細い幹から生える大きな丸い葉が特徴的なゴムの木。
その名の通り天然ゴムの主成分となっている植物です。
おしゃれな見た目や育てやすさから観葉植物としても人気で、育てている方も少なくないと思います。
そんなゴムの木は犬猫がいる環境でも安心して育てることができるのでしょうか。
犬猫がいる環境ではゴムの木はおすすめしない
犬猫を飼っている環境でゴムの木を育てるのはおすすめしません。
犬猫がゴムの木の葉・枝・茎などを食べたりかじったりしてしまった場合に犬猫に悪影響を及ぼす可能性があります。
今回はゴムの木が犬猫に与える影響や共生させる場合の注意点について解説していきたいと思います。
ゴムの木の基本情報
学名
Ficus elastica
科・属
クワ科・イチジク属
原産地
熱帯アジア
開花時期
決まっていない
花は花嚢(かのう)と呼ばれる袋の中に咲くため表面上は見えない
別名
フィカス・エラスティカ
花言葉
永久の幸せ
ゴムの原料となっているゴムの木
ボールペンの持つ部分・車のタイヤ・スニーカーの靴底など私たちの生活にも欠かせないゴム製品。
ゴムには天然ゴムと合成ゴムがあり、合成ゴムは石油を原料として作られます。
天然ゴムの原料となっているのがゴムの木で、ゴムの木の樹液を使用して作られます。
ゴムの木から採れる白い樹液は「ラテックス」と呼ばれるもので採取後、濾過して不純物を取り除き添加物を添加して固められます。
もしもゴムの木を食べてしまうと
犬猫がゴムの木を食べてしまうとどんな影響が出るのかご紹介します。
ゴムの木の樹液に注意
ゴムの木の幹・枝・歯を切ると前述したゴムの原料となっている白い樹液が出てきます。
この樹液は人間が素手で触れるとかぶれる可能性があります。
犬猫がゴムの木の枝や葉をかじった際にこの樹液を食べてしまうと嘔吐や口内の炎症などの症状が現れる可能性があります。
消化不良・気道閉塞などに注意
犬猫がゴムの木の葉や枝を食べてしまうと消化不良を起こし下痢や嘔吐の可能性があります。
また、枝や幹などの固い部分を飲み込んでしまうと口内や喉などの気管支を傷つけてしまう恐れがあります。
さらにひどい場合は気道閉塞を起こし呼吸困難から窒息死につながってしまう危険性もあります。
ラテックスアレルギーの可能性
我々人間の中には「ラテックスアレルギー」という天然ゴムの原料であるラテックスにアレルギー反応を示す方もいます。
症状としては天然ゴムが使用されているゴム手袋などに触れた際に赤み・かゆみ・蕁麻疹などが現れることが多いようです。
また、栗・バナナ・アボカドなどのラテックスを含む食べ物を食べた際に口内の痺れや全身の蕁麻疹などが現れることもあるようです。
犬猫の中にもラテックスアレルギーを持っている個体がいるためその場合は特に注意が必要です。
ラテックスアレルギーによるアナフィラキシーショックでの死亡例もあります。
飼い主様や犬猫がラテックスアレルギーを持っている場合は、ゴムの木だけでなくゴム製品の扱いには十分注意してください。
犬猫とゴムの木を共生させる場合は
おうちにゴムの木がありこれから犬猫をお迎えする予定がある方は、共生する場合のポイントをご紹介するのでぜひ参考にしてみてください。
別々の部屋で育てる
犬猫が入れない部屋を確保できる場合はそこでゴムの木を育てるのが一番良いです。
犬猫とゴムの木が接触する可能性がないので最も安心感の高い方法になります。
お部屋が複数ない場合でも小さめのゴムの木をトイレなどに置くとインテリアに良いかと思います。
ゴムの木は耐陰性が強い植物ですが植物が育つためには日光が必要なので、トイレなどゴムの木を置く場所に窓がない場合はゴムの木を定期的に日光に当てるようにしましょう。
手の届かないところに置く
犬猫の生活スペースにゴムの木を置く場合は犬猫の手が届かないところに置くのがよいです。
犬の場合は登ってこれないような高い場所に置くことで比較的簡単に対策することができます。
しかし猫の場合は跳躍力がありあらゆるところに上り下りすることができるため難しい方法かもしれません。
もしも食べてしまったら
犬猫がゴムの木を食べてしまったらすぐに獣医師へ相談するのがよいとされています。
すぐに獣医師へ相談することができない場合はなにか異常がないかよく観察してあげましょう。
獣医師へ相談する場合はいつ・どのぐらいの量食べたのか説明できるようにしておきましょう。
【まとめ】ゴムの木は犬猫がいる環境ではおすすめしない
ゴムの木を犬猫がいる環境で育てるのはおすすめできません。今回のポイントをおさらいしましょう。
- ゴムの木の幹・枝・歯を切ると出てくる白い樹液は天然ゴムの原料となっているラテックス
- 犬猫がラテックスを食べると嘔吐や炎症などの症状を引き起こす可能性がある
- ラテックスアレルギーの場合は命にかかわる危険性もあるので特に注意が必要
今回は犬猫を飼っている環境でのゴムの木についてご紹介しました。
観葉植物の中には犬猫にとって危険なものもあるので、犬猫がいる環境で観葉植物を置く場合はしっかりと調べるようにしましょう。