サンスベリア(サンセベリア)は犬猫にとって危険な観葉植物!サポニンの危険性を紹介

縦に伸びた葉が特徴的な観葉植物のサンスベリア(サンセベリア)。

細長い葉に縞状の模様が入り、その見た目が虎の尻尾に似ていることから別名「トラノオ」と呼ばれています。

そんなサンスベリアは犬猫がいる環境でも育てることはできるのでしょうか。

サンスベリアには犬猫にとって危険な成分が含まれている!

サンスベリアは犬猫にとって安全な観葉植物として紹介されていることが多いようですが、犬猫にとって良くない成分が含まれています

そのため万が一犬猫がサンスベリアの葉を食べてしまうと体調を崩してしまう可能性があります。

今回はサンスベリアに含まれる成分や、犬猫がいる環境下での育て方についてご紹介したいと思います。

サンスベリアの基本情報

学名

Sansevieria

科・属

キジカクシ科・チトセラン属

原産地

熱帯アフリカ・南アフリカ・マダガスカル・南アジア・アラビア

開花時期

8月~10月

別名

チトセラン(千歳蘭)・トラノオ

花言葉

永久・不滅

サンスベリアに含まれる危険な成分

サンスベリアの葉には「サポニン」と呼ばれる成分が含まれています。

サポニンは大豆などのマメ科の植物に特に多く含まれている配糖体の一種で、コーヒーや抹茶などの苦味の元となっている成分です。

サポニンは水に溶けることによって泡立ち、洗剤のように使用することができます。

「天然の界面活性剤」とも呼ばれ、今でも天然成分100%の洗剤として使用されています。

他にも人間がサポニンを摂取することによって以下のような効果が得られます。

肥満予防

サポニンは体内で吸収されたブドウ糖が脂肪と結合しないようにし、脂肪の蓄積を抑える効果があります。

また、血中の悪玉コレステロールを低下させる効果もあり肥満予防に繋がります。

血流改善

血管内に血栓ができるのを防ぎ、動脈硬化・心筋梗塞・脳梗塞を予防します。

毛細血管の血流がスムーズになることによって酸素や栄養が体全身に行き渡りやすくなります。

免疫力向上

体内で免疫機能に関わる「ナチュラルキラー細胞」という細胞の働きを活性化する効果があります。

ナチュラルキラー細胞が活性化することによって細菌やウイルスに強くなり免疫力向上に繋がります。

肝機能向上

肝機能障害の原因となる過酸化脂質の生成を抑える働きがあります。

過酸化脂質は体内で生成される「活性酸素」によって中性脂肪やコレステロールが酸化したもので、動脈硬化や老化の原因となります。

咳や痰の抑制

呼吸によって肺へ入ってしまった異物やゴミを取り除くための分泌液が分泌されるのを促進する効果があります。

異物を取り除くために痰が出やすくなったり異物が原因の咳を抑える効果があるため風邪薬などにも使用されることがあるようです。

犬猫のサポニン摂取に注意!

上記で紹介したようにサポニンは人間が摂取することによって様々な効果を得ることができます。

しかしその効果は犬猫にとっては刺激が強すぎるもので、犬猫がサポニンを摂取すると下痢・嘔吐などの症状が現れる可能性があります。

一般的には重篤化する可能性は低いと言われていますが大量に摂取すると万が一と言うこともあるので注意しましょう。

犬猫がいる環境でサンスベリアを育てる場合の対策

犬猫がサンスベリアを食べてしまわないための対策方法をいくつかご紹介します。

届かないところに置く

犬への対策はそれほど難しいものではないと言えます。

単純に犬が届かないような高いところへ置くことによって対策が可能です。

ただし大型犬の場合は高いところへ置いたつもりでも前足を上げて届いてしまうことも多いので注意しましょう。

また、猫の場合は跳躍力があり上下のある所でも縦横無尽に登ってしまうことがあるため高いところに置いただけでの対策は難しいかもしれません。

別の部屋で育てる

こちらは犬猫どちらにでも有効です。

犬猫とサンスベリアを育てる部屋を分けることによって接触する機会を無くす方法です。

  • 部屋が複数ある
  • そのうちのどれかは犬猫が入れない部屋になっている

など条件はありますが犬猫が入ってはいけない部屋などを設けている方にはぴったりの方法になります。

また、部屋が複数無い場合でもテーブルサイズのサンスベリアをトイレに飾るなどすると良いインテリアになるかと思います。

フェンスで囲う

サンスベリアを犬猫が触れられないようにフェンスで囲うという方法もあります。

フェンス自体は100円ショップなどでも販売されているワイヤーネットと結束バンド等を使用して簡単に作ることができます。

しかしフェンスが動いてしまったり隙間から伸びてきた葉を食べてしまうリスクがあります。

そもそもインテリアのために置いたサンスベリアをフェンスで囲んでしまうと本末転倒です。

【まとめ】サンスベリアには犬猫にとって危険な成分が含まれている

サンスベリアには犬猫に悪影響を与える可能性があります。成分や注意点についておさらいしましょう。

  • サポニンは人間が摂取すると様々なメリットがある
  • ただし犬猫が摂取すると下痢や嘔吐などの症状を引き起こす可能性がある
  • 犬猫とサンスベリアを共生させるには対策が必要

今回は犬猫を飼っている環境でのサンスベリアについてご紹介しました。

サンスベリアは犬猫にとって悪影響となる可能性のある観葉植物です。

普段犬猫を飼っている方はもちろん、飼っていない方もご友人が旅行中に犬猫を預かる場合などご家庭にサンスベリアがある場合は十分注意してください。

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鈴木 利奈RINA SUZUKI - PET FOOD ADVISER

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ペットレシピ.jpの記事を執筆・監修しています。

キャットフード勉強会・ドッグフード勉強会を運営している鈴木です。大好きな犬猫とペットフードについて深く学ぶため、講師を呼んで勉強会を開いています。ペットフード販売士、ペット栄養管理士、愛玩動物飼養管理士2級、化粧品検定1級(コスメコンシェルジュ)等の資格を取得。

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