かまぼこについて
かまぼことは、白身魚のすり身に調味料を加えて練ったものを蒸し煮もしくはあぶり焼きにした食品のこと。
おせち料理で見かける他、そのままお酒のお供として食べたり、うどんやおそばのトッピングなど日本人には比較的ポピュラーな存在です。
保存も効き、量の調節もしやすいかまぼこ。犬猫に与えてもいいのでしょうか?
かまぼこは犬猫にあまり与えない方が良い
はじめにお話するとかまぼこはあまり犬猫に与えない方が良い食べ物です。
白身魚自体は犬猫に食べさせてもいいものですが、加工の際に添加物など犬猫の身体によくないものが含まれています。
口にすると今すぐ重大な危険がある訳ではありませんが、積極的に与えることはおすすめしません。
今回はかまぼこを犬猫に食べさせない方が良い理由の詳細、注意点などを解説していきます。
かまぼこ板は犬猫がかじって大丈夫?
一部のかまぼこ商品にはかまぼこ板が一緒に付いています。
かまぼこの匂いが付いていることもあり犬猫が興味を示すこともありますが、犬猫にかまぼこ板をかじらせてはいけません。
犬猫にかじらせることを想定されていないので、噛んでいると木くずや尖った木片が出てきてしまいます。
これらが口の中や消化器など体内を傷つけたり、異物を飲み込むことで下痢や嘔吐を引き起こす可能性が考えられます。
噛ませるのであれば、元々犬猫用に作られたおもちゃやおやつを与えるようにしましょう。
かまぼこを犬猫にあまりおすすめしない理由
塩分が多い
体重5kgの犬猫の塩分摂取量は、犬の場合0.18g、猫の場合0.33gが1日あたりの目安です。
これに対し100gあたり蒸しかまぼこは2.2g、焼きかまぼこは2.5gの食塩相当量が含まれています。
かまぼこを1cm程度でカットすると約10gとなりますがそれでも焼きかまぼこ蒸しかまぼこ共に0.2g以上の食塩相当量が含まれており、犬猫にはとっては塩分が多いです。
過剰に塩分を摂取すると高血圧となり、犬猫の腎臓や心臓へ負担となります。
普通の犬猫に適していないのはもちろんですが、腎臓や心臓に疾患のある場合はさらに注意が必要です。
アレルギー症状の懸念点が多い
かまぼこは白身魚と調味料が主な成分ですが、それ以外の原材料もつなぎとして多数含まれています。
かまぼこのつなぎとして使われることのある代表的なもの
- 卵白
- でん粉(小麦を含む)
- 大豆
- エビやカニ
これら一つ一つは特に危険という訳ではありませんが、かまぼこを口にした際はこれら全てのアレルギーを考慮する必要が出てきます。
食物アレルギーを発症すると、
- 目や皮膚の痒み・赤み
- 下痢・嘔吐
- 抜け毛
といった症状が現れます。
かまぼこを口にした際はこういった症状が現れないかよく観察し、万が一異常が現れた際はすぐに獣医師へ連絡を取りましょう。
添加物の影響
かまぼこは風味や色合いを整えるために着色料・調味料・保存料などの様々な添加物が含まれています。
これらは基本的に人間が食することを目的として使われています。
犬猫に今すぐ重大な異常を招くようなものが使われていることはほとんどないとは思いますが、場合によっては添加物により犬猫の健康を損ねてしまうことも考えられます。
嗜好性が高い
白身魚やその加工品は、匂い・味などの点から犬猫の好みにとても合っています。
好むからと頻繁に与えていると健康面の問題の他、普段のフードを食べなくなってしまうことも考えられます。
かまぼこを食べさせたい時の代用法
かまぼこの塩抜きをする
愛犬愛猫がかまぼこに興味を示してしょうがない!と言うときは、塩抜きをしてほんの少量たべさせるという手段があります。
かまぼこの塩抜きのやりかた
- 鍋に水を張り沸騰させる
- 火を止め、薄切りにしたかまぼこを入れ1分ほど放置する
処理がし終わったらほんの一切れ、10g程度を直接食べさせたり、フードにトッピングします。
塩抜きをすることで塩分のことはクリアされるのですが、アレルギーや添加物といった懸念点は残ったままです。
食べさせるとしても月に1~2程度に抑え、食後はなにか異常が見られないかよく観察しましょう。
市販の犬猫用かまぼこを買う
犬猫にかまぼこを食べさせるのであれば、最初から犬猫用に作られているものを食べさせると注意することも少なく便利です。
形状や風味の違いのほか、お手頃なもの・ごちそうタイプのものなど様々な種類が販売されています。
これらは犬猫によくない塩や添加物は使われていませんが、体質によってはアレルギーを発症してしまう場合があります。
購入の前は愛犬愛猫にとってよくないものが含まれていないか今一度確認するようにしましょう。
【まとめ】
かまぼこは犬猫にあまり食べさせない方がいい食べ物です。
- 加工の工程で塩分が多量に含まれていて、腎臓や心臓への負担が考えられる
- つなぎの材料などでアレルギーの懸念点が多い
- その他様々な添加物の影響
- 嗜好性の高さにより普段のフードを食べなくなるかもしれない
白身魚自体は犬猫に食べさせても大丈夫なのですが、こういった理由によりかまぼこはあまりおすすめできません。
どうしてもかまぼこを犬猫に食べさせたい時は、
- 塩抜きの処理をする
- 市販の犬猫用かまぼこを購入する
といった手段を取るようにしましょう。
この場合でもアレルギーや添加物などの懸念点はありますので、少量から与えて様子を見ましょう。
かまぼこ板は破片などが危険なのでかじらせてはいけません。
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