジテルペンエステル」という、非常に毒性の強い成分が含まれています。
樹液は触れただけでかぶれたり炎症が起こるほど刺激が強く、もしも食べてしまうと命に関わる危険性も否めません。
症状としては、嘔吐・下痢などの消化器異常や神経異常・不整・呼吸困難などが考えられます。
犬猫が食べないようにするだけでなく近づけないようにすることが大切です。
人間にとっても危険
ミルクブッシュの樹液は、人間が触れることでもかぶれたり炎症を起こす可能性があります。
皆様がミルクブッシュの剪定などをしている際に樹液が手についてしまったらすぐに水で洗い流しましょう。
目や口に入ってしまった場合もすぐに水で洗い流し、痛みが取れない場合はすぐに病院へ行きましょう。
皆様がミルクブッシュに触れる際には手袋の着用をおすすめします。
小さいお子様がご家庭にいらっしゃる場合は触ってしまわないように注意が必要です。
トウダイグサ科の毒性
ミルクブッシュと同じトウダイグサ科の植物にはポインセチアなどがあります。
トウダイグサ科の植物は犬猫に対して有毒ですが、ミルクブッシュはその中でも最も毒性が強いと言われています。
屋外での管理も可能
ミルクブッシュの原産地は温帯・乾燥の地域で暑さに強い植物のため、屋外でも育てることができます。
ただし、寒さには弱い植物なので気温が5℃を下回ると枯れてしまいます。
なので冬の間は室内で管理する必要がありますが、沖縄などの冬でも気温が5℃を下回らないような地域は地植えでも育てることが可能です。
屋外で管理する場合は、室内よりも犬猫との接触する機会も減り比較的安全と言えるでしょう。
犬猫がミルクブッシュを食べてしまわないために
犬猫がミルクブッシュを食べたり樹液に触れないようにするには、犬猫を近づけないようにするのが大切です。
犬猫を飼っている方で観葉植物の購入を検討されている方はミルクブッシュ以外で選ぶようにした方がいいでしょう。
もし犬猫がいる環境でミルクブッシュを育てる場合は、犬猫の手が確実に届かないところで管理しましょう。
猫に特に注意!
犬の場合は高めの棚やテーブルの上にミルクブッシュを置くことによって接触の機会を減らせることがほとんどだと思いますが、猫は跳躍力があるため置き場所には工夫が必要です。
また、猫はミルクブッシュのように細長い植物を好んで食べる傾向にあるので食べてしまう可能性も高いと言えます。
食べなかったとしても、揺れるミルクブッシュに興味を持ち遊んでいるうちに樹液が体に付いてしまう恐れもあるので注意しましょう。
もしも食べてしまったら
万が一、犬猫がミルクブッシュを食べてしまったらすぐに獣医師へ相談しましょう。
ミルクブッシュの毒性はとても強力のため、有無を言わさず診察を受けることをおすすめします。
動物病院では必要に応じて催吐処置や胃洗浄などの治療が可能です。
【まとめ】ミルクブッシュは犬猫にとって危険な植物
ミルクブッシュには有毒成分が含まれており、犬猫が触れたり食べたりすると危険な植物です。
今回紹介した有毒成分や危険性についておさらいしましょう。
- ミルクブッシュの白い樹液には「ジテルペンエステル」という毒性のある成分が含まれている
- 人間に対しても有毒で、触れるだけでも皮膚炎になるほど危険性が高い
- トウダイグサ科の中で最も毒性の強い植物だと言われている
今回は犬猫に対するミルクブッシュの危険性についてご紹介しました。
犬猫がいる環境にはミルクブッシュを置かないのが一番です。
どうしても置きたい場合や既におうちにある場合は犬猫が近づけないような場所で管理するように心がけましょう。